しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

爆上戦隊ブンブンジャー バクアゲ1

び・・・微妙・・・・・・・・。

正直、パイロットの出来なら未だ「グオ」の方が面白かったと思います。

 

自称「届け屋」の大也、「頼まれたものは絶対に届ける」と言いながら、未来をブティックに放置してハシリヤン達の蛮行を許したりと、今一つ彼のプロ意識を信用できないんだよなあ。

「狙われているのはドレス」だから未来本人には危害が及ばない(=目的地まで彼女を送り届けることに問題は生じない)と判断したとしても、未来がドレスを捨てるつもりがないのは大也も既に了承済みであり、ドレスを取り返そうと悶着が生じて任務に支障が出る可能性があることを考えたら、未来から目を離すという行為自体が考えられないし(表じゃなくて試着室の外で待ってるだけで良い筈)、話の都合で二人を引き離したとしか思えないんだよな。

未来がドレスを大事にしているという意思を再確認して、奪還のためにハシリヤンとの戦闘に突入する場面も、もともと正体不明の怪物に付け回されているのに、その原因であるドレスを捨てることを拒んだ未来の態度を踏まえたら、大也が彼女の意思を再度確かめる意味は薄いし、戦いになることは予測できたはずだよな。最も、彼氏がいるのに別の男と結婚することになった未来が抱えるであろう複雑な事情に思いを馳せることなく、彼氏の下に向かっていることに対して「うれしくないのか?」と無神経な質問をしたり、服を買い替えるだけなのにブティックごと買ったりと、根本的に人間性がアレな気もするけど。

それにしたって、目的地まで届けるという任務を同僚の射士郎に丸投げするので、「人間」としてはパーだけど、実力ポリシー共にひとかどの「届け屋」として感情移入することもできないという、なんとも中途半端な印象のまま主人公のお披露目が終わってしまった感があるよな。チームとしてやってるならそれでいいだろって話かもしれないけど、再三「自分のハンドルは自分で握る」と言いながら、実際にハンドルを握って目的地まで届けるのは他人って、恰好つかないと思うんだが。

店ごと買い占める大也の大胆さと他のメンバーの活躍を描きたかったのかもしれないけど、まずは「頼まれたものは絶対届ける」という彼の信念とその実力を見せる構成にした方が見やすかったと思うんだけどなあ・・・。

 

未来も微妙だなあ。

望まぬ結婚をさせられそうになった彼女が、自分の意思で自分の行動を決める(=自分のハンドルを自分で握る)ドラマを通じて、芯の強さやら陽気な内面を表現したかったのだろうけど、どういう経緯で結婚に及んだのかも分からないから、受け身のスタンスから主体性を獲得していくカタルシスが生じ得ないんだよな。家庭の事情とか諸々とか、色々な状況が想像はできるんだけど、何に困っていたのか、そもそも困ることなんて元々無かったのに彼女が勝手に弱気を見せていただけだったのか、背景が全く分からないから、徹頭徹尾台詞が空回りして印象が散漫になってる。

彼女の行動自体も、祖母の形見のドレスを望まぬ結婚に来ていく神経もよく分からなければ、戦隊を続けるために彼氏と別れたりと、一つ一つに納得ができないんだよな。戦地に戻ってブンブンジャーに変身したのは自分のドレスを自分の手で取り戻したいからなのだろうけど、ブンブンジャーについてもハシリヤンについても良くわからない状態で戦おうとするのは流石に不自然だよな。「あんたみたいに自分のハンドルは自分で握る」と、会って間もない大也のことを理解したかのような台詞を吐いてるし、彼のことを信用していない訳でもないので、普通に任せておけよって思っちゃう。

 

目の前で人が襲われている状況でダラダラ話して、戦うかどうかを未来とのやりとりだけで決める大也の姿もヒーローものの主人公にしては締まらないし、今年もカッコイイヒーローが悪い奴を倒していく爽快感はあんまり期待できないかも。