第31話
未来がカレーを作りました。
玄蕃がディスレースに負けました。
はあ。
第32話
第12話のゴーオンレッドのように、先輩ヒーローの格好良さ位は打ち出してくれるのかと思ったら、それすら中途半端に終わって、後はピンとこないやり取りのオンパレード。要するにいつもの爆下作劇。
ブンブンが作るBBG用の衣装に玄蕃のがあって、皆しんみりみたいなシーンが挟まれていたけど、玄蕃にとってのBBGが何なのか全く描かれていないから、何の感慨も無いんだよなあ。
つうか、BBGが掘り下げられないから、それに向き合うブンブンジャー個々人の感情が全く見えてこないのも、タイヤの先生の「カラフル」とか後述する「違う人間同士」とかいう、メンバーの個性の重要性を説く概念や台詞と逆行するのが本当に見ていられない。いい話風。あくまで風。
サキトが言う、違う人間同士のつながりだから良いというのも、肝心の「違い」というものが全然掘り下げられないから発言が至極薄っぺらいんだよな。ビュンディと出会えたから始末屋として生きる道を得たと言われても、始末屋の仕事がサキトに何をもたらしたのか作劇を通して全然伝わってこないし、ビュンディもサキトの横でくっちゃべってるだけで「違い」を強調するだけの個性を打ち出せているかというとそんなことはないから、ただそれらしい発言で尺を稼いでるだけにしか見えない。
玄蕃も今じゃないとディスレースを倒せないと喚いてたけど、彼は地球を侵略しにやってきている訳ですぐに出ていくとも思えないので、何をそんなに焦っているのかわからない。ディスレース憎しにかられる姿を見るたび、2クール目までの飄々とした態度が悪い意味で目立つのが実にブンクオ。ほかのメンバーと自分は違うというのも、その違いとやらが全然掘り下げられていないのでピンとこないんだよな。大方、復讐目的(私利)と他者の為(利他)の差とかそんなことだろうけど、2クール目まではそんな自分の私的動機に気づかずにヘラヘラしながら届け屋気取っていたのかと思うと何考えてんだって思うよなあ。自分の故郷や肉親を侵略した組織の尖兵と戦いながら、故郷を滅ぼされた恨みも、肉親を虐待された悲しみも、何もかも忘れて「届け屋楽しー」とか言ってたわけだよな。マジで理解ができない。
第33話
意味不明。
ブンブンジャーに受け入れられたことが嬉しいらしい玄蕃。復讐鬼になった後もしつこく勧誘してたろ。何を今更。
てか、復讐は果たさなくて良いのかよ。他人(敵)からハンドル握られてると言われたらすぐ霧消してしまう憎しみだったのか?大体それを言い出したマッドレックスと玄蕃とは境遇が違うだろ。てか、マッドレックスだって結局はディスレースと同じ侵略者だろうに、そんな奴のいうことにほいほい乗せられてふらつくなよ。
玄蕃が自分の復讐をどう思っているのかイマイチ明言しきれていないから、その葛藤が伝わらんのだよな。復讐だって結局その時やりたいことが出来たからやってるだけで、マッドレックスや1話の未来のように外圧に捻じ曲げられていた訳じゃなかろうに、それを自分の意思じゃないみたいに扱われても困るわ。やりたいことがあって自分からブンブンジャーを抜けて、彼自身には誰も何も文句を言ってないし、肝心のディスレースからは歯牙にもかけられていないのに、もう夢も希望もないと勝手に絶望したと思ったら、他人からちょっと待望論を聞かされただけで、やりたかったこと全部ポイして元の鞘に戻るとか、こんな気持ちの悪い流れでどう感動しろというんだよ。
マッドレックスも結局一人で死ぬしかないあたり、最後までディスレースにハンドル握られた感があるな。
ディスレースの思い通りにはなっていないとはいえ、ディスレースのせいで空で爆死なんて理不尽な道を歩まされたわけだろ。頭の中に爆弾があります、サンシーターを巻き込みたくないです、だから宇宙で1人死にますなんてのは、何かを自分の意思で選んだというよりは、消去法で残った比較的マシな生き方をセレクトしただけだろ。爆弾がなくてディスレースも死んだら、これまで通りタイヤと戦ったよな?或いは最近でっちあげられた仲間想いキャラを踏まえて、サンシータを叱咤して彼らを成長させようとしたり、他に色々やってたよな?
