第13話「未完成・ダディ・ファイト」
2008年
バンド活動を通じて健吾との友情を強めた渡だが、父親が残した名器を超えるバイオリンを作るという夢を捨てることはできない。意を決し、健吾に自分の夢を打ち明けると同時に、自信を持てず悩んでいた自分が、彼のロックで救われたことを感謝する。
健吾がもたらした新たな音楽が、家を飛び出して世の中に出た渡が、自分自身で紡いだ絆や成果の象徴ということか。
渡の夢を理解しながらも、自分の夢の停滞に悩む彼の前に、夢を追う者を応援したいという怪しげな男が現れる。夢を叶える為にお金を渡せと言われた健吾は、資金作りの為のアルバイトを開始。渡も一緒になってバイトを始める。
しかし、男の正体は夢を追う者のライフエナジーを捕食するファンガイアであった。正体を知らずに戦う渡だが、歯が立たず逃走を許してしまう。
その頃、名護啓介はキバに負けた事実を受け入れられず、犯罪者を強さを証明する為のサンドバックとして殴り続け、危うく殺しかけてしまう。
人間を改心させるタイプの名護が、犯罪者を殺しかけるという理念の喪失っぷり。根底にあったのは自分の強さへの不安と渇望ということが露わに。
1986年
前回、自分の為に土下座をしてくれた音也を邪険に扱うゆりが中々酷いのですが、次狼が見せた「漢気」を前に理性が働いていない様子で、良くも悪くも戦士ではなく、女としての麻生ゆり描写への拘りを感じるところ。
そんな次狼は、ゆりに強い子孫を生んでもらおうという子供向け番組らしからぬ思惑を抱いていたが、音也はそんな次狼に敵意を見せ、奪ったイクサナックルで変身し、次狼と戦う。
第14話「威風堂々・雷撃パープルアイ」
くるくるパーバッシャーマグナムよりも、自分をリアルモードだと思っているドッガハンマーSDモードのが、見た目がアレな分ヒドイと思う仮面ライダーキバの玩具。
仕様書通りに合体させたら壊れるっていうのも大概ですが。
1986年
次狼をぎりぎりまで追い詰めるも、イクサの副作用で苦しみだす音也。ゆりに対しては強がりでごまかすものの、ラモンと手を組み襲撃してきた次狼の前に敗れる。
陰ながら惚れた女を守ることで彼女を導き、彼女の前では弱さを見せず強がってみせるという、分かりやすいかっこつけ男っぷり。
ゆりは母親の仇討と同時に、ファンガイアと戦う母親を尊敬していたからこそ、自分もファンガイアとの戦いに全力を傾けているという印象で、次狼は次狼で一族の繁栄という野望を抱くという具合に、過去編登場人物の主体性が強調されていく中、音也は惚れた女とはいえ、他人に降りかかる魔手をその場その場で払いのけているだけの生き方という程度で、なまじヒロイックな振る舞いがこれでもかと挿入されるので、余計に影の薄さを感じるところ。
2008年
恵との会話で、渡は健吾に接近してきた男の正体を聞かされる。そのことを健吾に伝える渡だが、夢に焦っていた健吾は、友の言葉を夢を先に叶える者への嫉妬として解釈しようとし、絶交を言い渡して当たり散らすダメダメっぷりを披露。
それでも、折角出来た友との関係を壊したくない為か、男を尾行する渡。行きついたアトリエで彼が見たものは、夢を抱きながらも志半ばで捕食された人間の写真と、夢にちなんだ彼らの遺品であった。
そこに健吾の写真を見つけた渡は、彼が騙されていたことに涙を流すも、一方で友を騙したファンガイアへの怒りを燃やす。
健吾を捕食しようと現れたファンガイアに果敢に挑むキバは、前回同様追い詰められて苦戦。しかし、キバットの思い付きでドッガフォームに変身し、ハンマーでファンガイアを叩き潰す。
ドッガハンマーは雄々しくて中々興味をそそるのですが、肝心の玩具にその要素が欠片も存在しないので、販促場面が逆に購買意欲の枷になっているパターン(;'∀')