しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

鳥人戦隊ジェットマン 第15話、第16話

YouTubeの配信の方が追い付いたので再開。

 

第15話「高校生戦士」

▼ギャップが

前回が前回なだけに、すっごくノーマルな感じのお話。ボイスジゲンのキャラはちょっと面白かった。

素朴で微笑ましいアコの高校生活も、893小説では「子供をおろす為にカンパを募る隣のクラスの女子」とか「売春やシンナーにあけくれるスケバン」等、刺激的な人達が多々登場して、頽廃的でラリパッパな学園生活を演出してくれます。

 

第16話「紙々の叛乱」

▼ギャップが2

次回が次回なだけに、すっごくノーマルな感じのお話。成り行きで他人のオカリナを借りパクする竜はちょっと面白かった。

本筋はがっちりしていると思うのですが、反面サブライターが弄りにくいのもあるでしょうし、人間関係のごちゃまぜっぷり以外ではこれといった分かりやすい要素も無いし(前年の作品で言う所の「兄弟」みたいな)、サブライター回だとどうしても凡庸なイメージが強くなりがちという印象。面白いのもあるけどね。

トロピカルージュ!プリキュア 第34話

第34話「夢は無限大! 大人になったら何になる?」

 

インフェルノ→プロール→ダイバー

なりたいものも見つからないのにやりたいこと撮影会に参加するまなつちゃん、相変わらずのパー。物を考えるという概念自体がそもそもないんだろうなあ。

お父さんも「消防車になりたい!」「パトカーになりたい!」キチガイ染みた願望を抱いていたところが実に親子と言う所。もしやみなみの島ってセイバートロンかなにかだったのかな。原住民も人間に見えてプリテンダーだったのかもしれない。

「今が大事」というのも、父親が言いたかったのは「未来の自分にも繋がるからこそ、今を真剣に生きることが大事」ということなんでしょうけど(多分・・・・・・・・)、まなつちゃんの場合脊髄反射的に物事を粗雑にこなしているだけにしか見えないので、自分自身と向き合わず、その時その時の流れでダラダラ行動しているだけにしか見えないんだよなぁ。

「大人になったらその時なりたいものになる」というのも、良いことを言っている様で、結局「今の自分に夢は無いです」と開き直っているだけで、それなら撮影会に参加する必要ないじゃんって話だしなあ。撮影会の企画意図が分からないから何とも言えないけど、観てた人達みんなズッコケたんじゃないかな。

 

☆かわいいコンビ

家出しながらもチョンギーレやヌメリーを想うエルダちゃん。そして、チョンギーレもヌメリーもエルダちゃんを受け入れてみせたり、ああ、なんだかんだ仲が良いんだなあ。戦隊で言うと前作のが劣化バイラムで、今作のがガイアークみたいな違いがありますね。

それはそれとして、ノー警戒でエルダに接近するくるるん、あなたはそれでいいんでしょうか。

 

☆シンエイ版「オバQ」好きっすよ

大人は不自由やねんと愚痴垂れるエルダちゃん。言うて周りの大人(チョンギーレもヌメリーも女王様)が見事に怠け者なので、エルダから見た大人と子供の差が伝わってこないのが悲しい所。バトラーこそ真面目にやっている感じですが、1人馬鹿真面目に働いてるアレな人というイメージしか抱けないだろうしなあ。

今更敵の行動原理について質問するまなつちゃんというのも微妙だなあ。大人になったらアレが出来ないこれが出来ないという話をしているのに「すればいい」の一言で返すのも、結局今しか見ていなくて先がどうなのか見ようともしない人間の戯言としか聞こえず、自分がこうありたいという明確なビジョンも無いのに、ただ都合よく願望だけを切り抜いてパッチワークしようとしている狡さが感じられて、今一つ面白くない場面です。

 

☆「家業を継ぐ」のは「夢」というのか(SNG)

