しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

20周年なので「スクライド」を観返す⑤

第5話「桐生水守」

  • ホーリー狩りに勤しむ間にかなみちゃんが病に倒れ、ホールドの医療班として出向いてきた水守に治療をさせるカズ君。最初呼んできた医者が荒野在住の為に知識の知識の更新が止まっていてどうしようも無かったのが、市街の医療設備で簡単に回復に向かうというギャップが、荒野で生きることの過酷さを強調。

 

  • 愛人の危機を前にうろたえ、医者を呼ぶことさえ思いつかないカズ君を立派にサポートする君島君の正妻オーラ。カズ君の非常識に呆れつつ、頑固な部分は認めている様子。なんというか、「私がいないとダメなんだから」と母性本能をくすぐる天然ジゴロみたいなところがありますね。

 

  • 劉鳳の2Pカラーみたいなホーリー隊員橘君と、彼のアルター()に操られた人たちに襲われるも、返り討ちにするカズ君。その結果を受けて、私利私欲で暴れまわる犯罪者として彼への怒りを激増させる劉鳳。その場に居合わせた水守が事情を説明しようにも、理不尽がはびこる「荒野」において、それ故に厳しくあらんとする劉鳳に、あくまでも慈悲に生きようとする水守の言葉がどこまで通じるかという所で、すれ違うしかない二人の主人公が次回いよいよ再戦。

 

第6話「絶影」

  • 溜めたお金の在りかを教える辺り、かなみちゃん→君島君の信頼度はかなり高い様子。見た所凄く懐いているという訳ではないので「カズ君が仲良くしているのだから良い人なんだろう」って発想で接している感じ。なんだか愛人公認の正妻って感じだなぁ。

 

  • 荒野を荒らすアルター犯罪者を取り締まる為に、ホーリーアルター使い狩りが始まり、一般人も含めて危機的状況に陥ることを懸念する君島君。立浪の一件があるだけに不安を強めるのは納得で、かわいい愛人の為、そして名前を刻んだあいつとの決着の為に「喧嘩」に挑むカズ君がかっこいい。

 

  • ホーリーアルター使い部隊の1人として、あやせさんとビフ君が再登場。寄せ集めの野生のアルター使い達も、公権力の下で鍛えたアルター使い達の前には無力といったかませ的立ち位置。

 

  • それぞれの信念と意気地で以て「壁」として互いを認識するカズ君と劉鳳。真の姿を見せた劉鳳のアルター「絶影」を前に苦戦するも、カズ君に負けた負の実績でホーリーを首になった橘君が、己の進退をかけて二人の決戦に割り込む混戦っぷり。台詞回しのキレ味の良さも手伝って、中々盛り上がる展開です。

トロピカルージュ!プリキュア 第31話

第31話「トラブル列車!あすかの修学旅行」

 

観てるこちらの頭までおかしくなりそう・・・。

 

☆くるるんかわいすぎ

修学旅行に引っ付いてくるローラ。しかしまあ、そういうテーマの作品ではないにしても、人間のルールに同調する気0の人間モドキ(人魚だからこういう言い方でも間違ってないよね)が生徒会長に立候補したりと好き勝手やってるのはなんかこう、凄いなとは思います。

 

☆「怪獣列車」とはなんだったのか

修学旅行先に溢れるやる気パワーに目をつけ、態々変装までして列車に乗り込んだヌメリーさん。修学旅行についていくんじゃなくて、行く前のハイテンションな所を襲えばよかったんじゃないかな。気分が段々高揚してくる所を狙うというのはあるかもしれないけど、列車じゃなくて自前の飛行船を使えばいいだけだし、バレバレのテキトー変装でごまかす所とか、おまえはどこの猿人ラーだ。