そういう意味じゃ復讐にかられた玄蕃と何も変わらないんだよ。あれだってディスレースは玄蕃を復讐鬼にするつもりはなくて、侵略を進めた結果生まれた作用の一つでしかなかったわけだから。ディスレースの意思に関係なく、彼の振る舞いに起因して生き方が決まっているのはマッドも玄蕃も同じなのに、ハンドルを握る握らないの判定が変わるのよく分からん。
第34話
ブンドリオの過去を知って、今更「秘密が多い」とか言い出す未来だが、凄いのはBBGのルールについて今になってようやく説明されたことだよなあ。本人はジャケット作ってその気になってるくせして、競技の情報は殆ど共有しないし、未来達サポーター連中も自分から聞く素振りも見せない。何がしたいのか全く分かりません。
「もうしゃべらないでくれ」と、ブンドリオの過去を説明するディスレースを威嚇するタイヤ。穏やかなな人が怒ると怖いでしょ?って描写なんだろうけど、タイヤがブンドリオの何に惚れ込んだのか全然分からないからピンとこない。「ブンブンジャーは揺るがない」とか言ってるけど、第8話、第27話であんだけぐらついてたくせに何いってんだよ。第8話に至っては、こいつが何も説明しなかったのが原因だし。
ブンドリオがハシリアンのボスと組んでいたことに腹を立てる影薄ロボ。お前もハシリアンの仕事受けてたじゃん。類友じゃん。
マジで何が気に入らないのか全然理解出来ない。ボスと懇意なのとボスの意向を受けて行動する連中の下請けをするのとで、明確に善悪の差をつけられるのか?
ブンドリオもビュンディにちゃんと話すとか言ってたけど、ビュンディだけじゃないだろ。
先を見据えることにしたと言い出す玄蕃。
じゃあ母星を救いに行けよ。BBG優勝なんてどうでもええでしょ。
BBG優勝は自分を受け入れてくれたタイヤへの恩返しとかなのだろうけど、別段タイヤと出会う前の玄蕃が地球人に嫌われまくっていたとかでもないから、タイヤの夢に付き合う動機にもさほど迫力がないんだよな。心地よい場所とか言われても、玄蕃の過去も何もかも全部説明台詞で片付けるから、居場所に帰ってきた彼の心の安息に共感できないんだよな。
ディスレース戦だって、最初から死ぬつもりでやってたみたいな口ぶりだけど、それだって虹野との会話の中で突然出てきた話なわけで、何故かいきなり個人の夢の達成と復讐が両立しないものとして意識され始め、最終的に憎い相手も倒して夢も叶える両立パターンに落ち着く構成もわからん。仲間と一緒に戦うかそうじゃないかの違いだけで、最初からそのつもりだったんじゃないのか?玄蕃が戦隊を離脱する時の心模様をしっかり描かないから、何もかも唐突に聞こえて仕方ないわ。
復讐の先を見出しだしたのも、あれだけキレてたのがウソみたいに割り切ってて、本当に何がしたかったのか意味不明。
第35話
これがブンドリオだ!
・「優秀なメカニック」だけどファンからもらった強化パーツの不備に気が付かない
・「誰も信じられなくなった」とか言いながら胡散臭いおっさんに声をかけられてほいほいついていく
・仲間から「お前は逃げてない」と態々言われた後も、2度も「俺は逃げない!」と繰り返すしつこさ
・「悪に身を落とすくらいなら俺を頼ってほしかった」とか言いながら自分は悪の下請けとしてせこせこ働いていた相談し甲斐0の友人がいる
ディスレースがあっさりイった。マッドレックス、キャノンボーグに次いで、バックボーンも何も描かれない、つまらないキャラだった。前年のダグデドの部下5人を笑えないレベルの薄っぺらさ。当然スピンドーもダグデドを笑えないしょぼいキャラになりそう。
今の今まで忘れ去られていたようにしか思えない玄蕃の故郷の人たちの心境が、玄蕃の言葉を借りてようやく語られました。しらじらし。
BBGほっぽって早く母星を取り返しにいこうよ。今や宇宙にも出れるわけじゃん。何を迷っているのか知らないけど、悲鳴を上げている人を助けるのがあんたらの行動原理なんじゃないんすか?
