しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

未来戦隊タイムレンジャー Case File 1~Case File 4

 

 Case File 1「時の逃亡者」

テンポの良い話の展開に連動させながらキャラクターや舞台設定を描写し、次回以降を楽しみにさせる模範的な初回

 

Case File 2「見えない未来」

「未来を変えるわけにはいかないので、増員はできません、あなたたちだけで犯罪者をなんとか逮捕してください」的な無慈悲な通達を受けた未来人4人だが、以下の竜也の言葉を受けて奮い立つ。

あんたたちも、レールから外れるなって言われたわけだ。未来を変えない為に。けど、未来は変えられなくたって、自分たちの明日ぐらい変えようぜ。」

「できるって。だってさ、次の瞬間何するか決めんの、どう考えたって自分だろ。
(どこかに投石して)この石だって歴史じゃないし未来じゃない。」

 

という、一連の場面ですが、これらの言葉を受けて、落ち込んでいたドモンが立ち直るっていうのが今一つピンときません。

最初の方の「一個人の人生が、歴史として周知されているわけではない」という事実を逆手にとり、「未来から見捨てられた個人達」に「未来から切り離されているからこそ、個人達の明日は未来から解放され、自由に切り開くことが出来る」という考え方を広めて救いとするという構成になっているのは悪くないと思うのですが、肝心の人物のメンタリティが、そこに巧く食い込んでいるように思えません。

ドモンの場合は、「たった4人で犯罪者達を逮捕して未来に帰ること」が出来ないと思い込んでいただけで、要するに彼が求めていたのは「未来に関係なく自分の明日を切り開く」という「考え方」ではなく、「どうやって自分たちの今後を切り開くのか」という「方法」だった筈であり、ついこの間出会った素人戦士の発言だけで奮起するには説得力に欠けます。

一応、竜也は自分を増員メンバーとして強調しているのですが、ドモン達の欲していたのは流れ的に「経験豊富な隊長クラスの戦士」であり、ちょっと空手が出来る程度の人員では納得するには足りないような。

 まあ、アヤセ曰くは「脳みそまで筋肉で出来てる人」というおバカな人みたいなので、その場のノリでなんとなく納得してしまったという解釈が一番自然なのかもしれませんが、その辺はある程度理屈を伴わせて描いてほしかったところ。

ついでに言うと、個人が明日を変えても、歴史のレールには乗った状態である未来人達と違い、竜也の場合は明日を変えるという行為が、そのまま会社を継ぐというレールから外れることになるのですが、その辺の齟齬は今後物語に取り入れられていくのかというのも見所か。

 


Case File 3「夢の加速度」
Case File 4「人質は異星人」

竜也×アヤセ、ドモン×シオンと、妙にホモホモしい(笑)

キャラの描写がちゃんとしているので、安心して見ていられるのは大きい。

「(誘拐した子供の)死体を家族に送り付けてやるぜ」と荒ぶる誘拐犯のキャラが靖子脚本らしい容赦の無さ(笑)

面白かったのは、竜也の「宇宙人呼ばわり」に反発するドモンの件で、30世紀では 色んな星と交流することで、地球中心の視点がなくなり相対化されているといった、現代との感覚の差異を仄めかす場面があるのは良いところ。