そんな今から犯罪を犯しますよと堂々宣言しているヌメリーさんを放置してしまうあすか先輩達が、気持ちは分からなくないとしてちょっと酷いんじゃないかなあ。現状二人しかいない状態で勝率は低いかもしれないけど、開き直って放置っていう葛藤も糞も無い展開にはこの番組がプリキュアである意味すら感じられないものだけど。結局追いつかれて襲われちゃうし。

 

☆荒井様かな

思っていたよりはあすか先輩の知的名誉が守られたバックボーンでしたが、反面他の皆さんのクルパー無能っぷりが際立ったと思います。少々勢いづいていたとはいえ、あすか先輩については暴力っていうよりは止めただけって感じですし、他のやり方がーと言いつつも、ラケットがぶっ壊されようとしているときにのろのろカメラで撮影して証拠を握るとかやってる暇がないわけで(ぶっちゃけガット位試合前に確認して不調なら張り替えるんじゃないのと言われたらそれまでだけど、それなら相手の行動に意味が無くなるしなあ)。

先輩側が圧倒不利みたいな状況をゴリ押しするのもどうかと思いますし、生徒会長も顧問も含め誰も抗議すらしないのは試合に出たい出たくない以前に、異常なまでにやる気がないだけに見えますし、こんなふにゃちん達に不信感を抱く気持ちは良く分かります。生徒会長子飼いの新会長大丈夫かな。

ただなあ、こういう背景があるのを考えると、第5話の簡単改心展開が余計に薄々に思えてならんのですよねえ。トロ部の皆が昔のテニス部以上に意地を見せる人達なのかと問われるとそういう描写があったわけでもないですし、小さいころから仲が良かった友達の浅薄な態度に幻滅した人間が、よく知りもしない後輩にメロンパンを貰って云々して、もう一度仲間を信じるなんてことが出来るんですかねえ。少なくともボキは出来ないなあ。

不正行為に対しても、そういう筋違いへの嫌悪感が強まったかと思ったら、単になんとか委員とかへの反発だけを強めているようにしか見えないし、この一件であすか先輩に感じていた違和感が払拭されたとは言えないんだよなあ(あれ?全然名誉守られてねえじゃん。)

それにしても、脳みそ0でギャグに全振りするのかと思ったら、前作の敵キャラ以上の陰湿っぷりを発揮するDQNによる理不尽で窮地に追い込まれるヒロインを描いたりと、全力で迷走しているんだなあというのが良く分かります。

地球戦隊ファイブマン 第45話、第46話

第45話「敵基地突入」

 

V 一応銀河闘士扱い

バルガイヤー内部で発見された新エネルギーによって生まれた鳴り物入りの銀河闘士イワカセキギンですが、単体ではファイブテクターの特攻であっさり敗北したりと、どうも拍子抜け。尖兵の岩石戦闘員の再生能力こそトリッキーでしたが、パワー的な部分ではまだまだ弱い印象。

 

V 剣を抜いたら痛がらなくなるの良く分からない

バルガイヤーが生き物だということが発覚し、動揺する皆さん。驚きの事実ではあるけど、別にだから何といえばだから何な展開。

メド―様に騙されてショック!みたいなゾーンの皆さんの胸中をクローズアップしたいのでしょうけど、メド―様との関係って良くも悪くも命令する/されるの間柄しか見えてこないので、そんなに劇的にはならなそう。

ガロア達にしびれを切らし、自らバルガイヤーを操り地上に赴くメドー様。うん、待ってないで早くやれば良かったんじゃないかな。

 

第46話「父母の行方」

 

うーん、死ぬほど盛り上がらないゾ

 

V 会う約束をした人/実際に来た人

バルガイヤーで地上を破壊するメド―様ですが、ニュータウン小学校に植えられたシドンの花の謎パワーを食らい、渾身の顔芸を披露しながらごと落下する体たらく。ガロア達の前に現れたメド―様がただのイメージ映像でしかなく、結局、バルガイヤーによって皆が操られていたということが発覚。かわいい女の子のVtuberの中の人がおっさんでガカーリみたいな、そんなノリ?

