しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

鳥人戦隊ジェットマン 第29話~第31話

第29話「最後の戦い」

宿敵や上司のペットに飽き足らず、異次元人の得意能力まで利用する、ラディゲの戦力への固執に加え、異次元カップルの為に奮闘する竜の内に秘められたリエへの想いの強さ等、基本設定やキャラ描写の蓄積を活かした良作回。

 

第30話「三魔神起つ」

893脚本ということで、ついに凱と香が両想いに。

内面の弱さが強調されてきた凱ですが、一方で惚れた相手の為なら無我夢中で体を張る実直さを備えた男であり、今回も魔神ム―に囚われた香を助ける為に自分の血を差し出したりと、なんだかんだで魅せてくる漢。香もそんな純粋さに心打たれることに。

竜たちに助けられ、戦闘続行を確認された直後の「当たり前よ!俺の身体に一滴でも血が残ってる限りはなぁ!」と叫ぶ場面は、本人も視聴者も逆転ムードに支えられる形でノリノリな状態ということで、中々かっこいいです。

 

第31話「戦隊解散!」

戦力として蘇らせた2大魔神から肉体言語で勧誘を拒否され、その痴態を同僚から笑われるラディゲ。全ての元凶なのに多分にバカ苦労人要素が濃いのは、前作のガロア艦長に通じる所。

香とのデートで遅刻したことを竜に責められた挙句「自分を犠牲にするのが戦士の仕事だ!」と自己犠牲を押し付けられた凱は戦隊離脱を宣言。ファイヤーバズーカが効かない魔神が新たに登場したこともあり、凱自身焦っていた所を頭ごなしに言われて我慢ならずというのが本当の所でしょう。凱も香も、公私を隔て、大義の為に我が身を犠牲にするあり方を是とする今の竜しか知らない訳で、恋人と一緒のチームじゃないといやいやと上司にせがんだり、挙句上司の前でいちゃついてみたりと、お手本のような公私混同を披露していたかつての竜を知っている視聴者からすれば、ブーメラン甚だしいんですけどね(笑)

今回マリアの正体が発覚するわけですが、悲劇的な別離を経た恋人同士がそれぞれの思いの丈をぶつける場面は迫るものがあります。仲間に自己犠牲を迫った竜が、「戦いが終わったらリエとやり直す」とここに来て自分の人生を尊重し出すのは身勝手そのものではあるのですが、狂ってしまった人間が恋人との再会を経て、本来の姿に戻ったと見ると中々感慨深くもあり、それだけにラストの凄惨さが際立ちます。

前回より制作風景が描かれ、今回がデビュー戦となる3号ロボテトラボーイ。スピード感の表現なのでしょうが、じたばた飛んだり跳ねたりしてせわしなくパンチやキックを繰り出す様を観ていると、落ち着きのないいたずら小僧みたいな印象(笑)