しがない感想置き場

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仮面ライダーキバ 第3話

 

第3話「英雄・パーフェクトハンター」 

 

2008年

世の中へ目を向ける気を持ち始めた渡だが、来客が来ても応対しない、応対してもまともに自分の意見も言えず、流されるままというダメっぷりを未だ発揮。

恵の言葉で反省したのか(未使用映像では反省する件が描かれている)過保護ママから方針転換した静香は、消極的姿勢が抜けきらない渡を促し、マル・ダムールにテーブルの謝礼に行く。

「これ、ひどいものです」←つまらないものですの誤用

「名護啓介」の件で上司の嶋に苛立ちを募らせていた恵は、腹立ち紛れか、お礼すらロクに言えない渡を馬鹿にするが、1986年の麻生ゆりの如く、寄ってきた店の飼い犬にビビり倒す。

そして飼い犬は、渡に懐く。

マスター「こんな風にすぐに懐いたの、あなたで二人目。」

 

恵からどのように変わりたいのかと聞かれた渡は、「父のように」と答える。

「母が言ってたんです。父は素晴らしい人だったって。心清く、誠実で、まじめで、まがったことが嫌いな純粋な人だって」

現実逃避時代は、誰が称した悪魔と契約した父親像を拠り所にしたように、現実と向き合おうと決めた後は、母が語る清らかな父親像によりかかる始末。

まごうことなきダブスタなのですが、父親が歩んだ人生を支えに世の中を渡ろうとする姿勢は変わらず。

何かを感じたのか、マスターは渡に父親の名を尋ねる。その名は、「紅音也」

 

ところが、渡は自宅にやってきた女弁護士から「紅音也から被害を受けた人達」の存在を知らされる。

ある者はテキトーな遊び方を教わって、破産し、またある者は賭けに負けた金を踏み倒され、破産。

(支払いの代わりに、「俺の演奏は一曲10億ドルだ。釣りはいらねえ」と、バイオリンを演奏する音也)

被害者と対面し、信じていた正しい父親像を打ち壊され、途方に暮れる渡。

 

その頃、とある闇金らしき事務所に賞金稼ぎが現れ、社長がつけていたボタンを奪い、社員相手に乱闘を繰りひろげる。

「賞金稼ぎか!?」

「そういう呼び方は好きじゃないな。正義の味方と呼びなさい。」

事務所から逃げた社長は、静香を人質にとるも、賞金稼ぎは彼女を救い、社長を打ちのめす。

「生まれ変わりなさい。きちんと罪を償えば、あなたにもまだチャンスがあります」

「賞金はいつもの所に寄付してください。恵まれない子供たちの為に。」

中の人の活舌とか、あからさまなイイ人感が、グルジェフっぽい(人造人間ハカイダー/1995年参照)

 

分かりやすいイイ人像を全身から発する賞金稼ぎに、求めていた父親像を見出した渡は、惹きつけられるように寄り添うが、何やら忙しそうな賞金稼ぎは、カフェ・マル・ダムールを居所として伝えて去っていく。

帰り道、ブラッディローズから恵と戦うモスファンガイアの出現を知らされた渡はキバとして戦いに行く。

ファンガイアを追い詰めてとどめを刺そうとした時、どこからか聞こえてきた「音也」という声で心をかき乱され、逃走を許してしまう。

一方、モスファンガイアと交戦し、怪我をした恵を、賞金稼ぎが見下ろしていた。

名護君・・」

「立ちなさい。戦士は倒れちゃいけない。ファンガイアは?・・・・キバか・・・。」

キバの出現を察知した名護啓介は、何処かにいるキバに宣戦布告する。

「キバ、お前のボタンはいらない。命を貰う。」

 

1986年

仲睦まじく(?)デートをするカップルを破局させたり、ナンパをしたと思えばすぐさま別の女性に鞍替えするダメ人間っぷりを見せる音也

しかし、モスファンガイアと戦った音也に見所を感じた嶋は、ゆりに彼の身辺調査を命じる。

 

前回バイオリンファンガイアとゆりを指して「二人同時に愛してやる」と豪語した割に、女をとっかえひっかえする軽薄さが目に付き、音楽に関しても賭けの負けをごまかす手段として濫用する等、良くも悪くも「いい加減なヤツ」というキャラ付けが目を引く音也ですが、他方で舌が回る、喧嘩が強い、モテる、すごいバイオリニストだったなど、表面的なスペックの高さも明示

 

渡と似通うダメっぷりを内包しつつ、スケールの大きさが別個の存在としての印象を強めているような。