しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」ドン12話

ドン12話「つきはウソつき」

 

プロのお仕事を学びましょうのコーナー。

 

ソノイとタロウのやりとり、「月神」を思い出しますねえ。

月の光が太陽の借り物だとしても、目を潰しかねない太陽の光と違い、その光の美しさを人に届けることが出来るのなら、本来の光の持ち主ではない月の方が信用できる。詩人としてのキャラクター性を生かしながら、タロウに「嘘が人を幸せにする例」を説くソノイも美しいです。

一方、「月神」でも「月に嘘は無い」「月は月だ」というやりとりがあったように、月が太陽の光を借りていることを知らなくて、ただ月の光が月から発されるものだと見ている側が勝手に信じ込んでいるだけに過ぎず、月自体は自分の性質として、太陽から光を借りているだけに過ぎない。つまり、偽乳や性別詐称と違って、真実を歪めているという訳ではないという限りにおいて、それは嘘ではない。だからこそタロウは、ソノイの発言に納得しつつ、真実を歪めるものとして嘘を疑うあり方を改めた訳では無いと。

ただ、ソノイの「太陽と月」の話を受けて、ドンモモタロウの姿で同僚を助けるよりは、同じ職場で働いてきた桃井タロウとして助けた方が顔見知りなだけ信じられるという考えに至ったのかもしれません。これまでの彼なら正体を隠すことに躊躇はしなかったかもしれませんが、人を傷つけていた所で悩んでいた時にソノイから教わった「美しい嘘」「見つめることができる」「信じられる」という情報から、自らの立場や振る舞いに置き換えて考えたのでしょう。ドンモモタロウの力は確かに借り物かも知れないけど、桃井タロウが振るう資格のある力である。目を瞑らされて変身を目撃しなかった同僚にとっては桃井タロウの変身が隠されたということで嘘かもしれないけど、桃井タロウがドンモモタロウとして変身したことは権利の行使であり、真実を歪めたという訳ではない。

機械的な馬鹿正直っぷりを見せつけてきたタロウが、ソノイとの交流によって、相手を幸せに出来たという展開ですが、それだけに次回が気になりますね。

 

嘘付アイドルさん。おっぱいのサイズ感がーとかあれこれ言う所は実にきわどい井上脚本。アギさくよりもよっぽど変態チックな表現ですが、あっちに比べて不思議と厭らしさは感じないのほんと不思議。一体何なんでしょうねアギさく。

偽乳とか偽妹とかでファンを釣ったりとごまかし癖がついてた辺り、自信の無さが少なからずあったようですが、自分の嘘を次々と見破り、ダメ出しをし続けるタロウについては負けん気を見せたりと、嘘が付けないが故に、本当の自分と向き合い続けたタロウからは逃げられないと思ったのでしょうね。

正論を投げつけることで他人を不幸にしてきたタロウが、自分の嘘に騙されたり、綾負かしてくれる人々の緩さに甘えていた少女に対して、嘘を看破し否定を続けたことで

本気にさせたというのは、厳しさがプラスになったということで良かったのではないでしょうか。

タロウの方も、彼女の嘘付癖を知りつつ、それでも助けに行くというのは、彼の素直さが出てて良かったと思います。

 

タロウにバイトを代わってもらうよう頼み込むはるか。はるかのことだからアイドルの取り巻きの客に暴力を奮いそうになったところをマスターに咎められるとか、それ位はあったのかも。ヒス成分はさくらにも負けない筈なのに面白いと思えるのは凄いな。なんでこんなに差が付いたんだろう。

 

なんだかんだで皆となじんでる雉野。タロウを妨害した件については、前回のすれ違いコントから来る間抜けっぷりから、こんなノーテンキなお兄さんから殺意は感じられないなあってことなんですかね。単にドジを踏んでタロウの邪魔をしてしまったみたいな、おとぼけキャラとして認知されているのは納得。それはそれでひでえ扱いだけど(笑)

 

ドンオニタイジンはかっこいいなあ。テトラボーイ以来のお気に入りロボです。

藤子ロボが発想元ってのは納得。早く玩具欲しいよ。