しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

仮面ライダーリバイス 第44話

大二がようやっと正気(?)に戻り、カゲロウも再登場しました。ついでにオルテカも出てきました。それだけです。

 

大二の迷走の背景には、「カゲロウの犠牲(じゃなかったけど)を無駄にしたくない」という感傷があったようです。

KAGEROUの趣味というのを言い訳に厨二ファッションを着こなしたかったとかそんな理由だと思いますが、彼の犠牲を無駄にせんとしてやってることは、ギフ様の超パワーにドン引きしてビビり倒していただけなんで、おもっくそ無駄にしていたと思います。

やたらめったら民間人に対して「ギフの下僕になれ」とドライに接していたのは「非情になれ」という遺言(じゃなかったけど)に従ったからなんでしょうかね。守るべき誰かを巨悪の下に跪かせるというのは、非情と言えば非情だけど、そういう非情さを求めていたとしたら、KAGEROUは普通にクズだと思いますが。

 

ま、最愛の友(っていう間柄には思えなかったけど)を犠牲にした大二が、背負った業とその裏にある理想に対して、自らの力の弱さを自覚しそれに耐えきれなくなってごまかしたというのが、大二の迷走の本質で、だからこそお父さんの「自分を許せ」、ヒロミの「過去を否定するな」という言葉がかかってくる(スピンオフ未見勢にとっては、降ってわいたような言葉の連続で死にそうになるけど)ということなんでしょう。それにしたって、あんだけビビりたおしていたギフ相手に、カゲロウ一匹生存していたのを良いことにやる気満々になって戦いを挑もうとするその心変わりは流石に意味不明すぎます。

大二が自分の弱さを認めてそれを乗り越える覚悟を固めたというよりは、皆の優しい言葉を受けてピーピー泣いてた所にカゲロウが助けに来たという、〇んちんついてるのかどうかさえ疑わしい女々しさ全開の振る舞いからの、ギフへの殺意表明だったので、彼の心が何によって奮い立たされたのかが全く分かりません。まさかこれ、新しいフォームを得てやる気が出たとか、そういう話だったりするの?

 

結局大二は臭いことばかり言いながら、他人よりも自分可愛さで生きてきたし、その成長についてもなんら説得力を持たないふやけたキャラクターとして処理されてしまった印象が大で(大二だけに)、影薄長男にふやけた次男、そんなしょーもなブラザーズを「見てください。あれが私の自慢の兄達です!」とヒロミ相手に熱っぽく讃えるさくらについては、どうでもいいからお前も変身して戦えよと思う訳ですはい。

とにもかくにも、人間の闇とかあれこれ言いつつ、弱さを乗り超えるヒーローを描くのが下手糞というか、根本的に人間を描けていない気がします。それこそ横の戦隊を書いている人がそういうのを十八番としているだけに、作家の力量が目立っているなあとしか。まあ、販促やらスケジュールやらでどうしようもない部分はあるから、そこは単純比較はできない所ですが。

 

KAGEROUも意味わからんよね。いきなり優しくなって、かと思ったら大二が必要としてくれなきゃ戦わないとかゴネてみたり。大二普通にKAGEROUの死を悼んでたし共存しようとしてたと思うけどな。結局これ、シナリオがKAGEROUをなんとなく早めに倒したのを後悔して、あの手この手で復活をゴリ押そうとしてこんなドンガラガッシャン劇場になり果ててしまったんじゃないかなあ。僕もう見ててきつくてねえ。

 

ギフと契約を結ぼうとするアレですが、人類の監視者ってホントに必要なんですかね。赤石長官って監視役っていうより、奇行してるだけのおっさんって印象しかなかったんだけど。二人とも単に、監視とかこつけて名門女子校の更衣室をのぞき見したかっただけなんじゃねーか?

で、結局ギフは五十嵐兄妹以外人類完殺路線をバイスの前で宣言しちゃうし。あれこれする前にそれを大二に言ったら丸く収まるよなこれ。

 

五十嵐母がなんかいっぱしの母親みたいに大二の帰宅を喜んでますが、あんたは何にもしなかったもんなあ。我侭息子のしつけはしないけど自分の言うことを聞いてくれる息子は一杯ハグしますみたいなスタンスはどうかと思うんですよ僕。