エピソード8「エクスプレス電光石火」
☆にわかキ〇ガイの成長
特訓によって倒れたじゅうるを、更に鍛えようとする4人は、赤い魔進とマブシーナの指摘を受けて間違いに気づく
キチガ〇が自分の異常性に気が付いて、それを改めるのは悪い流れではありません。ただ、このキチ〇イっぷりが前回とってつけたものである以上、話の中で意味を感じられないので面白くありません。
☆我が身を犠牲にするトレーニング
じゅうるがサイコトレーナー達の下で鍛えていた姿を、かつて民の為に頑張っていた王様の姿と重ねる姫。
じゅうるについては皆が自分の為にやってくれるからという遠慮でやっていただけなので、自分の意志で民の為に尽くそうとした王様と一緒にするのはどうかと思います。
王様は王様で、自分の限界を見据えられない視野狭窄があったにせよ、今回のじゅうるのトレーニング自体、物語の積み重ねの上で要求されたものというよりは、前回テレビ番組に影響されて実施された唐突感満載のものなので、じゅうるがそれを必要だと思い込む根拠も感じられないし、結局4人もアレなら、じゅうる自身もノーを突き付けなきゃダメだったような。
☆人を守る姿
自分を犠牲にしてでも、他人の為に行動するあり方。王様もじゅうるも、それを自然な行いと捉えている。
それはそれで結構なのですが、元々普通の高校生だったのが、生身の状態でガルザと身構える胆力について、これまでの話を通じて説得力が生じたとは思えず。
前回、トレーニングに耐えた精神力を指して、じゅうるの強さとしているのでしょうが、それ自体前回唐突に出てきた一面なので、キャラクターを掘り下げたり広げたりというよりは、その場その場でパッチワーク的につなげ合わせているようにしか見えないのが痛手。
今回、なんだかんだ前後編だけで捉えればそれなりに見れる話だと思うのですが、如何せん全体の中で捉えると浮きっぷりが激しくてねえ。
☆じゅうるお兄ちゃん
ガルザについては、兄やじゅうるからそれなりの強さを感じ取ってるみたいで、弱い者が嫌いだ論法の通用しない相手の登場に戸惑っているというところか。
☆お絵描きトレーニング
過酷なトレーニングの結果、新しいイメージに到達したじゅうる。それにより、皆で刺激し合うことの重要性を感じ、仲間にお絵描きトレーニングを課す。
サイコ4人衆に対する罰の意味合いもあるのでしょうが、最初の頃の個性を重視するスタイルはどこ吹く風、自分の得意分野を無意味に押し付けて疲弊させているようにしか見えず、理不尽を与える者、受ける者が変わっただけで、状況に変化が見られないのが辛い。
過酷な訓練の下で新しい戦力を手に入れたと言うのも、あくまで結果として分かったことでしかないし、じゅうるが一定のロジックに基づいてトレーニングを課しているように見えないのは、オチとして弱いと思います。