しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

恐竜戦隊ジュウレンジャー 第5話・第6話

第5話「怖~いナゾナゾ」

この回はまっとうに面白いです。部下達と仲良く踊って遊ぶバンドーラ一味の仲睦まじさに加えて、子供への私怨を作戦も兼ねて晴らそうという彼女の思惑にもスポットが当たっていました。「ゴルフ場建設のために子供の遊び場を壊す大人達が、木に吸収された子供ごと伐採して殺してしまう」という作戦も、第1話の「人間は醜い」「滅ぼし合え」という宣言内容と合致しており、5話目にしてようやっと本作の悪の組織の輪郭がハッキリしてきたと思います。遅いっての・・・。

他のキャラもそれぞれ生き生きと行動していたと思います。ボーイは真面目だし、メイは普段の責任感の強さだけでなく情緒的な一面が強調され、敵の作戦に嵌るしと言う風に、描き分けを頑張っていたように見えました。「勝手な行動をとったばかりに」と言いつつ、一人でドーラスフィンクスと戦おうとするダンに対して、「また勝手な行動をとるのか」と正論で諭すゲキもリーダーらしくてかっこよかったです。

市川さんの演技も楽しかったです。なぞなぞ合戦が最終的に互いの思想信条を賭けたリアルバトルに発展するという流れも嫌いじゃ無かったり。

 

第6話「立て!! 大獣神

前回がまともだったのに対して、今回は実に理不尽。てか、実に杉村脚本。

 

リーダーとして仲間をまとめきれなかった不甲斐なさを守護獣から責められているかのようなゲキへの試練ですが、ぶっちゃけメイもダンもゲキの正論を自分から聞こうとしなかっただけで、ゲキの仲間に対しての向き合い方に問題は無かったと思うのですが。てかこれチーム全体というよりもダン・メイ二人の問題な気がするんですがね。

「お前の決意は確かに聞いた!二度と俺はチームワークを乱さない」と言うダンと、それに同調するメイを見ていると、「リーダーがぼんくらだったから、俺らのやる気も出なかった」と開き直っているだけにしか聞こえず、部下の失態を上司から頭ごなしに責められ、挙句アホな部下に認められることで決着を見るという、戦隊のレッドが哀しい中年中間管理職みたいな立場。

実際は二人が敵に追い詰められたことで自分の愚かさを知ったということなのでしょうが、それなら結局ゲキが一人でリーダーとしての自覚を問われる展開に意味はないでしょうし、じゃあリーダーであるゲキが決意こそすれ、仲間達への態度がどう変わったかを具体的に描いている訳でもなく、結局ゲキの何が足りなかったのかもわからなければ、何を獲得したのかもわからず、至極曖昧とした内容。

 

ダイノクリスタル探しも、結局伝説の武器が在りかを教えてくれたようなものだし、ゲキ個人が何かを乗り越えて掴んだ末の結果というよりは、仲間を助けないと色々やばいからなんとかしないとと、無暗に必死になっていただけにしか見えないので、ゲキの成長劇としても、チームの絆の再構築としても微妙なエピソードです。

 

大獣神がいないと倒せない敵だったのかもわからないので、戦隊ロボの販促回として見ても正直テキトー極まりない出来だと思います。これならまだ合体したけど4人しかいないから本領を発揮出来ず、ぼろくそにやられていた所を竜と凱の到着で逆転して見せたジェットイカロスの初登場回の方が、ロボの存在感を強調するエピソードとしては俄然インパクトがあったと思います。まあ、実際は売れ行き好調だったらしいので、要は見た目なんだろうなあ。

 

バーザは上っ面の情報は教えてくれるけど、肝心な所は「わからん(素直)」で通しれくるキャラは一貫していて、もはや「口癖」を通り越して「アイデンティティ」と化しつつあります。すごいな。