プリテンダー親父のなんともテキトーな物言いで昔の夢を思い出してしまったあすか先輩とみのりん先輩。

みのりん先輩は結局文芸から逃げてただけってことなのかな。だとしたらトロ部とは一体。向き合うまでの切っ掛けにはなったかもしれないけど、直接の原因はまなつパパの妄言だから、部活動自体は・・・ってことだよね。

あすか先輩についてはチームメイトに恵まれていなかっただけなので、またやり直せばいんじゃないかなとしか思えず。まあ、大会運営への怒りもあるんだろうけど、彼女の場合「仲間」への不信感の方が大きかっただけで、テニス自体への悩み云々の話じゃないしな。

仮面ライダーリバイス 第5話、第6話

第5話「世直しライダー!裏切り者は誰だ!?」

 

陰影のついた映像と、スタンプ盗難に隊員襲撃に新ライダー強襲等それなりに気になる謎の乱打による引きの強さと、博士の面白ムーブによって、社会派拷問器具手前の所でブレーキが効いた感じですが、それでも肝心要の所で大ゴケするシナリオは健在というドヘタレっぷりは相も変わらず。辛いね(私が)。

 

立ち退きの承認印を押そうとしたお父さんは、動画の中で実家の風呂屋の宣伝もしているようです。でも悩み相談をしに来た視聴者は話だけして風呂には入らないというパターンで固まっているようなので、やっぱり計算して家業の邪魔をしているようにも思えてきます。お父さんの真意が分からないのでこの辺の描写の意図は分かりませんが、本音を明かさずマイペースで家族を振り回すアレな人という印象は固いです。

ダメ親父としての面白さを出せればいいけど、そこまでトんだキャラクターでもなさそうなので、大して化けなさそうです。

 

世直しをする為にライダーになったと言う一輝。嘘つけ絶対弟の言いなりだゾ。

前回のやりとりがアレだっただけに、なし崩し的に銭湯への執着を捨て、ヒーローとしての遣り甲斐に突然目覚めたとしか思えない主人公の素っ頓狂っぷりに共感できる訳も無く。動画配信者に心配しているおじいちゃんの存在を仄めかす一方、肝心のおじいちゃんは孫にお菓子をあげる為銭湯を抜け出し、怪人が暴れるビルにのこのこ訪れるネジの外れっぷりだし(妹止めたれよ!)、作中「休日出勤実行(そりゃイヤだけどさ)」「社員が疲れた顔をしている(平日だけでも疲れるんだよなぁ)」以外今一つ事情がはっきりしないブラックよばわり企業の社長に一輝が反省を促したりと、狂人と白痴が一緒に来たような地獄絵図的展開にこっちがパーになりそう。

 

妹もロクに知りもしない配信者のひと悶着に因んで「正義ってなんだろう」とそれっぽい問いかけを安っぽく口にする有様で、勘弁願いたいですホント。

 

 

第6話「エビルの正体!衝撃のショータイム!?」

 

あまりのアレっぷりにこの時期の「仮面ライダー剣」だってもう少し面白かったんじゃないかと回想してみたら、そこまで大差が無かったということでちょっと冷静に。ただ、あっちの登場人物はただクルクルパーなだけで、作品自体は素直に感じられた為ネタとして昇華できたのですが、こっちは下手に「ウラ」を勘繰らせてくるので、gdgdストーリーのひっくり返しに素直に期待するというよりは、「大丈夫なのか」という不安ばかりが募り、反応に困る視聴体験が続きます。

 

前回ラストで鳴り物入りで登場した新ライダーですが、前回から暗いムードを湛えた馬鹿兄弟弟が正体でしたと、アバンでバラす早漏っぷり。博士から「悪魔」と呼ばれ新ライダーのベルトまで貰った彼ですが、リバイスや隊員を殴る蹴るしたのはいいけど、なんだかんだで生かして帰しちゃう中途半端さが、さっそくショボさを印象づけます。激辛カレーを平らげるシーンも、「同僚たちに襲い掛かり、新ライダーに変身してリバイスとも戦った」という種明かしがあった後に挿入されるので、意外性という点ではめっぽう弱いです。

