しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

仮面ライダーW 第45話~第48話

 

第45話「Kが求めたもの/悪魔のしっぽ」

第46話「Kが求めたもの/最後の晩餐」

ゲストとぬこの組み合わせで思い出す、マスターシャーフーの理不尽っぷり

反応に困った園崎弟の死人設定、「ちきゅうのちょうぱわー」によっておかしくなったらしい園崎パパの葛藤、着信音にビビり倒す程の恐怖に塗れていたのに、天敵の家族の名前が彫ってある刷毛を見ただけで敵陣に乗り込めちゃう探偵、相棒の言葉を聞いた直後ではなく、天敵に襲われる直後に相棒の言葉を思い出したのも合わさり、自分を信じる相棒の為に「折れない」というよりは、相棒に助けを求めているようにしか思えない恐怖心克服展開、そもそも能力として植え付けられた恐怖心なので、見ている方はその実態を推し量れず、乗り越える主体に感情移入が出来ない等、壮大なことをやってるようで、一つ一つの要素の扱いが雑で全く感情移入が出来ません。

(長くなってごめんなさい。)

 

博物館で園崎パパに遇った時から恐怖心を植え付けられていたせいで、探偵は園崎に手を出せなかったということですが、依頼人に依頼されたら手を出すというのも動き出すきっかけとしては不十分ですし「敵の正体を知ってるのにどうして敵地に乗り込まないの」的なツッコミへの言い訳以上でも以下でもありません。

伏線としても巧くないですし、理屈の上でも不条理が残るので、むしろ作品の穴を自分から目立たせているようにしか見えません。

 

探偵が相棒の父親を見殺しにする場面も、「この街で誰一人泣いててほしくねえんだ」と言っていた人間の行動として見ても不自然さが付きまとい、探偵が見殺しで以て容赦とするタイプとして描かれてきたかという点でも微妙なので、唐突さが拭えず迷シーンと化したような。

 

アクションも疾走感や迫力等とは無縁の、ただ向かってくるテラードーパントにパンチを繰り出すだけの単調すぎる代物になっており、テラーの貧相な外見と派手派手なエクストリームの見た目も相まって、老人相手にイキり倒すチンピラの図スレスレというのが悲しい。

 

第47話「残されたU/フィリップからの依頼」

第48話「残されたU/永遠の相棒」

相棒に街を託された翔太郎ですが、翔太郎は結局最後の最後までW=フィリップに頼る形でしか悪を倒せなかったわけで、一人で街を守るなら、相棒もひっくるめて一人で守らないと意味がないというか。

「さよならドラえもん」でいうと、ドラえもんの道具を使ってジャイアンに負かしたのび太を認めて未来に帰るドラえもんみたいな状況としか思えないのですが(;^_^A

 

翔太郎が生身で若菜を救い出す画良かったのですが、結局相棒を庇って戦い切ることは出来なかったので、どこまで行っても中途半端という印象が付きまといます。

そもそも上述の生身特攻に対しても、変身を躊躇ったせいで敵を放置した結果を目の当たりにして反省したはずの男が、これまた変身せずに敵に特攻をかけるという、ノータリン全開の振る舞いなので、反省して弱さを乗り越えたというよりも、罪悪感と無力感が嫌になった結果の現実逃避という、イヤな見方になるわけで。

フィリップの涙を見て尊敬する師匠の形見を持ち出して敵地に乗り込むというのも、師匠の依頼と向き合う覚悟をきめた重い場面というよりも、自分の欠陥や出来なかったことの重さを直視しない傲慢さにも映ってしまい、どうにも締まりません。

「ビギンズナイト」で帽子が一人前にこそ似合うものとして描かれ、その上でフィリップを託された以上、翔太郎はその瞬間からフィリップを背負える一人前の男にならなければいけなかったわけで、これまでそこから逃げ続けてきた翔太郎に帽子を被らせてしまうと、強くならなければならないと思うのと、強くなれると思い込むことを混同しているようにしか見えません。

 

「フィリップのプレゼント」に関してもモヤモヤがつきまといます。

翔太郎が辛い思いをするのを分かっていた上で依頼をしたであろうフィリップが、ロストドライバーを若菜を助ける為の「戦力」としてではなく「プレゼント」として贈ったということは、「ロストドライバーでは敵を倒せない」と認識している証拠であり、まともに役立たない装備しか渡せないのに「僕がいなくなってもこの街を守ってください」なんて頼むのは無責任以外の何物でもないわけで(;^_^A