にしても、シドンの花の超能力で弱ってしまうなら、体内で栽培とかもっての他だと思う訳で、じゃあガロアは一体どこでシドンの花を咲かせたのでしょうか。一つだけならOKってこと?

 

V 虚無

メド―様の「正体」を知って取り乱すドルドラ。「こんな化け物の為に私の人生は費やされてきたのか」と自らの人生の虚無を嘆き、最終的には発狂してパーになってしまいますが、そもそもドルドラがメド―様の何に惚れこんでいたのか、何のために尖兵として働いてきたのかという掘り下げが出来ていないので、いきなり愚痴されておまけに発狂された所でどうしようもありません。ザザもザザであくまでも設定上部下でしたという扱いでしかなく、ドルドラを慕い共に合身銀河闘士になり果てるという展開にも悲壮感がありません。キャラが薄いとどれだけジタバタしても映えない典型的な例だと思います。

 

V 宇宙のDQN

両親の生存を学兄ちゃん達に伝え、ビリオンから受けた傷で息絶えるグンサーですが、結局スターファイブはグンサーが助けてくれた星川夫妻に恩を仇で返す形でパクっただけにすぎなかったという、超絶しょーもない真相。

「グンサーがスターファイブで乗ってきたおかげで地球の危機が救われた」というエクストリーム擁護で彼を気遣う学兄ちゃんも、内心では「こいつが余計なことをしなければ、スターファイブも父さん母さんも、もっと早く来ていたのに・・・」とか思ってそうです。

今回こそ「俺は悪い男だ」とか嘯いてましたが、改心(?)に至るまでのグンサーの内面描写が薄いこともあり、最低レベルの小物DQNのせいで星川家が無駄な心労を抱えて振り回されてしまった理不尽さばかりが目につき、引っ張った挙句がこの顛末なのはなんともいえぬ後味の悪さ。下手に生き残るよりは、一応因果応報という形で退場したのがせめてもの救いですが。

顔出しで演じた日下氏が気の毒になるようなキャラで頭を抱えちゃいますが、翌年の戦隊では美味しい役どころなのでまあチャラということで。

 

V アル中

ビリオン脂肪。うーん、ヘタレやったり怨敵やったり忙しい方でしたが、彼もイマイチ花開く前に退場してしまいましたねえ。

地球戦隊ファイブマン 第43話、第44話

第43話「テレビの恋」

 

V ギャラクシーロボ(の箱)

毎日観ていたテレビが一つ目の怪人となり、熱光線を乱射しながらTVっ子をストーキングする一方で、(これまた絶妙に頭の悪そうな顔の)プテラノドンとTVの合体銀河闘士が表れて(つまり「テレビギン」ってのが居たってことだよね・・・)ファイブマンを追い詰めたりと、キ印みたいな絵面にキ印みたいな絵面を掛け合わせて、視聴者を幻惑させるのは流石の曽田センス(笑)

身の危険と肉体の疲労で困憊したTVっ子がTV女に従おうとするのを受けて「TVばかり見る子になるな、表で外で遊ぶんだ」と場違いな説教をかます文矢の台詞回しが強引だった以外は、TVっ子を助けるべく奮闘する子供達の友情劇で話がまとまり、狂った見てくれからまともな幕引きで落ち着く温度差がちょっと好き。

「TVは見過ぎないように」というメッセージは子供番組らしいのですが、この時期の戦隊シリーズの諸々の事情を考えると、「他のコンテンツにハマらないで、戦隊ものだけを観てください。」という哀願が垣間見えるような見えないようなという印象で、「私だけを見て!」と言いながら、逃げる少年に迫るメンヘラTVが、シリーズ存続の危機に立たされたスタッフの苦悶が投影されたキャラにも思えてくるようなこないような。(こねーよ)

 

 

第44話「死闘ロボ戦」

 

V デバスター?