公式サイト曰く、弟の身体は彼の心から生まれた悪魔によって支配されたとのことで、劣等感ネタは引きずる気満々みたいですね。

馬鹿弟の内面の黒い部分が良く分からない力で顕在化し、それが家族に刃を向けるという展開になると、「喰霊-零-」の黄泉お姉ちゃんのあれこれを思い出してしまう所ですが、あっちはお姉ちゃんと神楽の仲睦まじさを丁寧に描きつつ、一方でお姉ちゃんの心の淵に存在する焦りや苦悩も無理なく演出してきたからこその展開なので、兄弟の関係性もまともに描けていない本作が同じことをやろうとしたら確実に(私が)タヒぬので、是非回避してほしいです。てか汁。

 

一輝は一輝で輪をかけてよくわかりません。心中ムーブで脅かしたとはいえ、ちょっと前に母親を殺そうとし、前回も「美味そうな人間が大好き」と自称世直しライダーから見たらドン引き必至な本音を平然と吐露するバイスに対して、ゲームを持ち掛けてみたり、潜入調査で呑気に軽口をたたき合ってみたりと、傍から見たら仲良しにしか見えませんが、いつからそんな関係になったのでしょう。後追い視聴とは言え一応通しで観ているのですが、最近のニチアサは話数に小数点もカウントするのでしょうか。うーん、教育番組だなあ。

加えて、怪人を利用した弁護士の不正行為を暴くために、フェニックスに協力を求めず個人で行動する様は何事かと思いました。フェニックスとの契約とはなんだったのでしょうか。法律や制度を盾に居直る相手の場合、公権力の協力を求めたらもう少しスムーズに運んだと思うのですが、単独で行動した結果、前回動画配信者を囮に使うことに一時でも反対した一輝が、不正行為の証拠を暴くべく、事件の証人を囮にするという自身の本意に逆行する行為を平然と実行すという、チグハグな展開に陥るので、もう頭がクラクララが立ったどころか溶けたレベル。

ろくすっぽ知らない弁護士に対する説教や、弟を子ども扱いする言動など、前々回の「相手に寄り添う人間」とは思えない振る舞いに及ぶ姿も印象が悪く、ウラがありそうとはいえ、性格の悪い蒲生譲二というのが現時点での印象です。

「ちっきしょう!こうなったら変身だ。変身してあの悪魔野郎を叩き〇してやる!」

 

弁護士と裁判長がグルでした!という展開も、その種明かしのアレぷりにも唖然。

弁護士が証人を脅す動画に加え、証拠を突き付けられて激昂する様を目撃している筈の裁判長が、彼に平然と情報を提供する時点で怪しむのが普通だと思うのですが、弁護士の表情が「一輝が手品をするときの顔と同じ」というバイスの情報提供で核心に近づくという、ジュラル星人もびっくりな回りくどい謎解きにかける言葉が見つかりません。

裁判長の悪意に辿り着いても、その理由がろくすっぽ明かさせないだけ話に凄味が生まれるわけでもないし、それこそ「チャー研」よろしくその辺の風景を云十秒映し続けて番組を負えるわけにもいかないから、余った尺をテキトーな展開でつないで放送時間を埋めたようにしか見えません。

 

弁護士の人の「努力なんて!」という発言も、努力がどうとかそういう話なんてしていないだけ空振りしてる感マックスだし、てか前回の動画配信者はどうしたの?もっと言うと、前々前回の世の中不公平おじさんはどうなったの?ゲストの扱いが社会派アピールの捨て駒って感じで、改めて今後がすんごく不安。

裏の枠で放送していた「ゲゲゲの鬼太郎(6期)」もその手のネタ先行な話が多かったし、ちょっと前の「プリキュア」もそういう傾向が強かったように思うけど、その本文である「エンタメ」として、「物語」としての精度を高める形で活用してくれないことには、「子ども向けなのに社会情勢を扱ってる!日曜朝なのに攻めてる!」みたいなレッテル貼りホルホルしたいという制作サイドの下心を邪推してしまうのが人情であって、こちらとしてももの寂しいものがあります。

