第5カイ「握り握られスシ大会!」
☆眠れちゃう鳥
両親が異世界に居ると言うことを知って、心配で眠れないカイトとおばちゃんに対し、鳥の方は普通に眠れてしまうという温度差。
自分の生みの親の危機には無関心で、子どものころからの友達の苦悩に寄り添えない薄情者という印象が生じてしまう所。ジェットイカロスもどき候補の座は、敵側の鳥に譲るしかないかな?
☆ピンとこない人物評
両親を救う事を優先して、襲われる市井の人々を放置した自分を責めるカイトに対し、
「自分の事大事なのは当然だろ」とフォローするジュラン。
うーん、カイトって他人の事を思いやれる人という以上に、1話のDQNっぷりが示すように、自分のやりたいことにわき目も降らずに取り組むタイプという感じで、戦隊をやっているのも、「自分流の初めて」や「父母の研究成果の為」という私情の側面が強い印象なので、ここで「他人の為に自分を犠牲にするヒーロー」として位置付けるのはピント来ないなあ。
カイトのバックボーンをろくに知らないジュランがそう思うのは分からなくもないのですが、視聴者としてはずっと自分中心で生きている人という印象しかないしなあ。
そもそも、今回のは目の前で苦しめられている街の人と、今どういう状況か分からない両親との対比なわけで、物理的な問題から、目の前の人の苦しみをまず解くのを先にした方が良いということで、あくまでも守る上での優先順位を語っただけで、そこから「大事なものは全部握ってやる」と改めて全員を守る意識を固めるというのは、今一つ無理矢理感があります。
最初から「両親は諦めよう」という選別スタイルを強調していたのならまだしも、そういう感じではなかったようですし。
後、「もっと巻き込め」というのも良く分からなかったです。既に眠っているブルーンを叩き起こして異世界との行き来の方法を聞きだしたりと、相手の都合お構いなしに他人を振り回しているという感じなので。
てか、巨大ロボットになったとはいえ、最後バラシタラに捕まって異世界に行こうとしたカイトの為に何かをしたということもないし、巻き込めといった割にあまり貢献できていない気もしますが。
☆ダラダラやってましたがなんとかなりました
あれこれ1日悩んでいたけど、とりあえず変身してみようからの、間違えてキュウレンジャーギアを使って、偶然ラッキーで解決しましたみたいな顛末は、なんだかなあと思う所。
「根拠はないけどとりあえずやってみよう」というスタンスなら、もっと早くに試せよと思うのですが。
うーん、カイト達のアレな人設定は白倉Pが推したものみたいですが、メインライターの香村さんは、某NDKのように、自己犠牲の聖人君子と書いて傲慢と読む的主人公像を打ち出している感じで、お二人の趣向が角付き合っている感じ。