しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

仮面ライダーアギト 第13話、第14話

 第13話
・Y・お父さんが遺したもの
真魚ちゃんのお父さんが殺された事件は、河野さんが担当していたようです。
第9話で翔一を逮捕した際、真魚ちゃんのリアクションが無かっただけに後付け感は否めないのですが、お父さんの死因が、不可能犯罪によるものということで、犯人アンノウン説が浮上するのと同時に、事件当日に会話をしていた男が怪しい説が展開され、美杉家ではどことなく遠慮がちな真魚ちゃんが、かつての住まいを訪れ、お父さんとの思い出を回想するもの寂しさが事件の深刻さを強調するのとかけ合わされ、真魚ちゃんの存在感もお父さんの事件への関心も更に高まってきました。
そんな状況下で発見された、謎のビデオとボール。意味の分からない遺留物が更に謎を呼び、視聴者の興味を更に掻き立てるニクイ構成。放送当時の視聴率の高さが、改めて納得させられます。

 

・Y・マイペース
美杉家での振る舞いから、どことなく居場所を見失っている感が出てきた真魚ちゃんですが、翔一の方は美杉家の居候としての生活を満喫している様子。
イエローオウルに似た店主の店で、魚の口に指を突っ込んで活きの良さを確かめたり、ケーキ教室に通ってみたりと、マイペースゆるゆるライフがこれでもかと展開。
なまじ謎が謎を呼ぶ忙しい作風なだけに、翔一の緩さは良いアクセントになっていると思います。

 

・Y・強敵
アギトの必殺技を寄せ付けない新怪人(ドクトルGみたいなサソリ男)が登場し、真魚を庇って自ら毒針を受けると言うショッキングな引きで終了。
ライダーキックを避ける烏怪人も強かったけど、サソリの方は攻撃を無効化する手段を持っているということで、攻略には工夫が必要な様子。


第14話
・Y・強いぞG3
フレイムアギトの必殺技を盾ではじき返したサソリ怪人を追い詰めて退かせるG3。
盾が凄いだけで怪人自体は脆いのかもしれませんが、アギトを負かした敵と互角に渡り合うその姿は逞しいの一言。
小沢さんの開発者としてのスキルや氷川さんの格闘センスの高さが垣間見える所で、こういう細かい描写が登場人物の存在感に説得力を与えてくるのは良い所。

 

・Y・他人の命
24時間以内に自分を負かしたサソリ怪人を倒さないと死ぬと言われた翔一ですが、その事実を突き付けられても「忘れていた」「今生きてるから死なないような気がする」といつものペース。
一応アギトの力を持っているので、次にあったらいつものように蹴る斬るすればいいという考えが、普段のペースを保たせ死のイメージを遠ざけているのでしょうが、実際の所、サソリ怪人に勝つ根拠は無い訳で、現実の負の部分を見据えず、ひたすら楽観論でぼかすその姿は、改めてある種の才能を感じさせる所。
そんな翔一が、真魚ちゃんから「翔一君が守ってくれるから大丈夫」と頼られたことで、初めて緊張の表情を見せると言うのが印象的です。
自分の命ならいくらでもごまかせるけど、そこに他人の命が乗っかることで、「責任」を突き付けられる形となって、いつもの陽気も霧消せざるを得ないという風に、人間離れした振る舞いの裏側に、津上翔一の人間らしい弱さが存在するということで、翔一は超人もとい異常者という訳ではないということを、「真魚ちゃんを守る」というヒーロー性と合致させる形で描写するのが巧い所。

 

・Y・マシントルネイダースライダーモード
サソリ怪人からアギトを守ろーぜという東京国皇帝似の沢木さんの提案で人造人間がアギトのバイクが変形。
アギトの力由来のマシントルネイダーをギガゴゴさせることが出来たと言うことは、人造人間とアギトに何らかの親和性があるということでしょう。

 

・Y・美杉先生の持ち物
真魚ちゃんのお父さんが死んだ日に配られていた喫茶店の記念品を、美杉さんが持っていたという事実が明かされ、まさか先生がという疑惑が浮上して次回に続くオチ。
真魚ちゃんが超能力者なのに、超能力に懐疑的というスタンスが強調される等、元から怪しさを匂わせていましたが、何かしら真魚ちゃんのお父さんの事件について知ってそうな感じ。