 

仮面ライダーリバイス 第4話

第4話「足りない愛情!アブナイ悪魔誕生!」

 

期待値が低いだけに視聴意欲が沸かず、気付いたら近くひと月ほど放置していた「リバイス」ですが、いざ視聴を続行したらこれまた拷問級のつまらなさ。てか、拷問そのもん。間に挟まってた「スペクター」の地上波放送CMも合わさり、「カジノ・ロワイヤル」のス〇ベ椅子を思い出しちゃったもんなあ。

 

やたらギスギス且つ湿っぽい空気を出そうとするだけに、地のクルパーっぷりが却って浮き立つ作りで、これならまだ見てくれ段階でゆるい「トロプリ」とか「ゼンカイ」が、作り手の機知に富んだ快作のように思えてくる体たらく。こんな電波暴力が「エンタメ」として大手を振って闊歩できちゃうニチアサキッズタイムこそ、人の心の闇の象徴って感じで、すっごく皮肉な感じ。

 

 

以下、生存者は語る。

 

 

4話もかけて「銭湯を守るのに忙しいからフェニックスとは契約しません(その割には立ち退きに関する処置は客任せだったけどNA☆)」とゴネていた一輝が、弟からちょっとbrksに言われただけで「改心しました。フェニックスと契約します。」とライダー怒りの手のひらクルーをかます展開には、主人公のクルパーっぷりを改めて思い知らされるのと同時に、クルパーとしても底辺の部類だなあと落胆させていただきました。

母親の言葉も効いているのでしょうが、母親からは「人の気持ちに気づけ」と言われただけで、「自分の大事なものを曲げて妥協汁」とまでは言われていません。家族を守るという信念(と呼んでいいのかすんごく疑問ですが)が銭湯を守るという行動に現れていたのであれば、銭湯を守るという行為は彼にとっては相応に重たいはずで、それを兄弟喧嘩と母親の説教だけで解消してしまうというのは、常々から書いていた「銭湯よりライダーだろjk」の一言で完結してしまう程度の話で、意外性もクソもない呆けた展開だと思います。

弟も母親の言葉を聞いて色々思うことがあったらしいのですが、結局二人ともそれぞれが勝手に相手に遠慮して譲歩しているだけで、相手に寄り添っているというよりは、面倒くさいので自己完結という、全く真逆の振る舞いに終始しただけにしか見えず、母親の説得が意味を成しているとは思えません。

結局二人に足りなかったのは、愛情云々よりもお互いの考えを掘り下げて理解していく「話し合い」であり、それこそが母親の言う「相手に寄り添う」ということで、だからこそ後述のゲストの親子に和解の為の本音のぶつけ合い(これもまた失笑レベルなんですけどね)の場が持たれたのだと思うのですが、肝心の兄弟は自分の殻に閉じこもると言うアンバランスな展開に、ひきつった顔が中々もとに戻りません。

 

弟の方も、散々「平和を守るために戦え」と強要しつつ、かと思ったら「敵が現れても連絡しない」と意地を張る始末で、中々にダブスタ野郎です。

まあこの辺りは、世界を守るために何も出来ない自分への嫌悪感から目をそらすために兄貴に八つ当たりしているだけでしょうし、かといってなんだかんだで仲の良い兄弟であり家族なので、弟の方が憎悪と怠惰で暴走するわけでもなく、なんだかんだで仲直りするという方向性に落ち着いたようですが、そういった弟の甘えと兄弟の和解が、露ほども面白さに貢献してません。

ここは視聴者個人の主観も大きいのですが、馬鹿兄弟それぞれの内面描写も交流模様も、台詞こそ饒舌ですが、それぞれがその交流の中で何を慈しみ、何に焦りといった描写が後ろが透けて見える程薄っぺらく、人物やそれぞれの関係性にも魅力が無く、ただ「家族だから」というステレオタイプなイメージで視聴者に「兄弟の絆」とやらをゴリ押し、その中で二人の関係性を楽しめと無理難題を突き付けている様にしか思えず、空疎な展開の中、ひたすら弟の身勝手っぷりと兄の頭の悪さが鼻につく展開となりました。

