しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

獣電戦隊キョウリュウジャー ブレイブ9~ブレイブ12

※分量が多い上に文句ばかりです。

 

ブレイブ9「メチャつよ! プテライデンオー」

まずはトリンに違和感。

仲間が傷ついたことに責任を感じてる割には、キョウリュウジャー結成に対する逡巡を見せず、5人が揃ったことを受けて「悲願が叶った」と喜びの反応しか示さなかったのには疑問符が生じます。
デーボス侵攻を受けて、戦隊を揃えざるを得ないというのはわかるのですが、数こそ多いとはいえキングたちが傷つく危険性が無きにしも非ずということを考えれば、意識の上では戦隊結成に消極的であるとした方が良かったと思います。

態々戦場に出てくる件についても、人質になって仲間の足を引っ張った反省が殆ど見受けられません。

 

仲間を人質に取られたキングの振る舞いについても良くわかりません。
仲間が敵の手の内にあり、今にもやられてもおかしくないという状況下で、「強い奴らだから大丈夫」といって容赦なく敵と戦おうとするのは愚かとしか思えません。
水晶を破壊したから大丈夫なのではと補完しようにも「弱い奴が人質だったら銃を捨ててた」という趣旨のキングの発言を聞くと、確信があった上で行動していたとは思えず、人質に対しての配慮や思案が欠けていたとしか思えません。
そもそも、人質になる程度の強さの何をどう信じろという話ですし(;^_^A

 

プテライデンオーのデザインは素晴らしいと思います。

コミカルな表情もシリアスな表情も楽しめる贅沢な戦隊ロボだと思います。

 


ブレイブ10「ザンダーッ! ゴールドふっかつ」
人質になったソウジとアミィの無事を信じたキングが、トリンの作戦は信じられないというのはどうかと思いました。
トリンの体が傷ついているという状況を前にして、戸惑うというのはわからなくもないのですが、トリンが実行しようとしたのは「精神の戦い」なので、肉体の負担はさほど関係はないと思います。
トリンの「精神」が重要になる作戦において、「効かなかったらどうする」と言い出すダイゴの有り様は、前回までのやりすぎなまでの大物然とした態度とは結び付かないと思います。

しかもその後、ラミレスが作戦に加わると言った途端、作戦に同調する始末なのもいただけません。トリンは愚かながらも仲間の為に必死で戦ったわけですから、そういう強さを以てして彼を信じるという流れにした方が奇麗だったのでは。

 

また、ゴールドを復活させたいと願うトリンの心が、ラミレスの加入でぼやけてしまったように思われます。
仲間想いのトリンもまた、仲間達によって支えられたという話なのでしょうが、なまじ精神力の戦いが「人数」で以て語られてしまった節があるため、それほど盛り上がることなく終わった復活劇となった気がします。

 


ブレイブ11「ウッチー! クールでござる」

空蝉丸が不自然。
過去の失敗経験から人の好さを払拭すべく行動するというのはともかく、キング達に対してダイレクトにきつい言葉を浴びせるほどの胆力を持っていた人間が、アミィに見つかりすべてを暴露した結果、彼女に対して馴れ馴れしくなるのは解釈が大雑把なのではないでしょうか。

女性が苦手だから、異性に対して骨抜きにならないという理屈も、飛躍がすぎてよくわかりませんでした。

いっそのこと、男色設定で押した方が理屈としては通った気が。あるいは、本当にそういう狙いだったのか(;'∀')

 

キャンデリラの変装にノブハルが気付かなかったというのも理解できませんでした。
ライブ会場で歌っていたのが、変身したのを見ていたと思うのですが。

 

ブレイブ12「ブットバッソ! せっしゃとキングどの」

空蝉丸の心境の変化に説得力が生じず。
自分の弱さが大切な者を死なせた過去を持ち、それ故に孤高を貫こうとしていた空蝉丸が「親方」ではなく「仲間」なら馴染める理屈がわかりません。
弱さが人を死なせたのなら、作劇がその弱さと向き合った上で答えを出すべきだと思うのですが(例えば、キングが空蝉丸の弱さから裏返しとして強さを見出すか、空蝉丸の弱さを皆でカバーするとか)それが欠けているので物語の進行に感情移入できませんでした。
自分を押し殺す形で強い自分を偽るのではなく、本音と向き合ったうえでその弱さを強さに変えるあり方に挑むというのが空蝉丸の課題だったと思うのですが、その辺りがないがしろにされてしまった印象です。

アミィも、空蝉丸の孤高気取りを支援したことが意味を為さなかったことを殆ど顧みないので「笑顔にしたい」という彼女の気持ちにも薄っぺらさを感じてしまいます。

 

空蝉丸に癖があるとはいえ「感じ悪いぞ」ときつい言い方で批判するキングにもブレを感じました。
「トリンが信じた男」であることは確かなわけですし、何か事情があるんだろうとフォローするか、批判するにしても抑えた物言いで行うのが彼の立ち回りだと思うのですが。

 

 

登場人物の言動心情への裏付けが希薄で浮ついた印象が否めず、物語で提示された課題も論点をすり替えて「解決したように見せている」としか思えない辛い作りが目立ちます(;'∀')