超久々の投稿。
「ブンブンジャー」は今でも観てるけど、安定のつまらなさでつらいかなしい。
第10話
偽の荷物を持ち歩く囮役を引き受け、届け屋が楽しいとご満悦の玄蕃君。あの・・君のやってることって調達屋と同じでサポート役でしかないよね?受取人の笑顔等、調達屋時代では味わえなかった届け屋の醍醐味的な物に触れた訳でもなく、何が良かったのか全然分からない。こいつらの届け屋観ってなんなんだ・・・。
第11話
大也の恩人なるキャラが出てきたと思ったら、終始馴れ馴れしい振る舞いで接しただけで何の情報も得られない中身のしょぼさ。成人男性相手に「少年」とか呼んじゃうの、個人的には気のいいおっちゃんを通り越してただの気持ちの悪い人なので、出だしの印象からして極悪です。
大也の描写、人の叫び声を無視できず、笑顔が何よりの報酬と言い切る正義漢を台詞で説明しているだけで、描写の積み重ねもないしそういう人格として納得できるような掘り下げも無いから、うすら寒さMAXで見てられない。未来から同行を拒否された依頼人の戸惑いの顔なんて覚えてませんよね?人が動けずにヒーヒー苦しんでいる中でだらだら話していたのは誰ですかね?
第12話
走輔かっこいいよ走輔。鉄下駄を履かされても諦めることなく前進するその態度、お前はいつまでたっても変わらないな。てか、これこそが俺が求めていた爆上戦隊の雄姿なんすよ。
対する届け屋()は同じ状況でも何もできずやられるばかり。新米ヒーローが先輩から覚悟を学ぶというよりは、一応プロの戦士みたいな立ち位置でこれだから泣けてくるよな。爆下げもいいところ。
第13話
やる気がないけど逃げる気力はあります。やる気がないけど作戦は進められます。やる気がないけど仲間は探せます。意味がわからん!
敵がたまたま曲を流したりブンブンジャーの仮装でテンションが上がっただけで、玄蕃の作戦勝ちというよりは幸運の末の逆転って感じで安定の爆下げ。
第14話
射士郎、カラオケで流れるPV風の逃走シーンが回想に挟まれるも、シチュエーションが全く補完出来ないので余計にそれっぽさがにじみ出てヤバい。
第15話
仲良くなった怪人をやむを得ず倒しました。これ自体はまあよくある流れだしけして悪くはないけど、化石を持ち主に届けるという任務ガン無視なのが届け屋()クオリティ極まってますね。依頼人の笑顔は保証しないスタンスなのは、第1話から分かり切っていたことなので今更ですね。
第16話
未来のBBG出場宣言。いや、お前が出るのかよ!運転するのはブンブンじゃないの?
ブンブンの夢にかける情熱も何も描かれないから、それに同調する未来は相変わらず素っ頓狂に映る今日この頃。素っ頓狂っていうほどキャラが立ってる気もしないけど・・・。
そんな状況で新キャラをぶっこんでも、また訳の分からないやつが増えたと困惑するだけで、レースに因んだマウンティング台詞も今一つ響かない。「カオスが転がりだしたようだぜ」とか、聞いてるだけで蕁麻疹が出そうなくらい寒いし、虚無は何をぶち込んでも虚無なんだなあと思い知らされる今日この頃。
第17話
虚無過ぎてつらい。
結局ブンブンはなんでビュンディに会いたくなかったんだ?勝てないぼくちゃん恥ずかしい~って敗残者の負い目?てか、上でも書いたけど、ブンブンの夢に関する具体的な描写が何もないから、真剣にやって勝てないからこそ自分より優秀な相手に引け目を感じているのか、それとも単に負けるのが嫌なだけでライバルと競ってまで夢をつかもうという執念もないのか、心情に関する判断がつかないんだよな。正直ブンブンがどんな奴なのかもわからないのに、弱みの部分だけ描かれても、ただクッソ情けないという印象ばかりが募るわけで、そんなダメロボットの玩具(本作のメイン商材)なんて誰が買うんだい?
地球を守るために戦うブンブンジャーのスタンスを嫌うセントに対し、「皆そう言う」と返すタイヤ。あの・・・「皆」って誰っすか?