第1話でガロア艦長が壊した学校の再建に合わせ、ガロア艦長が下克上を図るという展開は素直に巧いと思います。再建した学び舎で恩師を待望するかつての教え子と、彼らの成長した姿を想像しながら、その未来を守る為に戦士としての闘士を新たにし、南極から一気に逆転してみせた兄弟先生の切実な胸中を描くというのも、実にニクイと思います。

とは言ったものの、ついぞ前回まで、訳の分からないパソコン通信でいつでもどこでもお悩み相談かけつけますと、ウーバーティーと言わんばかりに教師の出張サービスに邁進してきた五兄弟のあり方(この辺殆どメインライターのホン!)を考えると、戦士としての宿命によって、本来の教師としての生き方と切り離されてしまった五人と教え子達の心の機微を十分に描けていたかと言うとそうとは思えず、そういった「土台」が十分ではない状態で、中々に重みのあるドラマを展開しようとするので、支えきれずいくつか罅が入って、なんというか、非常に惜しい。

戦隊ヒーローと学校の教師の両立を描くのは難しいけど、教師戦隊としての側面も見せたい(なきゃいけない)ので、ゲストの子供達相手に教師として振舞わせるというのが、良くも悪くも都合の良い方便として機能してしまい、本来なら戦隊の戦いが終わり、普通の人間としての日常に帰る日が近づいてきたことを象徴するはずだった「学校再建」という一大イベントが、今一つ迫力を伴わないというのは、いよいよツケが回ってきたという感じ。

 

V 「伝説」はかくようにして誕生した

にしてもこの五兄弟、本当にマックスマグマを使いませんよね。

デバスターもどきにスーパーファイブロボが追い詰められるのはともかくとして、「引き返してマックスマグマで戦う」とか、そういう発想は無かったのでしょうか。

敵にとどめを刺したのは基地モードのマグマベースでしたが、結局等身大の戦士の必殺武器でコクピットを狙撃して弱体化させるという演出のインパクトの方が強く、どうにもパッとしない印象です。

 

トロピカルージュ!プリキュア 第30話

第30話「大選挙! ローラが生徒会長!?」

 

☆KSK「やあ、すまない!どうも今日は球が走り過ぎているようだ。」

桜川先生曰く、「生徒会長は夏までテニス部に所属していて、昔はあすか先輩とダブルスで大活躍していた」とのこと。

ちょっと待て、会長の部活シーンなんて何処にもなかったゾ。

第5話であすか先輩がテニスコートを物憂げに見つめていたシーンこそありましたが、会長がテニス部員としてパカパカボールを打ってるシーンなんて無かったでしょう?「既に退部済み」ではなく「この間まで両立してた」っていうなら、最初からそういう描写を持ってこないと。

一応あすか先輩に並ぶ身体能力の持ち主というのはありましたけど、上述の件もあってそれだけですっごい真実みたく新情報を提示してくるのは、伏線のパンチが弱くてあまり響いてこないんだよなあ。

そして、当のあすか先輩との関係性の掘り下げは0。来週から色々やっていくみたいですが、桜川センセ曰く「会長職と部活動を両立している」とのことだったので、会長職で一杯になって練習に打ち込めず、ペアを組んでいたあすか先輩の怒りと失意を買ったという展開では無さそうです。

まあ、あすか先輩も大概理不尽なので、会長から裏切られたと勝手に邪推して孤高を気取ってみた、というのは大いにありそうですが。

 

☆ローラ「海の中で学校生活が送りたい」

人間になった意味ェ

そもそも、ローラの「女王志望兼学校の長志望」という話が今回超久々に出てきて、それまで人間界で張り切る為にこれといった修練も何も積んでいない状態で、たまたま生徒会の総選挙があったという理由で張り切るのも、ローラのキャラが余計に安っぽく見えてくる所です。バカみたいに実現不可能な公約を提示するのも、一応人間界で挫折を味わっているにも関わらずこの体たらくなので、それに賛同するまなつちゃんも含めて、どうにもこうにもただのバカとしか言いようが無く。

