しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

仮面ライダーリバイス 第22話・第23話

芸人さんとのコラボ編だけど、本筋とか色々進めなきゃいけないし、テキトーに処理しておけばいいよね空気階段なだけに。という、ある種の潔さを勝手に感じた2話。

 

第22話「ドッタンバッタン空気階段!?」

 

ヒロミの一件で前回よりドクターを初めフェニックスへの違和感を抱いていた一輝が、ドクターが用意したベルトで変身し、ドクターが作ったスタンプでフォームチェンジをし、ドクターによって作られたと他人から聞かされた新スタンプで相棒の不調を治そうとする描写は、まずは目の前の危機に対処しなければという気構えを表現しようとしたのかもしれませんが、あまりにも躊躇というのが無いだけに、重度の鶏頭でしかないという印象が強まります。新スタンプ使用にまでは回想シーンも交えて「色々考えてます」みたいなブランクがありましたが、「ドクターがバイスの不調を治すために用意してくれました」という隊員の言葉だけが再生されるので、ドクターへの疑い故の思案というのは伝わらず、アフォなりに頑張って組織のアレっぷりを伝えてくれたヒロミの努力が報われないというのは悲しい点です。

まあ彼は彼で、「フェニックスには裏がある」と五十嵐兄妹に組織の悪意を仄めかした上で、後を託すような人で、現状裏ありまくりのフェニックス以外で武装を供給してくれる組織が存在しない以上、「後を託された」五十嵐兄妹は、わけのわからない組織の力を、自分の身体に生じるかもしれない危害に恐れおののきながら借りて戦い続けるしかない訳で、五十嵐兄妹に全てを押し付けたはいいけど(いくない)、不安を煽るだけ煽ってフェードアウトしちゃうんだから、まぁ困った人です。わが命を懸けてとか、ヒーローになるとは、一体なんだったのか。

別にクルパーでも困った人でも良いんですけど、それ以外の特徴が無いのが面白さに直結しない所なんだろうなあ。悲しいなあ。

 

第23話「バイスが乗っ取り…やっぱり裏切り!?」

本音を隠して大事な者を守るというのが、今回の肝だったようですが、バイスもアレギラも「そういう人」というイメージが全くないし、芸人さんのお話の犯人に関しては、キ印以上の印象が無く・・・といった虚しい内容。

そんな「本音を隠してかっこつける」皆さんに疑問を抱くさくらについては、ツッコミ待ちという認識で良いんでしょうか。

 

どちらかというと、ドクターから実体を無くした一輝を庇う為に悪者を演じる(何故?)バイスについても、元フリオを戦いに巻き込まない為に、彼を雑魚と罵って切捨てたアレギラについても、良くも悪くもハッキリ物を言う人という印象が強いんですよね。これがどこぞの乾巧みたいに、そもそもが人との交流を続ける気が無いので、自然と物言いが不愛想になるとか、他人に明かせない問題をずっと抱えてきたので、とりあえず人に問題を共有するという発想がないという人物描写で通されれば、一個のキャラクターとして行動に重みが出るのですが、現状アレギラもバイスもそういった特徴は見受けられず、喜怒哀楽を素直に表明しながら言いたい放題する人達という印象で、本音を隠すという行動が悪い意味で浮いていたと思います。

 

逆にそんな彼らだからこその意外性があったかと言われても、アレギラの場合は素直に「元フリオを巻き込むかもしれない」と遠ざけてもおかしくないでしょうし(元々教祖様をやってるような人だし、相手を必要以上に傷つけないで巧くあしらう術は持ってそうだし)、百歩譲って自分の弱さと向き合いたくないが故にフリオを守れないというのを表明できなかったにせよ、自分を陥れ、自分が敬愛する存在を利用しようとしたオルテカの力を借りるという普通に考えたら既に屈辱以外の何物でもない訳ですし、「あのアレギラがまさか」を成立させるような理由は乏しかったと思います。

バイスバイスで、ヒロミを利用したとされるドクターの気迫に圧倒されて、一輝を守るために悪役を演じたという、目的と行動に繋がるものが見いだせず、嘘とはいえ悪意を表明したら警戒が強まって余計に狙われるでしょうし、無意味にゲーセンやバッティングセンターで騒ぐあり様は、守りたいというよりは遊びたかっただけという見方しか出来ず(これはもしかしたら今後の伏線なのかもしれませんが)、ストレートに何がしたかったのかが分からないです。そもそもドクターが用意した新スタンプを使ってくれと言ったのはバイス本人ですし。

 

ゲストの芸人さんの話については、犯人の人が「頑張ってる空気階段さんがすっきやねん」と色々マンセーしたり庇ったりしていたのですが、視聴者は「頑張っている空気階段」は観たことが無くて、せいぜいが「空気階段の相方が遅刻した場面」しか描写されておらず、その上ご丁寧に犯人の人が(いけしゃあしゃあと)「遅刻はしないでくださいね」と念を押すレベルなので、頑張っている芸人というよりも不真面目な人達という印象のが強いです。

おっかけをやっていた芸人さんを守る為に、芸人さんの仕事を奪ったり、業界関係者から芸人さんが奇異の目で見られるような事態を作り上げたり、目的のために他人を怪物に襲わせたりと、キ印以外の何ものでもないと思うのですが、前述のように芸人さん周りの描写が極薄も良い所で、キ印さんの熱の入れように納得させるほどの描写が無く、ただ狂っているだけのキャラという事実だけが残り、何も心に迫りませんでした。