第15話「レッドが二人!!」
直近の出来事のみで語られる宿敵との因縁、生物兵器として主人公の前に現れるも、割とあっさり倒される思い出の花、
のっけからネタバレ上等のもう一人のレッドの登場劇、偽物だと分かった瞬間無効になるデスマッチなど、盛り上がりそうなネタを沢山詰め込んだのは良いけども、短い尺の中で一緒に処理しようとしてどれも中途半端になった感。
特にシドンの花については、思い入れの花として強調されるのは分かるのですが、これまでも家族を奪い生徒達を傷つけてきたガロアとの因縁が「シドンの花を作戦に利用したから」で片付けるのは色々削ぎ落し過ぎだし、一方で生物兵器となったシドンの花を殺めるまでの葛藤については、トドメを刺す直前に「許してくれ」と言ったのみでばっさり斬り捨ててしまうので、バランスを欠いた印象が強いです。
健については前回に続いて戦士としての自覚の強さを感じさせる展開が用意されましが、これまでの描写がアレすぎた反省もあるのでしょうか。
第16話「腹ぺこヒーロー」
素早すぎる怪人相手に動きが捕捉できず手も足も出ない上に、街の食料も奪われてどうするのかと思っていたら、子供が撮った写真を突き付けたら、向こうから馬鹿正直に姿を現し、攻撃の的になってくれたという、間が抜けた逆転劇。
普段はセコいドンゴロスの潔い一面が垣間見えた、ということで良いのでしょうか?
ゲストのカメラ小僧(死語?)に関しても、他人に迷惑をかけたことを教師に咎められるシーンがありましたが、銀河闘士相手に少し恐怖心を抱いただけで、迷惑行為を反省したわけではなく、その上学兄ちゃん達にそそのかされて、レミ相手に同じことを繰り返すと言うオチが、今一つ受け入れがたかったです。教師設定でこれはどうなんでしょうねえ。
第17話「文矢の交際宣言」
藤井さんの甘々な展開や台詞回しを、長石さんの抒情的な絵作りが程よく演出し、それぞれの持ち味が活きた印象。
文矢を軸にした家族の絆(お父さんがポイされてるのはこの際仕方ないとして)の描写も悪くなかったりと、中々好印象な回。
第18話「お金貯めます!!」
腕っぷしの強さを発揮しながら、力に溺れる心のスキを突かれて自滅する豚怪人の転落劇と、醜い心を克服し怪人打倒のきっかけを作った、ゲストの子供の成長を対比、連動させた、井上敏樹らしい王道展開。
お金を盗んだゲストの子供が豚になることへの詳しい解説は一切なく、勝手に補完しろと言わんばかりの強気な流れも、らしいといえばらしいかも。