しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

仮面ライダーリバイス 第2話

第2話「悪魔はあくまで悪いやつ!?」

 

うーん、話がドタバタしすぎてて何が何だか分からんぞ。

銭湯の守護者を気取っていたと思ったら、怪人出撃を受けあっさり戦いに赴く一輝さん。
弟が変身出来ないというのを知ったからなのでしょうけど、前回母親を二度も殺されかけておきながら、それでも家業を優先にした人間なので、余りにもブレるきっかけが弱いんじゃないかなあ。
変身したくないのは、木村昴を外に出したくないから、ってのが一番大きな理由なのかもしれないけど、結局戦うんじゃ最初からやれ簡単に断るなって話だし、そもそもあの科学者さん「これ(ベルト)で悪魔をコントロールできる」とか言ってたし、やっぱり根本はその時々のテンションで行動する、食虫植物並みのアホって認識でいいのかしら(良くない)。

 

前回やたらめったら「家族を守る為に」を標語に掲げて戦っていたのが、突然「罪のない人達を守る」という話に飛躍し始めるのも困惑物。
初任務もまともにこなせなかった癖に、未だに隊に籍を置く弟的にはそれでいいんでしょうけど、やっぱり実家>>超えられない壁>>世界で動いてた兄貴が戦意を固めるイベントにしては、パンチが弱いよなあ。まだ本決まりかわからんけどさ。
自分の中の悪魔の悪行の罪悪感を感じたとか、母親から「銭湯は皆で守れるけど、世界は一輝じゃなきゃ守れない」と言われたのが下地にあるんだろうけど、別に本人が赤の他人にそこまでの情を見せていた訳でもないし、突然軸を外されたという印象はどうしても強いです。

 

ゲストの扱いはもうちょっとなんとかならなかったんですかねえ。
悪魔がおっちんで正気に戻ってみたいな感じでしたが、良くも悪くも闇落ちした→改心したという事実だけを見せられて、それがどうしたのと言う感じ。

仮面ライダーアギト 第50話

・Y・ポっと出の癖に異常に存在感のある

お偉いさんと北條さんに乗っ取られて、アンノウン擁護厨とかしたG3ユニット、そしてアギト化に怯え、自ら死を望む可奈を前に「人間がアギトを憎む未来」を予感して苦悩する翔一。

木野さんが死ぬ回までは「アギトの力を持っていても、自分が自分でいられるか」という、当人の内面の問題がメインでしたが、アギトの力に溺れずに生きていくことができたとしても、他人がそれを承認してくれるのかという、別の視点からの問いかけが生じ、翔一のスタンスに揺さぶりをかけてきました。

美杉家を出て、新しい自分の場所を獲得することに自覚的な翔一としては、出会った人に裏切られ、「居場所を失っていく」という恐怖もあるわけで、アギトになった自分を否定した可奈の「普通の人間が抱くアギトへの嫌悪感」を生で見せられ、これまで夢を抱いて頑張ってきた可奈の姿を知っているからこそ、その未来を案じ彼女の自殺願望に逡巡してしまうのは無理からぬ話です。可奈の死が姉の雪菜にダブって見えたのも、死を選んだ姉の行動を肯定しかけていたからでしょう。

 

・Y・知っているか!?世界で一番高いビルはry

苦悩する翔一が可奈の手を放しかけた時、すんでの所で可奈の手を掴み「離すな!お前の手は、人を守る為の手だ!」と一喝する沢木さんがカッコイイ。

可奈の自殺を防ぎ、雪菜の事に触れつつ「人は自分で自分を救わねばならない」と厳しくある姿が印象的ですが、ここに来て下手に甘い言葉をかけるのではなく、どこか突き放した物言いで接するのは素直に好印象です。元々、「この人のせいで・・」ってことも沢山あっただけにね。

翔一もまた、可奈にダブった姉のイメージを前に「姉さんは間違っていたんだ。アギトになったからって、自分を追い込んで、自殺するなんて。」と、彼女の選択を責めていましたが(最も、彼女の心情を慮って躊躇はしてましたが)、雪菜も雪菜で結局真魚パパを殺した現実も含めて、自分から逃げただけ」であり、彼女の死の選択を後押しした沢木さんは、そんな彼女を甘やかしてしまったにすぎないということで、翔一の前では「ただの被害者」と擁護していた沢木さんも、翔一の木野さんのあれこれを経て、やはり考え方が変わったような印象。

正直、この辺りはもう少し沢木さん自身のリアクションも見せて欲しい所でしたが、一応見届け役的な役割の人なので、物語の展開の下支えと、演じる小川さんの存在感によって、成立している場面。