 

ゲストの親子のエピソードに関しては、文字に起こすのもバカバカしくてうんざりしますが、ここはグッと耐えて書きます。偉いでしょ。

母親の愛を集める次女への嫉妬心と自分を顧みない母親への怒りから怪人になった長女(一輝の幼馴染)と、そんな彼女に愛の言葉で訴える母親との和解のドラマでしたが、長女が誘拐された翌日もケロっとしているし、長女が怪人になって姿を消しても、誘拐された次女の名前しか呼ばないし、長女への愛情を仄めかす描写が無いどころか、それを覆す場面ばかりが展開されるので最強さんの「ウソ話」を聞かされる孫みたいな気持ちになってくるし、マク―空間みたいな場所で展開される親子のやりとりというこれまたアレな演出で余計にアホらしさが際立ち、観ているこちらは狂い死ぬ寸前。

どうでもいい娘の凶行から最愛の娘を守る為の演技として見れば、行動自体はそこまで不自然ではないのですが、それを「長女への愛」と言い換えるのは違うわけで。

母親の方は一輝の提案で娘への説得に応じましたが、弟の発言に怒りながらも思い遣ることを教わった一輝が、他人が抱く「言葉の外の感情」を想像し、彼の前で次女の名前しか呼ばなかった母親の「本音」を引き出そうとした、という展開なのかもしれませんが、何もかも弟に言われるままで、コミュニケーションを図って相互理解を経ずに「銭湯を守る」という信念を曲げた経緯を踏まえると、会話によって母親の本音を引き出した上で現場に乗り込んだわけではなく、一方的に思っていることを押し付けて満足しただけにしか見えず、どうも説得力の無い展開が続きます。

一輝の初恋相手で幼馴染という特殊な立場のゲストなので、おそらくまだ出番はあるでしょうし、母親の愛情も実はフェイクだったということも考えられるのですが、そういった要素が本作への興味として成立しているのかというとこれまた頷けずというのが悲しい所。

 

次は迷惑系yout〇be〇の話みたいですが、偶然とはいえ、某氏の立候補のニュースと重なる時期に放送してくる所が実にそれっぽいなあ。

そういう時代性や社会情勢にすり寄るだけで満足されても困るのですが、現状それだけでバタンキュー的なひ弱さが本作には感じられるから困るよなあ。社会派拷問器具とか誰も求めてませんからねえ。

トロピカルージュ!プリキュア 第33話

第33話「Viva!10本立てDEトロピカれ!」

 

☆ヒゲ部

ギャグ自体はそれほどですが、いつものような拷問スレスレの超展開でヒーヒー言うことがなかっただけ全然良かったです。

くるるんの変身シーンは最高でした。何を差し置いても、如何にあざらし妖精を可愛く魅せるかということに本作の眼目があるのだと改めて感じました。ぬいぐるみ買おうかな。

 

☆映画未見勢

さっきまでキュアブロッサム=へそ出しと誤認していたのは、多分ロイアさんのせい。

 

トロピカルージュ!プリキュア 第32話

第32話「駆けろランウェイ! さんごのファッションショー!」

 

☆「生えそうなんです」にしか聞こえないんだよなぁ

久々のさんごちゃんのお話でしたが、もう30話台に突入した段階で「子供のころから憧れていた」ファッションショーの話が「突然」出てくる安定のトロ構成っプリ。さんごちゃんがショーへの思い入れの強さを語れば語る程、それまでの話の中でまるで触れてこなかったことが「違和感」として立ち上るドSな内容に、性癖凡人(多分)の私は早くもギブ寸前。

