しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

鳥人戦隊ジェットマン 第19話、第20話

第19話「見えます!」

 

▼セコすぎ

刺激的なメインライター回が2本続いたので箸休めに、といった内容。

一般人を装った次元獣の占いを小細工で的中させたように思わせ、最後には戦闘中に殉職するビジョンを見せつけて精神的に追い詰めてやろうというバイラムの作戦にひっかかり、戦うことが出来なくなる香というのは、作戦こそセコイけどアリな展開だと思います。

そんな彼女が、じいやと約束した「自分のことは自分でする」という考えを支えに戦線復帰できるかと言うとちょい疑問。何もしないで一方的にやられたのではなく、敵に立ち向かったが末の死として見せつけられていた筈なので、自分から進んで行動することの正しさだけを殊更に押し通して克服へつなげるには、今一つ力不足といった感じ。

「どうすべき」というあり方の再確認で解決する話というよりは、不条理の中であっても「これを実現させるために行動したい」という気持ちが生まれる過程を描き、そこに不条理によって奪われるであろう自分の命をそれでも信じたいという強い願いも上乗せする形で、抗い難き不条理と戦うという展開を進めていかないと、重みが出ないと思うのですが、香の場合弱さを乗り越える展開を既に第5話でやり切っているので、時に優しく時に厳しくと言った掘り下げがなされた、じいやメイン回といった方が適切な内容。

 

▼おおらかな時代?

今回含め、3週連続で巨大メカのお披露目無し。強いて挙げれば、前回ジェットコンドルの単体飛行シーンがちらっと挿入されたくらい。

まあ、最終回の大敗展開を含め、2回しか出なかった前年の基地ロボ(1万5千円超)のことを振り返ったら、さしてスゴイことでもない気もしますが、今の目で見ると逆に新鮮。

仮面ライダーなんて、次々に新形態や新武器が出てくるけど、印象付けるというよりは、急かされるように展開されるドラマもどきの中で、あれよあれよとせわしなく消費されるだけなので、ただでさえ脳みその容量が少ない私なんかは、登場する端から忘れていく始末。

これならむしろ逆販促になってる疑惑さえ沸くのですが、ライダーについてはブランドが確立しちゃってるから、極端な話劇中未登場アイテムでも売れるんじゃないかと個人的には思ってたり。

まあ、戦隊は例によって大ピンチみたいですが、うーん「ゼンカイジャー」おもんないからなあ。早く視聴を再開しないと(重圧)

 

 

第20話「結婚掃除機」

 

▼気の長い作戦

非893回ですが、凱が主役。

人間の女から愛を奪って結婚を解消させることで、少子化を加速させ人間社会の存続を危うくしようという、どうにも気が長い作戦。雷太が言う通り、ふざけているとしか思えない(笑)

今回トランが指揮をしているようですが、珍しく一緒になって盛り上がるマリア・グレイは、ラディゲが「セミマル」を手に入れ、戦力的に1ランクアップしたことに焦っていたのか。トランが勝ってもラディゲが勝ってもリーダーの座を取られると言うことに変わりはないのですが、パワーバランス的にはラディゲの方に分があるだけ、勢い協力的にならざるをえないとか。

第18話でもそうですが、強い敵が出てくるととたんに協力するというのは、戦隊側も同じ(本作の場合レッドが他のメンツに戦士の役目を執拗に押し付けるという構図があるので余計に)なのですが、ジェットマン(正義)とバイラム(悪)の違いは何かと、視聴者の興味を喚起させるような描写です。

チビの気持ちに応えて次元獣との一騎打ちに臨む凱は、若松さんの熱演も手伝ってかっこいい所。チビの「真意」に、同じ気持ちを抱く(相手は違うけど)香が気付く場面は、チビの振る舞いの一つ一つに対する香のリアクションも挟んでいった方が効果的だった気もする。