そんな沢木さんとは違い、翔一は「一緒に料理を作りましょう」と寄り添い、尚も苦悩する可奈に襲い掛かるライオン怪人の前に敢然と立ちはだかり、彼女の目の前で「変身」する。

「可奈さん、生きてください。俺も生きます。」

「俺の為に、アギトの為に、人間の為に!」

その人がその人であり続けられるか、そしてその人がその人らしく生き続けられるか。

自分の為にも、同じ境遇の誰かの為にも、自らが強く生きてその証を立てようとする翔一の決意は、アギトになっても自分のままでいて、その上で自分の弱さと戦い、アギトを受け入れた翔一だからこその台詞であり、自分を救う為に全力で戦うからこそ、見知らぬ誰かを救う為にも戦えるというのが、改めて「アギト」が描こうとしたヒーロー像というか、893脚本のヒーロー像なのかなあと。

 

長くなりそうなので残りは最終回感想で。

20周年なので「スクライド」を観返す②

第2話「劉鳳」

  • 「頭の悪さ」と「安っぽさ」をコンセプトにキャラデザが起こされたようなテンプレDQNキャラ(罪状:不法侵入、放火殺人未遂)を、自立型スタンドもどきで成敗する嫌な奴さんから始まり、物語は前回の「生息」アナウンスに引き気味だった研究者のお姉さん・桐生水守のロストグラウンドの都市部上陸時点まで遡ります。

 

  • 水守さんは本土の有力者の娘で、その上7年も飛び級して大学院に入った才女という、本郷猛もびっくりな化け物級のスペックの持ち主。ここまで恵まれた人間となると、アルター能力者よりも「生息」と言うフレーズが相応しく思えてきます。

 

  • 水守さんの台詞により、アルター使い=精神力で物質を分解して再構成する人達、ロストグラウンド=元・神奈川県という、設定面の更なる解説が完了。前回、現地の刑事さんが「アルター使いの犯罪はアルター使いじゃないと対処できない」と、警察の無能っぷりを吐露していましたが、アニメの世界でもこんな立ち位置だと悲しくなりますね神奈川県警。

 

  • 水守さんと嫌な奴は、幼年期に交流があった様で、嫌な奴さんの名前は「劉鳳」とのこと(彼もおぼっちゃま)。幼年時代の彼はアルター能力を使いこなせず、その辺の建造物を分解してアルターの結晶を作ってしまったりと大変だった様子。「普通に生きるには邪魔な力」とのことですが、器物損壊で前科がつく可能性を考えると、邪魔どころじゃないよなあ。

 

  • 尚、水守の前で生成したアルター結晶は、彼女が細工してペンダントにしたようです。器用ですね。

 

  • 幼年時代の思い出に浸り、研究だけではなく、劉鳳とのイチャイチャパラダイス再会も夢見る水守ですが、ハイテンションな早口言葉と激しいスピード違反が特徴のキチガイアルター使い・ストレイト・クーガーの運転でロストグラウンドの公権力「ホールド」の本部に連れてこられた水守は、なんだかそっけない劉鳳さんと再会はしたけど・・・あれ・・イチャイチャパラダイスはおあずけ??みたいな空気になって、挙句「ホーリー」(劉鳳とクーガーが所属する、ホールド配下のアルター使い部隊)隊長のジグマールさんから「勝手なことをしたらお尻ぺんぺんだからね言っておくけどこれはセクハラじゃなくて業務命令だよ(言ってない)」と本土の「お嬢様」の立場を自覚して行動するよう釘を刺され、前回カズくんをm9(^Д^)したムチムチ少女のシェリスさんからも、ホーリー部隊のあれこれを親切に教わりつつ「アタイのりゅうくんに手を出したらケツ毛全部引っこ抜くわよ(言ってない)」となんだかんだで「牽制」され、なんだか想像してたのと違った感に襲われ、ロストグラウンドデビュー失敗の予感。

 

  • アルターを用いてロストグラウンドを公務として取り締まる「ホーリー部隊」は、当然本土の政府や有力者とも連絡し合っている様ですが、アルター使いが「公権力として承認」されているのに、旅客機内での「生息」アナウンスがまかり通るのすごく不思議。

 

