しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

鳥人戦隊ジェットマン 第23話、第24話

第23話「新戦隊登場」

 

▼脳みそお花畑

前回のあれこれの気まずさから訓練をサボる仲間達に憤り、香に向かって「公私を混同する。俺たちは戦士だ。それがすべてに優先するんだ。」と批判の言葉を口にする竜。凱達を心配してというよりは「戦士の使命の為」に彼らの私的な問題を処理しようとした竜ですが、それができないと分かれば「一番大事なことを忘れている」と、相手を一方的に批判するあり方は、根本的にリーダーとしての資質に乏しい印象。戦士としてのキャリアからリーダーを務めているだけで、本来ならジェットマンのバカップルの片割れ程度の扱いが関の山だったんだろうなあと思わせる所。

戦士至上主義を標榜し仲間の内面を顧みない竜の言葉に「私たちは機械じゃないんです」と反論する香。まぁ、恋人と一緒なら上司の前でも平気でいちゃつくアホだということを知らないもんなあ。

 

▼以下ロス

ジェットイカロス=弱いという印象は、初登場の劣勢っぷりもあることながら、平気で巨大戦をスルーする作風やイカロスハーケンとの交代制で、そもそも出番が少ないからというのもあるのかと思う所ですが、今回はセミマルに腕をもがれ剣を折られという具合に、まあ酷くやられました。

巨大戦はミニチュアやアングルも凝ってて迫力がありました。ロボットや敵もかっこいいので絵になります。話も面白くてビジュアルも優れているというのは素晴らしいです。

 

第24話「出撃超ロボ」

 

▼愛と殺意のブルース

前回ジェットガルーダに乗ってやってきた裏次元戦士のレイ・カンナ・ダン。ラディゲ様のチートプレイの前にその命を散らしましたが、平和を乱す巨悪を打ち払うことだけではなく、生き残った末の自分たちの人生を見据えて、その成就も賭けて戦いに臨む様は、戦士至上主義のみを掲げて個人の内面を度外視しようとするジェットマン(竜)のあり方とは対照的です。最も、レイとカンナは互いを想い、ダンはアコに惹かれと言う風に、故郷を失いながらもそれぞれに支え合える存在があってこそで、それを失いただ1人生き残った竜が、自分や仲間の内面や人生に本当の意味で目を向けられないのは当然で、裏次元戦士が特別という訳ではないのでしょうが。

最も、いち早く弱音を吐いた凱を叱責することしか出来なかった竜に対し、愚痴や不満を現実問題として受け止め、対案を出すレイの在り方を見ると、根本的に人としてのスキルに差があるんだろうなあとは思わせますが。

 

▼3人のブルー

裏次元カップルにくっついてやってきた若手戦士のダン。歳の近いアコに惚れたはいいけど、スカートめくりという痴漢みたいな、というかまんま痴漢を働いてみたり、機械音痴の足手まといを理由に修理をサボって彼女を連れだしてみたりと、中々やりたい放題です。実際機械いじりが苦手なのかもしれませんが、本音ではアコとイチャイチャしたかったのでしょう。勝てるかどうかも分からない強敵を前に、せめて一度青春したいと言う所でしょうか。

そんなダンですが、アコと一通りいちゃついた後は、澄み渡った青空を見上げて、故郷の惨劇を思い出し(前回、暗闇に包まれた裏次元の描写あり)、おちゃらけながらもアコに「告白」してみたりと、ひょうきんな表情だけではなくシビアな一面もしっかり見せます。最後は仲間を殺しガルーダを奪ったラディゲと戦い、アコに「想い」を告げられ、看取られて死んでいくわけですが、アコとの交流で実感した生の喜びと、故郷を滅ぼし今尚多くの命を奪おうとするバイラムへの怒りが合わさり、今一度戦意を昂らせたという印象で、レイとカンナの最期に「やっと幸せになれると思ったのに!」と叫び、「最後はかっこよかったろ?」とアコに笑顔を向ける様は、たった1話の登場でしたが十分魅力的なキャラクターとして映りました。

 

▼わぁ!おっきい!ほりだしもんだヮ!

様々な思いを乗せて戦士としての本分を全うしたダンの命と引き換えに完成し、辛酸を嘗めさせられ続けた強敵を打ち破ったスーパー合体ロボ・グレートイカロスお手本の様な販促回です。井上脚本にしては実に珍しい。

グレートイカロスはいつ見てもかっこいいです。特にDX玩具の出来は神がかり的だと思います。ライガーみたいな手は賛否が分かれそうですが、ジェットイカロスよりも格段にマッシブかつ均整のとれたプロポーションを実現し、胸の合金のゴールドメッキが燦然と輝くその外観は、スーパー合体故の巨体も合わさって迫力ド満点。ここまでデカイと基地ロボ要らないんじゃねって位デカいので、小型サポートロボとしてテトラボーイを出したのは英断だったと思います。実際売れたしね。