しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

20周年なので「スクライド」を観返す②

第2話「劉鳳」

  • 「頭の悪さ」と「安っぽさ」をコンセプトにキャラデザが起こされたようなテンプレDQNキャラ(罪状:不法侵入、放火殺人未遂)を、自立型スタンドもどきで成敗する嫌な奴さんから始まり、物語は前回の「生息」アナウンスに引き気味だった研究者のお姉さん・桐生水守のロストグラウンドの都市部上陸時点まで遡ります。

 

  • 水守さんは本土の有力者の娘で、その上7年も飛び級して大学院に入った才女という、本郷猛もびっくりな化け物級のスペックの持ち主。ここまで恵まれた人間となると、アルター能力者よりも「生息」と言うフレーズが相応しく思えてきます。

 

  • 水守さんの台詞により、アルター使い=精神力で物質を分解して再構成する人達、ロストグラウンド=元・神奈川県という、設定面の更なる解説が完了。前回、現地の刑事さんが「アルター使いの犯罪はアルター使いじゃないと対処できない」と、警察の無能っぷりを吐露していましたが、アニメの世界でもこんな立ち位置だと悲しくなりますね神奈川県警。

 

  • 水守さんと嫌な奴は、幼年期に交流があった様で、嫌な奴さんの名前は「劉鳳」とのこと(彼もおぼっちゃま)。幼年時代の彼はアルター能力を使いこなせず、その辺の建造物を分解してアルターの結晶を作ってしまったりと大変だった様子。「普通に生きるには邪魔な力」とのことですが、器物損壊で前科がつく可能性を考えると、邪魔どころじゃないよなあ。

 

  • 尚、水守の前で生成したアルター結晶は、彼女が細工してペンダントにしたようです。器用ですね。

 

  • 幼年時代の思い出に浸り、研究だけではなく、劉鳳とのイチャイチャパラダイス再会も夢見る水守ですが、ハイテンションな早口言葉と激しいスピード違反が特徴のキチガイアルター使い・ストレイト・クーガーの運転でロストグラウンドの公権力「ホールド」の本部に連れてこられた水守は、なんだかそっけない劉鳳さんと再会はしたけど・・・あれ・・イチャイチャパラダイスはおあずけ??みたいな空気になって、挙句「ホーリー」(劉鳳とクーガーが所属する、ホールド配下のアルター使い部隊)隊長のジグマールさんから「勝手なことをしたらお尻ぺんぺんだからね言っておくけどこれはセクハラじゃなくて業務命令だよ(言ってない)」と本土の「お嬢様」の立場を自覚して行動するよう釘を刺され、前回カズくんをm9(^Д^)したムチムチ少女のシェリスさんからも、ホーリー部隊のあれこれを親切に教わりつつ「アタイのりゅうくんに手を出したらケツ毛全部引っこ抜くわよ(言ってない)」となんだかんだで「牽制」され、なんだか想像してたのと違った感に襲われ、ロストグラウンドデビュー失敗の予感。

 

  • アルターを用いてロストグラウンドを公務として取り締まる「ホーリー部隊」は、当然本土の政府や有力者とも連絡し合っている様ですが、アルター使いが「公権力として承認」されているのに、旅客機内での「生息」アナウンスがまかり通るのすごく不思議。

 

  • 憧れのロストグランド像と現実のそれとのギャップに戸惑う水守ですが、クーガーさん(ちなみに「みもり」を「みのり」と間違えてる)の車で「荒野」へと連れてこられ、鬼畜系エ〇漫画みたいな展開になるのかと思いきや、単に双眼鏡を渡されただけで、拍子抜けしながら覗いた水守の目に、幼馴染のりゅうくんがアルター使いのお兄ちゃん(カズくんです)をボコしてるあのシーンが飛び込み、幼馴染の暴力的な一面に絶句し、庶民の粗野で生っぽい社会の冷たさと厳しさに、お金持ちの箱入り娘がたじろぐという、ありがちといえばありがちな展開ですが、とりあえずクーガーさんがただのキ印ではなく、お花畑ちゃんに「現実」を突き付ける誠実さを併せ持っていたのは素直に安心。

 

  • 二人の「初戦」を交点とし、それまでの経緯を、それぞれの人物像や背景(「荒野」「市街」というフィールドも含め)を解説しながら描く「第1話」的回をそれぞれに設けることで、どちらか一方が主人公ではなく、二人が主人公であるドラマのコンセプトを明示するという意味合いの強い回ですが、それ故に、2話連続で、もう一人の主人公の敗北シーンを見せつけられるので、カズくんの「負け主人公」感が尋常じゃありません(笑)

 

  • 情けない主人公の帰りを待つ同棲相手の幼女と、連行されて髪の毛ぐちゃぐちゃで情けなさマックスだけど、尚も闘士を喪わないやる気満々な負け主人公の姿を見せておしまい。てか、なんで逆立つんだろうねカズくんの髪の毛