しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドン9話

ドン9話「ぼろたろうとロボタロウ」

 

ロボタロウとか獣人なる新キャラみたいな奴らの情報が沢山出てきました。マスターも変身したしね。

新要素のバラマキみたいな内容だったので、そこまで勢いは無かったし、ロボタロウの扱いはエクストリーム雑なのですが、随所で腕を感じる部分はありました。多少失点はあってもギリギリで踏みとどまるというか、プロの作品ってこういうものだよね。

 

体調不良でも宅配と人助けはやめないタロウ。彼の本気は伝わりました。

タロウがだるまさんが転んだを知らないのは、友達がいないからやったことがないということなんだろうな。ああいう同年代の友達とするような遊びを知らないタロウの寂しい過去が改めて強調されるのはなんだかんだで細かい描写。

ロボタロウの登場は唐突かな。あくまでもマスターがとって来るっていったのはきびだんごのことだったと。ちゃんとした材料のを使ってたから前よりはまともに戦えたってことなんだろうけど、割と手ごわめの敵に前振りなしで新装備を出して普通に撃破っていうのはちょっと面白くなかったな。

 

きびだんごを300個用意出来なかったマスターは間抜け。なんだろう、根っこは天然なのかな。加勢はして時間稼ぎはしたけど、実態が無い敵にうろたえてちょっと情けなかったなあ。意外と小物なのかも。てか、変身した後の喋り方は、マスターの時の短い言い回しと微妙に違った気もしたけど。どちらかというと、ゼンカイのカイトよりというか。

 

はるかがきびだんご一個分の働きをしたというのは良かったな。その後邪魔だと言ってぶんなげちゃうのはどうかと思うけど、功績を素直に認めて感謝するのはタロウの正直さの表れなんだろうかね。一緒にきびだんごを作って、即消された猿原がなんとなくかわいそうだけど。猿原もなんだなあ、悟りまくってますムーブをかましておいて、「今の糞雑魚タロウ相手なら鬱憤を晴らせるかも」とか思っちゃう辺り、根っこは凡人のそれなんだろうね。

 

雉野さん、何でもない時は基本的には優しい人なんだろうけどな。変質者のソノザに絡まれたあかの他人を目の当たりにして、「通報されるのでやめた方がいい」と相手の身になった言い方で忠告してるし。普段の善行がごく自然と描かれるだけ、相手に対してマウント取れると思ったときとか、奥さんを守ろうとするときの狂気がおっかないなと。

まあ雉野の善行は「555」の木場さんのそれと同じで、その小心故に人間社会のルール的なものに従わなければという強迫観念から来るある種の義務感から来てるものなんだろうな。オルフェノクになった木場さんがそれでも自分を人間と認めたいから、人間の価値観や道徳に従う受け身の姿勢と同じで、雉野さん自体も見知らぬ他者を守りたいと本気で思っていると言うよりは、自分に自信が無いだけに社交性に縛られて人に合わせているだけなんだろうなあ。割とそれが極端に出ているからこそ、凡人故に狂った人間ということなんだろうけど。

桃井タロウのように、自分の正義を頑なに通す人間と違って、雉野は普通の人だから、皆に合わせていくしかないという対比なんだけど、自分がマウントをとれるときはエゴを押し付けるんだよな。そういう意味では、自分の正義やエゴを他人に押し付ける点でタロウと雉野は根っこが似ているんだろうね。人の道を外した雉野に対して、タロウは今後も踏みとどまることができるのかってドラマが展開されるのかな?