しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドン34話

ドン34話「なつみミーツミー」

 

犯罪者(ストーキング、殺人幇助)が犯罪者(窃盗)の逮捕に協力した回。

指名手配中で住所不定の犬塚とどうやって連絡を取ったんだよとか、どのタイミングで通報したんだよとか、そもそも毎回のように公共の場に出没しておいて今まで捕まらなかったこと自体が奇跡だわとか、沢山ツッコミどころはあるのですが、これまで勝手に信用して、何もかも理解した気でいた犬塚に対する態度をコロッと変えてくる雉野のありようが中々楽しい所です。魔進鬼をヤった時と同じように、感情を剝き出しにしつつも割とクールにことを運んでしまう所が、日ごろのぶきっちょっぷりを感じさせないのがまた怖いですね。

「大切な人が居るから無罪!」なんて今時子供でも抱かないような価値観で犬塚を信用したり、自分がめちゃんこ恐怖かましていた指名手配犯を、最愛の妻と引き会わせることも辞さない時点で、雉野つよしという人間はぶっ壊れているのですが、犬塚に対する同情はあくまでも、「自分と同じように大切な者がいて、その人の為に頑張るなんて、僕みたいでカッコイイ!」という、気色の悪いナルシズムに拠るもので、自分に害があると分かったら、感情移入も糞もなくなるというのがなんとも。みほについても、自分を気持ちよくするためのオ〇ホでしかないんだろうなあ。

ああ、なんというか、最終的にみほが肯定してくれるというオチが雉野の中では確定しているから、悔しさや情けなさのグレードが大きければ大きい程、みほの愛でどぴゅっちゃう時の快感が凄まじいってことなんだろうなあ。そう考えると彼が時折見せる奮闘精神って、周囲からの負い目だけではなく、頑張ったり悩んだりしてる僕はエライ、例え成果が出なくても、その頑張りをみほちゃんに評価してもらえるんだから、なんて僕は幸せなんだろうwwwって意識が根底にある故なんだろうな。最も能力自体は凡人のそれで成果もそれなりレベルなので、本人の質的向上にはつながらないよと。

 

犬塚君は雉野が夏美を洗脳したとか寝取ったとか露とも思わず、「お前は悪くない。でもミホはいない。」と、譲れない部分を堅持しつつも、自分の恋人を好き勝手した雉野へ非難の言葉一つぶつけない男前っぷり。雉野が自分の事を助けてくれたり、信じてくれたことが嬉しかっただろうし、それだけに自分を警察に突き出した雉野に対するやりきれなさは募る一方でしょう。「他人を信用しない」って公式サイトの紹介文、大嘘も良い所なんだよなあ。敏樹が役者さんの雰囲気とかを見て、キャラを変えた可能性は大いにあるけど。

後、17話のお兄ちゃんから部屋を貸してもらえたというのも、この作品らしい「縁」を強調した描写だったと思います。

 

タロウとソノイの関係はちょっと良く分からないなあ。正装でおでん屋に来店する下りは面白かったけど、辛子がキツくて元に戻るのはよくわからんぞ。まあ、あの汁で性格が変わること自体よくわからんのですが。