  • 憧れのロストグランド像と現実のそれとのギャップに戸惑う水守ですが、クーガーさん(ちなみに「みもり」を「みのり」と間違えてる)の車で「荒野」へと連れてこられ、鬼畜系エ〇漫画みたいな展開になるのかと思いきや、単に双眼鏡を渡されただけで、拍子抜けしながら覗いた水守の目に、幼馴染のりゅうくんがアルター使いのお兄ちゃん(カズくんです)をボコしてるあのシーンが飛び込み、幼馴染の暴力的な一面に絶句し、庶民の粗野で生っぽい社会の冷たさと厳しさに、お金持ちの箱入り娘がたじろぐという、ありがちといえばありがちな展開ですが、とりあえずクーガーさんがただのキ印ではなく、お花畑ちゃんに「現実」を突き付ける誠実さを併せ持っていたのは素直に安心。

 

  • 二人の「初戦」を交点とし、それまでの経緯を、それぞれの人物像や背景(「荒野」「市街」というフィールドも含め)を解説しながら描く「第1話」的回をそれぞれに設けることで、どちらか一方が主人公ではなく、二人が主人公であるドラマのコンセプトを明示するという意味合いの強い回ですが、それ故に、2話連続で、もう一人の主人公の敗北シーンを見せつけられるので、カズくんの「負け主人公」感が尋常じゃありません(笑)

 

  • 情けない主人公の帰りを待つ同棲相手の幼女と、連行されて髪の毛ぐちゃぐちゃで情けなさマックスだけど、尚も闘士を喪わないやる気満々な負け主人公の姿を見せておしまい。てか、なんで逆立つんだろうねカズくんの髪の毛

仮面ライダーリバイス 第1話

久しぶりの現行ライダー感想。いつまで続くかな。

 

第1話「家族!契約!悪魔ささやく!」

 

主人公は家族を大事にする人らしいです。弟の夢を応援したり、母親を守る為にライダーに変身しようとしたり等、「家族愛」がやたら強調されます。

一方、研究所がテロリストに襲撃されるような特務機関に勤務する弟を心配する描写もなければ、目の前で怪物に母親が殺されかけた直後なのに、「実家の銭湯を守る」という理由で平然と戦力を手放したりと、第1話を見る限りでは、家族を思い遣る優しい長男というよりも、ハエトリグサよりも知能が低いクルパーという負のイメージの方が勝ります。

弟が出席する式典に垂れ幕を持ち込んで、1人フレフレする姿は、夏海まなつちゃんに匹敵するアレっぷりだったので、「ドアホ」というキャラ付け自体は意図的なものでしょうが、そっちの方にばかり力点を置かれても視聴者の脳がもたないので、彼の「家族愛」に実体が伴うよう掘り下げを期待したいです。

戦意を決めた時の主役の顔が「鎧武」の頭バナナの人に微妙に似てたのも不吉な符号(笑)。

 

研究所がテロリストに襲撃されるような特務機関でバリバリ働こうとした割には、変身して戦うことに躊躇する弟も気になりましたが、彼の内面も掘り下げてくれることを期待します。流石にするよね?

 

どうでもいいですが、弟が務める特務機関もすっごくアホっぽいです。

有資格者でも何でもないのに変身しようとして、もう一体怪人を産んで更に被害を拡大させる司令官さんの失態を見るに、それ相応のポジションの人であっても、ベルトの仕組みをまともに知らされていない疑いが強く、情報共有が殆ど出来ていないアレな組織というイメージが強いです。

その場に居合わせている弟君が有資格者であること、そしてベルトの仕組みを司令官が知っていたのであれば、彼もまたクルパーということになってしまいますからね。

 

敵のテロリストは色々くっちゃべってたけど、ひたすら「電波」というイメージが強く、恐ろしい敵というよりは「うっおとしい人達」という感じです。

ヘドラの目みたいな御神体がなんとなく意味深です。

 

「面白過ぎて来週が楽しみ」とか「つまらなすぎて心が死にかけた」とかではなく、「何が何だか分からない」という困惑の第1話だったので、感想と言うよりは今後の要望みたいな内容になってしまいました。まあ第1話だしね。

そういえば、家族愛、デムパなテロリスト、CV:木村昴とくると、10年前の「輪るピングドラム」(映画やるみたいですね今知りました。)を思い出しますが。ある程度そういう反応を狙っていたりとかするのでしょうか。

あっちで描かれてきた「家族」は「何処に出してもドン引きされる粒ぞろい」ばかりで、比較的まともなのでも登場人物の狂気の要因になったりと、個人を抑圧する負の側面がどっぷりたっぷり描かれていましたが、その辺りも本作独自のアプローチに是非期待したいところです。

