第7話を観た。
有体に言うと、「ミオリネたんTUEEEEEEEEE!」的な内容だったが、そんななろう系みたいなお話を「ガンダム」でやるのもこっぱずかしいから、日経新聞を読んでいないと分からなそうな専門用語をバカスカ出して、インテリアニメ風に糊塗しているその卑屈な姿勢があまりにも痛々しくて、こっちが恥ずかしさで死にそうになりました。
あんまりにもアホらしくて、ミオリネが素足で履いていたハイヒールの臭いを妄想するという発想すら湧いてきませんでした。萌え豚狙いの癖して、性欲減退させてどうすんでしょうね。
大体「エアリアルがガンダムかどうか」なんて犬も食わないようなウマシカ議論を今の今まで続けているってのも考え物だよな。この世界の「ガンダム」がどういう定義付けになっているのかは知らないけど、シビアな競争社会風の体で演出してる癖して、開発会社の証拠提出が無ければ「ガンダム」として認定出来ないようなそれは、やっぱりどうかと思うし、いやいや大人の社会はそんなカンタンな物じゃないんやでって弁解を受けて、それが実際そうだとしても、視聴意欲よりも睡魔の方が先立つ駆け引きなんざ見てもなんら面白いはずがないもんね。
異なる勢力同士のぶつかり合いなら、まずそれぞれの陣営に所属する人間の個性をしっかり描いて、どういう目的と動機付けの下で動いているというのをハッキリと見せつけた上でやらんことには、観ていてちいとも面白くないんだよな。例えば「ダグラム」の政治劇が未だ各方面でそれなりの評価を与えられているのも、ラコックの冷酷さと野心やデスタンの挫折、フォンシュタインのデロイアでの立ち位置やドナンの政治家としてのポリシーと手腕というものをしっかり描いたからこそ、それぞれのやり取りや駆け引きに緊張感やシリアスな笑いめいたリアクションが生じたのであって、またそんな大人の思惑に振り回されながらも、一心不乱に自分の直感を信じて行動する少年クリンの純粋さを通して描くことで、ドラマにも迫力が出るってもんだけど、「睡魔」の場合はちょっとばかし見てくれの良い女の子が何人か出ているだけで、登場人物をちゃんと掘り下げてるとはとても思えないしな。飲み屋で偶然出会ったかわいこちゃんと一夜だけいいことしましょうかムフフみたいな気持ちでいた所に、いきなりその子から政治経済の話をバカスカふられたら、酔いも性欲も覚めるでしょって話です。わかるでしょ?
で、ミオリネはロン毛の話だと「他人の為に動いたことがなかったのが、スレッタが来て以降変わった」とのことだけど、俺にはその変化とやらが全くピンときませんでした。
少なくとも2話目の段階でスレッタを助けようとあれこれやってたのは確かだし、その助けるってのも実の父親をダブスタ呼ばわりした位で、ミオリネにとってスレッタを救うために行った行動が、どんな意味を持つのかというのが伝わらないのはどうかと思うんだよな。そもそも、ミオリネにとって「他人」がどういう存在だったかも分からないんだよな。親父と同じように他人を顧みない性格だったら、じゃあ何故スレッタには好意を向けるのかが描写が足りなくて分からないし。ぶっちゃけミオリネについては、父親に私怨を抱く足の臭い女の子という印象しかないんだよな。プラモまで足臭キャラを徹底しようとしてるの凄く笑うけど。