この作品に出てくるブンブンジャー以外の人たちってハシリヤンからギャーソリンを抜かれるやられ役以上でも以下でもないから、体を張って無償で人々を守るために戦うスタンスを嫌悪する価値観こそ一般人のそれだみたいに言われても困るんだよな。いや、金持ちが報酬もなしに人を助ける姿が鼻につくというのは、我々視聴者が生きる世界ではそれなりに共有されている感覚だと思うけど、あくまでもそれは視聴者の世界のことで、作中の世界の話ではないんだよな。生の人間の弱さや欲求といった俗っぽさを描くことを放棄して、それらしい台詞で俗っぽいが為のヒーロー活動に対する嫌悪を説明して存在感をでっちあげようとしても大して効果はないんだよね。「ドンブラザーズ」みたいにみっともなくて情けなくて非力で卑怯で姑息で身勝手な一般人の生態を嫌というほど映してきたなら分かるんだけど、本作はせいぜい出てくる奴皆「ブンブンジャーガンガレー」と応援するだけのマンセー要員だけで、普通の人とヒーローの意識の差なんて垣間見る余地なんてないんだよな。しいて言えば第1話に出てきたマフィアの息子は権力と暴力で他人を縛る性悪な人間ってことになるのだろうけど、「皆」っていうのはそんな特異な立ち位置の人間一人で表現できるものじゃないだろう。
タイヤ自身、いうほど地球の為に何かしているようにも見えないから、ガチでかっこつけているだけの嫌な奴にしか見えないんだよな。はいはいすごいすごい。
この作品、タイヤのドラマを温めているというよりも、単にタイヤのドラマを描く気がないんじゃないかと思ってるんだがどうだろう。社長の自室にあったまだガチの少年だったころの写真とか、一応今後の前振りみたいなものはあるんだけど、こんな風に積み重ねがボロボロのがたがたな状態で和紙より薄い台詞を吐きながら主人公たちがかっこつける様を17話も見せつけられるとなると、今後も毒にも薬にもならない尺稼ぎ程度の過去編が挿入されるだけで何もわからないなんてことが大いにあり得そうなんだよな。
第18話
親友が住んでいるのを知っていて地球を見捨てようとした男が、親友を守るために地球を狙う組織と戦うに至る心境が全然伝わってこない安定の爆下げ作劇。
地球の大人はクソだから地球なんて守る価値がないと、子供時代の良く分からないトラウマ(詳細な描写が無いからそう書くしかない)からピーピー喚く一方で、つらい子供時代を同じ子供として共有した存在のことを否定するわけでもないから、「地球はクソ」と自分に言い聞かせようとして頑なになっている必死さも垣間見えなければ、「親友がいる以上嫌な故郷でも見捨てるわけにもいかない」と矛盾を受け入れたようにも思えないしで、キャラクターの内面がより鮮明に伝わるような描写じゃないんだよな。
両親と死別したセントが子供時代にどう生活していたのかもよく分からないから、自分の悲鳴を聞いてくれなかった地球の人々への恨みを口にする姿にも今一つ感情移入ができず、中途半端な振る舞いと曖昧な背景描写のせいで、故郷に対して蟠りを抱えた男の悲哀と前進に迫るものがないんだよな。
宇宙の始末屋とか言って小さいころから裏方稼業に手を染めてきたであろうセントに、「余裕がないと悲鳴も聞こえない」という言葉をぶつけて心を開かせようとするのも変だよな。普通の子供ならまだしも、宇宙に行って大人達の中で社会の明暗をしっかり見てきた、酸いも甘いも嗅ぎ分けてきたであろう男が、子供時代の身の回りの人々への不満を未だに抱き続け、故郷に対して悪辣なスタンスをとるというのも妙に映るんだよな。別に肯定しろとは言わないし、子供時代の辛さを忘れたらそれで良しとは思わないけど、ビュンディと出会って始末屋として人生経験を積み重ね、そこから過去の辛苦の日々を大人の目で捉え直して、新しい結論に辿り着くという成長の跡が全く見られないから、相棒のビュンディの存在感も滅茶苦茶薄くて、始末屋という仕事も設定だけのお飾りでしかないんだよな。
第19話
大也@基地で避難中「俺たちに行けない場所はない!」
着地できるかわからずにジャンプを恐れたレースのトラウマと、空中戦ができるかどうかを結びつけるのってどうなんや。レースでのジャンプみたいに移動やら出力やらをコントロール出来ない訳じゃないから、リンクするものがないというか。
第20話
未来の元カレは異常者だから、彼の戸惑う姿を見ても笑っていた大也は悪くないし、彼を振ってブンブンジャーをやってる未来は可愛くて良い子なんです!(早口)
元カレがこんな風に拗れたのも、本人の人間性に問題があったからとはいえ、彼の「悲鳴」を聞くことができず放置してきた大也の無能っぷりが更に際立つだけだし、未来も頑張り屋のパワフルガールというよりは、ただ騒々しく暴れまわっているだけの変な奴にしか見えないし、クソキャラを美化するために更なるクソキャラを出そうとした挙句、既存のクソキャラのクソっぷりを際立たせる結果にしかならなかった気がしますね。
未来について書くけど、優しくてポジティブで明るい女の子にしたいのだろうけど、現状そういうイメージをパッチワーク的に追加しているだけで、芯の部分からくる彼女の魅力というものに昇華されていないんだよな。彼女の背景や弱さといった、生身の人間としての説得力に欠けるというか。今回未来のアグレッシブな姿がクローズアップされたけど、あれもただ強い人ってよりはヤバい暴力女以上の印象を抱けないんだよな。春の某バンドアニメの主役も、通行人相手に蛍光灯を振り回したり、仲間に飲み物(氷入り)をぶっかけたりと、女の子らしからぬ弾けた振る舞いが目を引いたけど、彼女の場合は作劇の中で背負うものや性格を掘り下げつつ、意地を張るその裏で限界スレスレのメンタルを描いたからこそ、ヤバい振る舞いや頑固で前のめりな言動がそのままか弱い彼女なりの必死の自己表現として説得力が出たからこそ、各所で話題になったし、鮮烈な印象を植え付けた訳で、結局人間を描かないことにはどんな属性や振る舞いも記号でしかないんだよな。