仮面ライダーアギト 第48話、第49話

第48話

・Y・大人なら

スピード制限は守りましょう。人を轢かなきゃOKというわけではないので。

暴走女ライダーが登場した第47話の前の週に「スクライド」が放映終了したのを振り返ると、「大人の走り編」は、ストレイト・クーガー追悼の意を多分に感じさせます。

「普通に生きていくのが俺の夢だ。」は涼らしいと思います。

 

・Y・竹藪警備員

前回に続き、聖地()ことただの竹やぶに侵入してきた一般人を射殺する鷹怪人。

まあ、人間恐怖症でビビりまくってる上に、グースカ寝転がってる無防備な神様の護衛役に抜擢されるということは、鷹怪人が最強であるということの証左な訳で、方向性としては間違ってはいないのですが、なんかこう、しょぼいんだよなあ。

てか、侵入者を追いかけて聖地()から離れ挙句アギト・ギルスとも戦うとなると、護衛役としての務めは果たせない訳ですが、それはいいのでしょうか。

 

第49話

・Y・ダブルヒロイン

最初つんつんしていた可奈さんですが、ドジキャラムーブをかまし段々と角が取れて翔一と仲良くなりました。一方で真魚ちゃんは翔一の菜園の世話をしたりと、木野さん死亡回以降の、突然のダブルヒロイン路線は何度見ても凄いです。

まあ、真魚ちゃんの役割を残しているので、存在感が希薄になったという訳ではないのですが。

可奈さんの「同じ料理は二度と出来ない」「死んだら終わり」という言葉は、実に木野さんイズム。まあ、木野さんのあの台詞は本作のテーマそのものだと思うので、別に似通ってても不思議じゃないし、むしろそうじゃないと困るんですけどね。

可奈さんのお父さんは怪人に殺されたようですが、誰にやられたんでしょうね。本人もわずかに超能力が発動したり、アギト化が近づいていますね。

 

・Y・俺は遊ぶぞ

ザンダーが出たのに、ガウザ―はお家で新聞を読んでるだけ。うーん。

人に危害を加えるアギトの脅威を懸念し、それを排除しようとするアンノウンの滅亡説を素直に喜べない北條さんと、アギトを支持しアンノウンを悪と見なす小沢さん・氷川さんの対立。「アギトはずっと一緒に戦ってきた」と北條さんに反論する小沢さんと氷川さんですが、二人が木野さんの闇落ちに遭遇したのを踏まえると、翔一を庇う為に無理矢理事実を歪曲しているようにも見て取れ、北條さんの方が分があります。

北條さんはアンノウンマンセー隊というよりは、アギトの存在を一ただの人間として心配しているだけなのですが、突然出てきた偉い人はアンノウン発生の知らせを受けて「アンノウンを守ろう」と言い出し、G3-XとG3生きとったんかワレがアンノウンを追跡するアギトを妨害というショッキングな場面が展開。

 

・Y・外回り

バーニングフォームに勝った竹やぶ警備員は今日はお休み。代わりにアギト討伐要員としてライオン怪人が登場。神様に命じられ、バリバリ契約とってきます!と言わんばかりにアギト候補を次々と殺めていく姿は、現行のG3ユニットのアレっぷりを際立たせるのですが、やってることは一般の怪人と変わらない気が(笑)

戦闘力は最弱なのかもしれませんが、やっぱり鯨怪人が一番強者っぽいよなあ。

トロピカルージュ!プリキュア 第27話

第27話「やる気が消える?水族館ふしぎツアー!」

 

☆アクアポットから頑張って出ようとするくるるんかわいすぎ
イルカショー開催を受け、見ちゃダメな人スレスレのテンションで盛り上がるまなつちゃん。
「海の生き物と触れ合えば~」と言いつつ、まなつちゃんの海の生き物への思い入れが、全く掘り下げられていないので、こういう時どんな顔すればいいかわからないの状態。
ラストでふれあいの大切さを説かれましたが、「ふれあい」というよりは、利害の一致によって実現した「共闘」という感じなので、海の生き物との共闘なんてニッチすぎる状況をアピールされてもなぁ。
この番組自体、そういうのをテーマにしているわけでもないしね。実際のテーマが何かは知らないけど。

 

☆コバンザメごっこするくるるんかわいすぎ

いるかとキャッキャしてたのにやる気パワーを吸い取られない生身のプリキュアさん
まなつちゃんがやる気を吸い取られたことを考えたら、ヤラネーダが陣取っている場所に長いこといたらそれなりに影響が出そうなものだけど。
元々やる気がない説提唱してもいいっすかね。

 

