しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

ロボット110番⑧

最初こそ「打ち切りやむなしかな」と思ってた本作ですが、回が進むにつれて普通に面白くなってきてるのズルいなあ。

 

第23話「五円玉の幸福」

チーフに事務所の契約を任せるパールちゃん。歩く暴力が交渉事とか何の冗談ですか。

良夫とガンちゃんの友情劇はなんだかんだで様になってきており、当初の予想を超えて観賞に耐え得る水準にまで到達しているのは良きかな。自分のエゴを前面に出しつつも、ガンちゃんに実績を与えようと子供ながらにあれこれ考えて実践する様は健気で良いと思います。一方的に子供のエゴをゴリ押す訳でもなく、それでもその小さな願いと我侭に寄り添う絶妙な塩梅ですね。

ガンちゃんの5円セールは、一本気なガンちゃんらしさが出てほっこりできたのは確かだけど、「評判が評判を呼んで大人気に」というのはちょっと嘘臭いかな。修理した自転車が再度ケイ君の所に持ち込まれたように、ガンちゃん人柄はともかく技術は評価されてない訳で、破格値でもあんなに仕事が舞い込んでくるかなと。

放置されたままのひき逃げ犯、新事務所移転が説明台詞だけで白紙になる展開等、ちょっと拍子抜けする描写もあったりと、トータルで見たらまあまあな出来。

 

第24話「ガリ勉マシンだいきらい」

ケイ君が初めてバッテンパンチを食らう回。ガンちゃんと比べると滅茶苦茶大仰なリアクションをした挙句に白目を剥くのも、エリート故の挫折への不慣れが出ている感じでグッド。彼の殴られることへの耐性の少なさから、ケイ君のようなエリートは誰に強制される訳でもなく勉強を自分から進んでやってきていることが伺えて、逆に殴って無理矢理勉強させたところで、意識と資質が違うのだからケイ君のようなエリートにはなれないというのを、がり勉マシンとチーフという二つの暴力装置から、皮肉交じりに伝えるシナリオと演出が妙味か。

子供達への同情心とロボット仲間の成功との間で揺れ、最後の最後で子供達の為にマシンを破壊せんと行動を起こすガンちゃん、自らの発明に溺れ調子に乗るケイ君、仲間を裏切れないパールちゃん等、各々のキャラクタ―が短い尺の中で、ダイナミックなドタバタ劇との相乗効果で活き活きと発揮されていて面白かったです。パールちゃんは子供に対して若干鬼畜な気もするけど、ロボット仲間との絆を重視するタイプの子ではあるので、キャラブレって言われるとそうでもないとも思えるし。