てか、知り合いのおっさんから「やらないか」と声を掛けられなかったら、ショーのことなど一顧だにすることなく話が終わっていたのかと思うと、第3話を皮切りに見せつけてきたさんごちゃんの主体性と言うのも今一つ霞んで見えてしまいます。誰もが出られるって訳ではないにしても、自分にとって夢の舞台だったなら、猶更自分から挑む姿勢ってのが必要になってきそうなのですがね。きっかけとして「誘われる」というのがあるにしても、それなら引き受けるまでの過程を描かないといけないし、今更いう事でもない気もしますが、全体的にその場のノリで話を作っているニオイがぷんぷんするんですよね。

 

☆さんごちゃん小林豊説

憧れのファッションショーでまともに歩けなくなるさんごちゃん。緊張するのは分からなくも無いのですが、紛いなりにもこれまで「友達の前で自己主張→世界を守るかわいいプリキュアになろうと戦場に飛び込む→着ぐるみとはいえ家業の販促活動を積極的にこなす」といった具合に、肝の据わった一面を見せてきた所で、今更ファッションショーで歩けなくなるというのもピンと来ない所。それも衆人環視ほぼ0の練習段階でヘタれるっていうのだから、余計に意味が分からず。そこでビビるなら承諾する段階でビビっとくのが普通じゃないかなあ。

ショーを盛り上げる為の共同作業で、周りの人を同類として認識する展開もわかりません。まともにランウェイを歩けない自分と比べて意気込み十分な周囲の人たちに気おくれしたということみたいですが、それがショーの内容ではなく、小道具作りで協力したことで気持ちが晴れるというのは、イミフすぎて脳への負荷が通常の8割増し。もう少しこう何というか、手心と言うか・・・。

後、さんごのヘタレっぷりに関するヌメリーの煽りも的外れに映りました。「プリキュア」として「通り道」感覚で通過するのと、「モデル」として「舞台」を歩むのとじゃ認識が違うから、ビビりも何もないと思うのですが。

 

☆「可愛い」と言ったらくるるん

おっさん曰く「かわいいを届けるのがモデルの仕事」ということですが、今回さんごちゃんは舞台を満足に歩くことすらままならない状態だったわけで、可愛いを如何に届けるかという「魅せ方」の追及に焦点が当たっていたわけではありませんでした。モデルとしてのモットーを唱えつつ、やってることはその前段階の話ということで、チグハグな印象が強すぎるお話でした。

 

地球戦隊ファイブマン 第47話、最終話

第47話「超獣大脱皮」

 

V 在庫処分
ギンガマンに黒ゴルリンと、メンドクサイのでさっさと退場させましょうという感慨もクソも無いショボショボな退場劇でしたが、シュバリエの扱いは初代艦長としての凶悪な来歴が垣間見えるような気がして良かったと思います。

 

V 再会、母よ

第20話でのお父さんのメッセージに続いて、惑星間通信で「本物」のお母さんの肉声を初めて聞いたレミと文矢のリアクションが挿入されました。偽物を通じて聞いてはいたものの、本人とのやり取りで初めてその声こそと確信するというのはなかなか気の効いた描写。腐っても曽田戦隊なんだなあ。

 

第48話(最終話)「星への旅立ち」

 

V 在庫処分(できなかった)

初登場回以来の登場となるマックスマグマですが、バルガイヤーに手も足も出ず破壊されてしまうというどこまでも良いとこナシのどうしようもない扱い。そりゃ売れませんわ。ネタとしても高杉ですしね。

 

V 次回作に繋がる「変態」の系譜

嫌がる女性を雲を突くような巨体でストーキングし、彼女の死後はその遺骸を体内に留め置くという、純愛と呼ぶにはあまりもアレな振る舞いを見せるバルガイヤー。存在自体がポッと出というのもあって、物語としては今一つ映えない背景ではありますが、メド―、バルガイヤーの正体への伏線を張りつつ、部下との関係性を掘り下げていれば、中々強烈なキ印系悪役として存在感を発揮できたのではないかと思うと、非常に惜しいものがあります。バカデカイ図体も嫌いじゃないですし。

 

V 一応今後も休職扱い?

