しがない感想置き場

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恐竜戦隊ジュウレンジャー 第11話

第11話「ご主人さま!」

 

「世界でもトップクラスの魔法使い(バーザ談)」の攻撃を、レンジャーガンで防いでしまうという目が点演出。

基本武装として最初から備わっているのに素手で戦えって言うのと同じだぜ!」という手痛すぎる評価を食らった糞雑魚武器にあしらわれてしまう戦闘力でもトップクラスになれる程、魔法使いってのはちゃらんぽらん揃いということなのか、それともバーザが無能ノルマを達成しただけなのか。まあ、バンドーラ様はそれなりに強いと思うので、十中八九後者なんだろうなあ。

 

お話自体は、ランプの精を子供の欲望を煽る悪魔みたく扱おうとした若き日のインテリヤクザ白倉氏に対し、杉村氏が「子供の夢であるランプの精を悪者にするなんて、子供番組を作る人間の姿勢ではない!(意訳です)」と叱り飛ばしたことで有名な例のアレ。

 

発言自体はランプの精に対する杉村氏なりの強い拘りを感じる一方で、最後まで「(ランプの)持ち主によって善にも悪にもなる」という宿命を自力で乗り越えられなかったランプの精を、子供のヒーローとして認識するのは難しく、せいぜいが都合の良い便利アイテムという印象しか抱けなかったのは、ストレートに残念です。

 

自分の為に頑張ろうとする子供達を見て「アラジン様よりも優しい」とか言ったりする辺り、他人の善意に対して感謝を表明する意思は持ち合わせているようなのですが、一方でトットバットの手で召喚された際は、特に躊躇も無くジュウレンジャーに襲い掛かっており(その癖バンドーラ様の手下になるのは嫌そうなんだもんなあ。あの人身内には優しそうだけどなあ。)、ジンに感情移入することが出来なくて、良くも悪くもその時々の宿主に調子を合わせるブレブレ男にしか見えずといった所。

 

便利アイテムに願いをかなえてもらった子供達の「対価」としての努力と、アイテムとの別れを描いたことで、子供番組としての誠意を一応は全うしたとは思うのですが、ヒーローものである以上は、ランプの精を夢と言い切るなら、ヒーローとして描いてほしかったというか、べきだろうと思うわけで、白倉氏に対する説教に対して、話の内容はランプの精の尊さや強さを表現しきれていたとは思えず、白倉氏も内心面白くなかったんじゃないかなと邪推してしまう所。じゃなきゃ893となんかホイホイ組まないだろうし。

 

最後、ランプを再び海中に封印するシーンで、そっと沈めるのではなく、力いっぱいぶん投げ飛ばすというのは、情緒も糞も無くて笑った所。ランプの精じゃなくて疫病神に対する扱いですそれじゃ。