気遣ってくれた皆を放っておいてスピーチを抜け出して皆の前に駆け付けるというのも、昔の人間は下僕路線ローラだったら出来なかったことだったのでしょうけど、成長の過程がアレなので大して劇的には見えず、そもそもピンチかどうかも分からない状態で仲間の好意を態々無にするのも変な話だし、信頼して任せるという発想も無いのかと突っ込みたくなるし、かと思ったら選挙が終わったのに対して「待っててって言ったのにー」とかぼやきだすもんだから、ムシのよさばかりが目立ってしまう所です。

結局ローラとしては、壮大すぎる公約に対する周りのウケが悪かったので、トロ部員同士で楽しそうな学校生活のネタを出し合ってキャッキャすることに終始し「まなつ達と仲良くした それが楽しかった まる」だけで終わったようにしか見えず、「自分の能力を推し量らず、出来ないことをテキトーに並べ立てる無責任」を克服したようには思えませんでした。バカ公約に呆れられたローラに対するまなつちゃんの「ローラがやりたいことをやればいいんじゃない」というアドバイスも、そういう問題じゃない感MAXだし。

 

☆風紀委員「生徒会長選挙落ちたンゴwww」

だって君具体的なこと何も言ってないじゃん・・・。風紀が大切って繰り返してただけじゃん。

てか、風紀を守らせる為なら風紀委員に専念すれば良いじゃん。常識人の皮を被ったラリパッパー路線は飽きましたぜ村山センセ。「S☆S」で輝いていた頃のあなたは何処に行ったんだい。

 

20周年なので「スクライド」を観返す④

第4話「ビッグ・マグナム」

 

  • かなみちゃんに連れられて農場に働きに行くカズ君。一応「仕事」はしているのに、近所の人達からは「幼女のヒモ」扱いという悲しい立場ですが、君島が持ってきた実入りの良いお仕事を遂行する為、農場を抜け出しいよいよ「ダメ人間」としての印象が強まるお約束のような三枚目っぷり。「サボった」愛人を気遣うかなみちゃんがお手本のようないい子。

 

  • 再開発用の労働力として連行された街の住人を助けるというお仕事ですが、君島君としては、依頼者で物を水に変えるアルター使い・あやせさんへの「好意」が大きい様子。切れ長な目が特徴で、君島君が言うように他の女性キャラクターより「美人」って感じのデザイン。住人の殆どは「本土から来た犯罪者」ということでロストグラウンド=流刑地的な扱いが泣けてきますが、あやせさんの話を聞くとなんだかんだで住み心地は良いみたいです。最も、他所者が足を踏み入れたら最後、どこぞの食屍鬼街みたく追剥に遭うなんてことは、多分にあるかもしれないけど。

 

  • 連行された住人の中には病弱な弟がいることをカズ君に語るあやせさん。かなみちゃんを思い浮かべつつ「弟を助けたかったら迷うな」と応えるカズ君。あやせさんも「目の前の壁を越える」とノリノリで、君島君の蚊帳の外っぷりが悲しい。

 

  • 作戦中にホーリーアルター使い・立浪ジョージに見つかるカズ君達。住人の脱走劇に乗じて破壊行為を楽しもうというキ印っぷりは、CV:高木渉の安定の下品ボイス(褒めてます)のおかげでこれ以上ないハマりっぷり。分かりやすく制服組にもアレな人はいますということで、「荒野/カズ君」と「市街/劉鳳」の立場を再度相対化。

 

  • アルター・ビッグ・マグナム黒岩先生(まんまただのデカい拳銃)でヒャッハーするジョージはカズくんのシェルブリットを破壊しあやせさんを人質にとるも、カズくんは降伏せず。君島君とあやせ弟から非難されがらも「迷うな」とあやせさんに言い切ったカズ君が、極限状況に遭ってもその信念を貫徹するということで、意志の強さが伺えますが、明らかに「異常な」振る舞いではあるので、今の彼を形作った背景も知りたい所。前回再会したクーガーとのあれこれに期待しておくべきか。