家族の思い出の象徴たる花を、子供達の教え子が咲かせ、それが地球を守る戦士の切り札にもなる。教師×家族×戦隊の3要素を結びつけるニクイ展開だと思います。

ただ、本作における教師関連の描写は今一つ中途半端に終わってしまい、教師と子供達の関係性が他の戦隊におけるヒーローとゲストの子供の関係と殆ど変わらないまま進んでしまったので、本作における「教師」のあり様を提示しつつ、他のテーマと接続させるとまではいかなかったのが残念です。

子供達がシドンの花を通じて学兄ちゃんの想いを理解するという描写も乏しく、仮に「教師」の魂や意思を継ぐのが「生徒」だとしても、その内面がハッキリしないだけに迫力に乏しくなりますし、「教師と生徒」という図式に甘んじ、特定の個人との結びつきで成立した話でもないし(今回の生徒の立ち位置なら、第3話に出てきた悪ガキでも良かったんじゃないかと思う所で)、巧くやれば感涙必至な場面も、これまでの経緯から泣くに泣けずといった所です。

最後も結局父母と共に惑星再生の旅に出ることで、兄妹先生よりも兄弟戦士としての生き方に殉じようというラストも、あれだけニュータウン小学校云々と言っていただけに、家族×教師×戦隊の噛み合わせの悪さを感じてしまう所で(銀河の子供全員の先生になってくれと子供達にはフォローされてはいたけどなあ・・・)、終始歪な印象はぬぐえないのですが、それでも生徒達の「仰げば尊し」を聴いて静かに何かを感じ入る5兄弟の姿は、ちぐはぐな展開の上とはいえ、なんだかんだと子供達の為に頑張ってきた5人の姿を描いていたのもあって、中々情感溢れる場面に仕上がっていたと思います。

 

迷走に迷走を重ねた演出・ストーリー展開、地味で華のないロボやメカ、個性として打ち出すには今一つ脆弱な人物描写等、改めて、当時のシリーズの混迷っぷりが伺えるような不出来っぷりだったと思います。
教師戦隊というコンセプトも、初回で学校が壊されてその後は戦士としての道に精進するという展開の為に頓挫を余儀なくされ、たまに思い出したように、その場その場で出会った子供達と、結局は従来の戦隊がゲストの子供と接するのと同じように交流をし、時には戦士としての務め等どこ吹く風で出張教師サービスに邁進したりと、展開の噛み合わせが悪く、中途半端な印象を受けました。曽田さん自身が「家族も教師も書いたことが無かったので難産だった」といった趣の振り返りをしていたのを見るにつけ、ネタ切れマンネリ化のシリーズの窮乏状態を受け、とりあえずやったことのないテーマをより合わせて、目先のインパクトで視聴者を引き付けることを優先させようという苦肉の策で立ち上がった作品という感じで、迷走するべくして迷走したという印象はどうしても強いです。
曽田さんが得意とする悪の組織の内部抗争やゴタゴタも、それぞれのキャラクターが弱いために過去作と比べても全く響いてこなくて、バルガイヤーの正体発覚からの在庫処分展開に至っては、終始冷めた気持ちで観ていました。
これまで色んな所で言われてきたように、作品的には(ノ∀`)アチャーな要素で溢れており、とても名作だとか良作だとは口が裂けても言えないのですが、それでも学兄ちゃんの父母をしたい兄妹たちの為に奮闘する長男であり、且つ頼れるヒーローとしてのかっこよさを内包したキャラクター性は結構お気に入りだったりと、ツボを突いたポイントも目立つだけに、なんだかんだで好きな作品だったりします。上で書いたように最後の歌唱シーンとか泣きそうになったしね。
個人的には「出来は悪いけど憎めない」という、某「オーレンジャー」みたいな立ち位置かなあ。

あ、EDは名曲だと思います。1番が子供達を守る戦士の詩なら、2番は子供達に対する先生の想いを歌い上げているという感じで、最終回で2番を流してくる演出が、地球を去る5兄弟の子供達への激励という感じで、実にニクイ。