☆ヌメリーのお尻で興奮するくるるんかわいすぎ

ヤラネーダと3馬鹿の存在を察し、木を隠すなら森の中よろしく、海の生き物なら水槽の中と見当をつけるみのりん先輩ですが、一般人の常識レベルであんな海の生き物いねぇよという話で、ヌメリーたちがなんとか見つからなかっただけで、相当突飛な発想だと思います。やっぱり常識が無いだけなんじゃないかなこの子。
そういうのを抜きにしても、イルカショーで影響が出てるならまずはみんなでイルカショーに行ってヤラネーダを探せばいいだけだと思うのですが。
別の場所から操るって発想に関しても、これまでそういう例が殆ど無かったのを考えると、三馬鹿ヤラネーダ両方イルカショーに紛れてるんじゃ、と考えるのが普通だと思うのですが。下手に分散して合流が遅れてやられましたじゃ洒落にならないしね。

地球戦隊ファイブマン 第37話、第38話

第37話「人間大砲!」

V ローリングバルカンのCMの人みたく

鍛えあげてオーラパワーを身に着けるんだあわよくば鬼にもなって「鬼〇の刃」のアニオリキャラとしてデビューだぜと邪な願いがあったかは分かりませんが、兄弟に肉体至上主義を訴え、新装備・ファイブテクターの開発を否定する健ですが、当の本人はつい先刻まで実験に参加していて、その時の失敗でダメージを負ったのをきっかけに、嫌になってスタンスを変えたようにしか見えず、なんだかすごくとってつけた感。(これまでも新装備が出来たら平然とそれを使いまくってたしね。)

一応子供相手に生身で怪人を倒す姿を見せつけ、且つヒーローとしての自負心が強いサブリーダーキャラとして定着しつつあっただけに、実験で負荷を追うのがめんどくさくなったので、肉体至上主義を利用したとしか見えない振る舞いは、初期の頃の我儘で短慮な次男坊キャラに戻ったような感じで、路線変更を経た筈が、また元の路線に戻ったと言う感じのどっちつかずな印象。ウルトラダイナマイトした兄への信頼故にファイブテクターを信じたと言うのも、前々回で兄への失望と信頼の変遷を描いているだけ、既視感も強く。

まあ、学兄ちゃんは学兄ちゃんで、体が頑丈な弟に人体実験をさせようと言わんばかりのトチ狂い無茶ぶりだし、致命傷を負った割には、何も治療を施していないのに意識が戻るし、アーサーもまだ実験が済んでいないとか言ってテクターを持ち出そうとした健を止めてたけど「でもそれって人体実験なんでしょ?」って突っ込みたくなるし、話の流れや会話の中身など結構おまぬけで、生身で怪人を倒したファイブブルーが、今度は人間ミサイルとして体当たりして滅茶苦茶強い巨大怪人の腹に穴をブチ開け倒すという、ファイブブルー最強説を確立させようという、アイデア先行の企画と言う感じ。例の人間大砲シーン自体は、見応え抜群でしたが。

 

第38話「偽兄弟先生」

V ぴょんた

絶妙に似合わない学兄ちゃんのコスプレをしたガロア元艦長現掃除係が、素でドジを踏んで作戦にケチをつけるという、狙っていないと言われたら「嘘だッ!!(CV:中原麻衣)」と突っ込みたくなるようなギャグ描写が目を引きますが、上記の姿で飼育用の兎を必死こいて追いかけ、文矢に締めあげられてオドオドするガロアの、演技とはいえ、初期の頃の悪の長としての存在感が砂粒程も感じられない、ド間抜けな姿は頗るインパクト大でした。

兄妹先生が分校の生徒相手に教師として接するというラストはそれ相応に心温まるのですが、子ども達と偽兄弟先生との交流がそれなりに濃く描かれていただけに、偽物先生に裏切られた→本物の先生と仲良くなって解決!みたいな話運びはちょっと気になる所。

身体を張って助けてくれた兄弟先生を信じることが出来たという話ではあるのでしょうけど、身も蓋も無い言い方をすれば、より強い力で凹して解決みたいなオチではあるので、信じていた先生から裏切られて傷ついた子どもの心を救う教師の立ち振る舞いを、戦士としての在り方とマッチさせた状態で巧く描き切れず、それを描けてこそ「兄弟先生」と言えるのではないかと思う訳で(ベタな描き方ですが、変身不能の状態で死にかけても、生徒を守るために頑張る文矢達を見て信用に至ったとかなら分かりますが)、あと少しと思わせる所。兄弟先生が一時的に生徒と接しても、分校に先生が定着しないという問題が解決された訳じゃないし。