しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

地球戦隊ファイブマン 第37話、第38話

第37話「人間大砲!」

V ローリングバルカンのCMの人みたく

鍛えあげてオーラパワーを身に着けるんだあわよくば鬼にもなって「鬼〇の刃」のアニオリキャラとしてデビューだぜと邪な願いがあったかは分かりませんが、兄弟に肉体至上主義を訴え、新装備・ファイブテクターの開発を否定する健ですが、当の本人はつい先刻まで実験に参加していて、その時の失敗でダメージを負ったのをきっかけに、嫌になってスタンスを変えたようにしか見えず、なんだかすごくとってつけた感。(これまでも新装備が出来たら平然とそれを使いまくってたしね。)

一応子供相手に生身で怪人を倒す姿を見せつけ、且つヒーローとしての自負心が強いサブリーダーキャラとして定着しつつあっただけに、実験で負荷を追うのがめんどくさくなったので、肉体至上主義を利用したとしか見えない振る舞いは、初期の頃の我儘で短慮な次男坊キャラに戻ったような感じで、路線変更を経た筈が、また元の路線に戻ったと言う感じのどっちつかずな印象。ウルトラダイナマイトした兄への信頼故にファイブテクターを信じたと言うのも、前々回で兄への失望と信頼の変遷を描いているだけ、既視感も強く。

まあ、学兄ちゃんは学兄ちゃんで、体が頑丈な弟に人体実験をさせようと言わんばかりのトチ狂い無茶ぶりだし、致命傷を負った割には、何も治療を施していないのに意識が戻るし、アーサーもまだ実験が済んでいないとか言ってテクターを持ち出そうとした健を止めてたけど「でもそれって人体実験なんでしょ?」って突っ込みたくなるし、話の流れや会話の中身など結構おまぬけで、生身で怪人を倒したファイブブルーが、今度は人間ミサイルとして体当たりして滅茶苦茶強い巨大怪人の腹に穴をブチ開け倒すという、ファイブブルー最強説を確立させようという、アイデア先行の企画と言う感じ。例の人間大砲シーン自体は、見応え抜群でしたが。

 

第38話「偽兄弟先生」

V ぴょんた

絶妙に似合わない学兄ちゃんのコスプレをしたガロア元艦長現掃除係が、素でドジを踏んで作戦にケチをつけるという、狙っていないと言われたら「嘘だッ!!(CV:中原麻衣)」と突っ込みたくなるようなギャグ描写が目を引きますが、上記の姿で飼育用の兎を必死こいて追いかけ、文矢に締めあげられてオドオドするガロアの、演技とはいえ、初期の頃の悪の長としての存在感が砂粒程も感じられない、ド間抜けな姿は頗るインパクト大でした。

兄妹先生が分校の生徒相手に教師として接するというラストはそれ相応に心温まるのですが、子ども達と偽兄弟先生との交流がそれなりに濃く描かれていただけに、偽物先生に裏切られた→本物の先生と仲良くなって解決!みたいな話運びはちょっと気になる所。

身体を張って助けてくれた兄弟先生を信じることが出来たという話ではあるのでしょうけど、身も蓋も無い言い方をすれば、より強い力で凹して解決みたいなオチではあるので、信じていた先生から裏切られて傷ついた子どもの心を救う教師の立ち振る舞いを、戦士としての在り方とマッチさせた状態で巧く描き切れず、それを描けてこそ「兄弟先生」と言えるのではないかと思う訳で(ベタな描き方ですが、変身不能の状態で死にかけても、生徒を守るために頑張る文矢達を見て信用に至ったとかなら分かりますが)、あと少しと思わせる所。兄弟先生が一時的に生徒と接しても、分校に先生が定着しないという問題が解決された訳じゃないし。