しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

仮面ライダーW 第9話~第12話

 

 第9話「Sな戦慄 / メイド探偵は見た!」

第10話「Sな戦慄 / 名探偵の娘」

師匠が死んだ夜を「ビギンズナイト」と呼ぶ翔太郎。

あえてかっこつけることでトラウマを軽減しようとしていると考えても、師匠の死の事実を振り返って動揺しているのが分からないですし、映画の宣伝の為といっても余りに露骨でどうしても物語が虚構然としてしまいます(;^_^A

話の出来自体はこれまでのどのエピソードよりも良かったと思います。傍からプロの仕事に意見していた亜樹子とドーパントの中の人とが対比として機能していたり、今後の物語に備えた準備の他にも諸々の要素が巧くつながっており好印象。

一方で、亜樹子の負の面へのアプローチが不足していたのが気になりました。自分を頼ってくれた依頼人を、力づくでも避難させて事件を解決するのが信頼に応えることだと思うのですが、結局屋敷に残したままドーパントに浚わせてしまったというのが反省点として示されずに終わってしまったのは残念な部分です。

事件後に亜樹子が謝るなり、翔太郎が糾弾するなりした上で亜樹子の底力を認めるという流れなら良かったのですが、どうも三条脚本は良い面と悪い面のどちらも意識させるというよりは、悪い面をとりあえず描いて、後は良い部分だけを強調しようとする傾向が強いような(;^_^A「キョウリュウジャー」ではこの辺がより苦しい形で出てしまった印象です。

 

第11話「復讐のV/感染車」

第12話「復讐のV/怨念獣」

「ssss」がそうだったように、長谷川圭一さんは好きでもなければ嫌いでもないという類のライターさんなのですが、今回は面白かったです。

話もこれといった苦しさもなければ、車VS仮面ライダーという構図も楽しかったですし、全ての悪人に一応のケジメがついたのも良かったです。

翔太郎については、なんだかんだ理由をつけてはいましたが、「悪人であっても死なせたら目覚めが悪い」というのが翔太郎の本音でしょうし、フィリップが「ハーフボイルド」と呼んだのはこうした部分を見透かしていたからでしょう。

イマイチ翔太郎が風都に拘る理由が不透明(白倉米村コンビの「仮面ライダー大戦」では「街の外が怖くて依存してしまう引きこもり願望の表れ」みたく語られてましたが)ですが、翔太郎のハーフボイルドが優しさから来ているのは事実だとしても、優しさを踏まえた上での一歩を踏み出したり、人の死をもたらしたことを抱えていけない逃避や弱さが5話6話に続いて強調されていました。

正直な所、街を守ると言い切る翔太郎のハーフボイルドの部分を肯定する作風にはしてほしくないのですが、なんとなくそうなりそうな予感がするのがなあ(;^_^A