第7話「讃歌・三ツ星闇のフルコース」
2008年
行方不明となる客が続出するレストランを調査する青空の会。渡を連れて客として店への潜入を試みる恵だが、彼は名護の命令で従業員として店を調べることに。
出来の悪い素人を危険な場所に派遣する名護に反発する恵と、彼女の主張に耳を貸さない名護。共に尊敬と親近感を抱く二人の衝突を前に、渡は戸惑う
「なんで人間同士って喧嘩するんだろう」
まあ、恵も恵で渡を危険な場所に連れて行こうとしていた上に、名護の命令で潜入した渡から情報を聞き出そうとしたりと、これに関しては恵の方が分が悪い。
執事を復活させるために人間のライフエナジーを集めるファンガイアが出現。正体は件のレストランの店主だったが、渡と恵はそれと知らずに戦う。
ファンガイアを追い詰めるキバの前に、名護が現れる。キバを敵視する名護と戦いたくない一心で、逃走する渡。
1986年
カフェ・マル・ダムールの客が行方不明になる事件が起き、ゆりは次狼が狙われると確信。しかし、犯人は次狼=ガルルその人あったという内容。
嫉妬やらなにやらで次狼の護衛に励むゆりを邪魔する音也が非常に小さい(笑)
第8話「ソウル・ドラゴン城、怒る」
2008年
名護を「偽善者」と罵る恵の口から彼の過去を知らされる渡。名護は父親の書類上のミスを「汚職」として告発し、自殺に追い込んでしまったという。
それに対して尋ねる渡に対し、名護は「ミスは罪だ。罪は許されない。」と当時の自分の正当性を主張。
渡が自分の確立の為に父親のイメージに寄りかかっていたのに対し、名護は自分の判断や価値観で父親のあり方を否定し通したというのが対比として浮かび上がります。
恵も渡もマザコン・ファザコン的な性格が垣間見え、親を否定することは自分の否定につながり、だからこそ親の罪を糾弾するのではなく、自分が背負っていく(第3話・第4話)生き方になってしまう。そしてそれは、拠り所がないと存在しえない個人の脆さや弱さから来るあり方ともいえるのですが、名護はそれを超越している節があり、そこが気持ち悪いし、劣等感を誘発する存在として映ってしまう。
渡は店主が作ったソースを無断でバイオリンのニスに使おうとし、バレて首になる。
逸る気持ちで了承をすっ飛ばしてしまったのは渡のミスですが、渡を調査に利用しようとした恵といい、父親の「ミス」を「罪」として告発した名護の過去が暴かれるのと同時に、思慮や配慮の欠落やら甘さやらから来る過ちを描いてきているのは意図的なものを感じさせます。
自分の弱さを世の中のせいにし、まともに他者と向き合うことが出来なかった渡がようやく一歩を踏み出したものの、それでも生じてしまう弱さ故の過ちというべきか。
人に付きまとう甘さや弱さを完全に払拭することは難しいし、だからこそ、その過程で罪人として落ち込んでしまう人もたくさん出てくる。
たとえ小さなミスでも、それがその人の甘さから来るものである以上、先行きを不安にさせますし、名護の言う「ミスは罪だ」という一言はけして大げさとも言い切れないわけで。
正体を現した店主と戦うキバだが、店主ファンガイアは死の直前にため込んだライフエナジーに自分の命を合わせ、執事をよみがえらせようとするが、代わりに出てきたのは巨大なモンスターで、やり方を間違えた疑惑。
これを倒すためにキャッスルドランとシュードラン(出番はこの回のみ)が出てくるのですが、バトルドラゴンに関しては販促の稚拙さ以上にあの出来で儲けが出ると思い込んだ当時のバ〇ダイ側のウス〇バカっぷりが際立つとしか思えないクチなのでなんとも。
(食玩の方はそれなりに良く出来てました。)
1986年
ガルルに続きバッシャー(ラモン)が登場。
音也はゆりの盾として体を張るのですが、ちょっとナルシズムを感じるところ。
かっこつける為に必死になる男といえばそうなのですが。