 

  • 君島君の援護射撃で怯ませた所を、あやせさんの能力で突き付けられた銃を水に変えて人質云々の件は解決し、なんだかんだでガチンコ勝負で立浪に勝利し、作戦を成功させるカズ君。ホーリーのやり方が許せず、「組織相手」に戦う決意を固めるも、人質無視の件で君島君に責められます。「俺が撃たなきゃどうするつもりだったんだよ!」と迫る君島君に「でも、お前撃っただろ?」と返すカズ君。カズ君のやり方を全肯定せず、自主的に行動してあやせさんを救い出すことで、カズ君のやり方に待ったをかける立場として大いに貢献した君島君の動かし方にはストレートに好印象で、あやせさんも自分から出来ることをやってたりと、スキの無い作りです。あやせさんを助けたのは君島だけど、あやせさんはカズ君にぞっこんっぽくて、そんなカズ君には心を通わせた美幼女がいるんだ、彼女の為なら口の悪いオバン衆やムサい男衆と一緒にえんやこりゃ、と言わんばかりのラストで締められ、やろうと思ったらいくらでもドロっと出来そうな黒田節が唸ります。

機界戦隊ゼンカイジャー 第25カイ、第26カイ

第25カイ「やり直せ!ゼンカイジャー・改!」

☆総集編

 

第26カイ「改造王子と闇の外科医!」

☆本家の方でどっちもブラックバージョン出てましたね

自分で倒しておいて石の生還を素直に喜ぶカイトがなあ。その後「俺が倒したのに」と自省していましたが、「石の覚悟()を受け止める」という迎撃表明はなんだったのかと。リベンジする気満々の石に動揺するのも、一回やられたから仲良くする路線に切り替える程度の覚悟を受け止めるつもりだったのかと思う訳で、どうにもカイトは中途半端な印象。

で、石が生きていたのをいいことに「石の考えが変わるまで何度でも石の攻撃に耐える」という非暴力路線にシフト。石の「諦めない」というの執念で父母の言葉を思い出してからの路線変更のようですが、あれだけ慕っていた父母の信念を、たまたま生き延びた敵がたまたま発した台詞で思い出して、いきなりそれを自分の行動の拠り所にしてしまったようにしか見えない、というお辛い展開で、ちょっと欺瞞めいたものを感じてしまいます。

前の戦いに際して父母の言葉を心に留めながらも、それでも自信を持ちきれなかったのが、仲間の助力等を通じて自分の弱さを乗り越えて元々持っていた信念を貫徹するとかなら分かるのですが、そんなことはおくびにも出さず「なんとなく仲良く出来ると思っていたけどそんな雰囲気じゃなさそうだし、今の俺に出来るのは香具師と一生懸命戦うことだけ」と、みょーに後ろ向きな結論でまとめて、ステイシーをボコボコにしていた筈なので(違ったらごめん)、どうも行き当たりばったりな感じが否めません。偶然に偶然が重なる展開というのは同じ白倉作品の「仮面ライダー555」なんかもそうですが、アホなりに敬愛する人がいてその人たちの行動に由来する信念を受け継いでいた筈のキャラクターが、それを無視してその時々の流れに左右されて行動するというのは、ちょっと違う気がするわけで。

 

☆堂々と逃走出来るよう服を着せたまま眠らせる悪役の鏡

お母さんが何故か目覚めて簡単にトジテンドを脱出しちゃったようですが、引っ張りまくった末の待望の再会への興味よりも、トジテンドのザル警備っぷりに泣けてくるというのが本音だし、上述の描写の件も合わせて、五色田親子のお話にはちょっと脱力しちゃうなあ。