未来のかばい方がさすがにきもすぎる。
正直、変なパーツをよこしたヤツに抗議する前にパーツの違法性を見抜けないチームの連中の節穴っぷりの方が際立つし、車獣は元に戻るからブンドリオの優しさが出ていると無理筋な持ち上げ方をするのも、単にブンドリオの技術力が低かったが故の怪我の功名という可能性が捨てきれないので、ポジティブキャラもここまでくると目障り以外の何でもない
で、表面上はポジティブの癖して、自分から志願したブンブンジャーについて、目的がレースだタイヤの夢だと知るとあーだこーだと喚きだすのでさらに印象が悪い。作り手は多面的で深みのある「おもしれー女」を描いたつもりなのかもしれないけど、実際は芯の無いふにゃふにゃキャラにしか見えないんだよな。
第36話
ブンブンジャーのおかげで変わったとか言いながら、指摘されるまでチェンジャーを友達に預けていたことに気が付かない未来。
友達との関係も微妙すぎる。自慢の友達として持ち上げたかと思ったら、クルマ獣を前に動かない友達を助けようとしなかったりと、ハナからチェンジャーの盗難を疑っているようにしか見えず、それまで散々彼女を持ち上げていたのが嘘みたいに見えちゃう。
何かあったら他人を疑うくせに「他人の夢を背負う」とかええかっこしいことを言い、その利他の精神が彼女にとって何を意味するのかも良くわからない。1話からずっと表面的な部分ばかりを描いて、生い立ちや心の変化を丁寧に掘り下げないできたから、自分に優しい空間の中で調子に乗って綺麗事を言う、つまんねー女としか言いようがない。まあ未来に限らず本作のキャラこんなのばっかだけど。
第37話
何やら強い信頼関係にあるらしい赤と青。「らしい」というのは、彼等が出会ってから信じ合うに至るまでの過程の描写が無に等しいほどの淡白っぷりなので、絆めいたものを強調されても実感を伴わず心が動かないということ。それっぽいシチュだけ用意して何一つ描いていない相変わらずの爆下作劇で嫌になります。
タイヤ君は子供時代、隣室の子供の悲鳴(虐待?)を前に何もできず、その時の罪悪感が悲鳴を聞いたら無視できない人助け精神を作り上げた的な回想が挿入。
ま、悲鳴を聞いてもダラダラ会話したり、今にも襲われるかもしれない人を棒立ちで見ていたりと、説得力ゼロですけどね。
多少意地悪な目で見ている自覚はありますが、結局タイヤの人助けキャラに魅入るほどの描写がないから、粗ばかりが目立つんだよな。桃井タロウのような直向きさも哀愁も感じられなければ、火野映司のような危うさも見受けられない。ブンブンジャーとして子供たちを助けて戦ったり、説明台詞で普段の慈善活動が明かされたりはするけど、それが人助けに執心する人間のメンタリティ特有のものとも思えなければ、単なる台詞の説明でしかないので実態を把握するにも限界があるし、描写がとにかく味気ないから、何も面白くない。過去の描写にしたってもっと前から明かしておくべきことだし、引っ張った意味もない。内容がなまじ深刻なだけに、平素のキャラ描写の薄さが悪目立ちし、ただ「悲鳴が」とか自分のハンドルが」とか、それらしいことを連呼するbotのような印象にとどまってる。
ついでだけど、この自分のハンドル云々も、今回出た「(悲鳴を無視しない強い)大人になりたい」という願望につながる要素なのだろうけど、これで余計に1話の時点でシャーシロに未来護送を丸投げしていた中途半端さが目立つ羽目になっているし、それ以外でも言うほどタイヤが主体性で以て何かを成し遂げた場面がない。強いてあげれば一人巨大マッドレックスに挑んだ時位だけど、これもタイヤが何故命をかけるのかが文脈に乗って描かれていないし、使ったブンブンカーもご丁寧に「テストで成功済み」というお墨付きもあって緊迫も薄くなれば、明確に自分に敵意を向けている敵から逃げ切れるかどうかも分からない状況なので、戦線離脱という選択が安全だったかも伝わらないので、敢えて体を張って戦う道を選んだ瞬間としての印象は弱いままで、タイヤのキャラクターを強烈に打ち出す要素にはなり得ていない。
スパイ要素や本部長の暗躍シーンも含めてシリアスな雰囲気を作ろうとしているのだろうけど、キャラに魅力がないので薄ら寒さしか感じず、そのくせたまに挿入される敵の作戦もあまりにくだらないので、センスのないギャグとガワだけのシリアスと何も無いキャラのオンパレードでテンションが爆下がる一方。恥ずかしいなあ。
第38話
「一緒に走る」と決めたサンシタの結成場面。車生物のヤルカーとトラック乗りのデコトラーデはともかく、摺りのイターシャとしては、一緒に活動する喩えとして全く噛み合っているように思えないのが凄い。車運転しながらどうやって財布を摺るんすか??
スピードルの力を借りておいて、サンシタ相手に「気合だけじゃ実力の差は埋まらない」とイキっちゃう始末屋()がとんでもなくカッコ悪かった。
第39話
貧困とか夢とか、説明台詞やあっさい描写でうっすら匂わせた程度のネタで敵の悪辣さを表現されても、積み重ねの薄さしか実感出来ないよ。
特にBBG周りなんて失笑もんだよな。レースの内容は勿論、BBGで勝つための取り組みや競技に対する各々の意気込みすらまともに描かれないんだから話にならない。ブンドリオの熱意、彼を支援しようとしたタイヤの根本動機、未来たちが2人に共感し協力を決めた理由、活動を通じてBBGに対してどんな想いを積み上げたのかという心の変遷。こうした、「夢」の為に奔走する主人公達の心情が何一つ掘り下げられないから、「夢」をもて遊ぶ敵の邪心にも、主人公の怒りにもまるで心が動かされない。オワコン、虚無、爆下。
第40話
敵の攻撃をものともせず、高らかに信念を謳い上げながら堂々と突き進む錠と、つっこみつつも錠達を優しく見守る未来。両名のスタンスが良い塩梅で、比較的見やすかったです。
縦軸に関わる描写、というか、タイヤが出てくる場面は相変わらずク○。
スピンドーに牛耳られたBBGの内情を調べる云々とか言われても、牛耳られる前を知らないからBBGの現状に対してなんの興味もわかない安定の爆下げ作劇。