しがない感想置き場

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仮面ライダーリバイス 第4話

第4話「足りない愛情!アブナイ悪魔誕生!」

 

期待値が低いだけに視聴意欲が沸かず、気付いたら近くひと月ほど放置していた「リバイス」ですが、いざ視聴を続行したらこれまた拷問級のつまらなさ。てか、拷問そのもん。間に挟まってた「スペクター」の地上波放送CMも合わさり、「カジノ・ロワイヤル」のス〇ベ椅子を思い出しちゃったもんなあ。

 

やたらギスギス且つ湿っぽい空気を出そうとするだけに、地のクルパーっぷりが却って浮き立つ作りで、これならまだ見てくれ段階でゆるい「トロプリ」とか「ゼンカイ」が、作り手の機知に富んだ快作のように思えてくる体たらく。こんな電波暴力が「エンタメ」として大手を振って闊歩できちゃうニチアサキッズタイムこそ、人の心の闇の象徴って感じで、すっごく皮肉な感じ。

 

 

以下、生存者は語る。

 

 

4話もかけて「銭湯を守るのに忙しいからフェニックスとは契約しません(その割には立ち退きに関する処置は客任せだったけどNA☆)」とゴネていた一輝が、弟からちょっとbrksに言われただけで「改心しました。フェニックスと契約します。」とライダー怒りの手のひらクルーをかます展開には、主人公のクルパーっぷりを改めて思い知らされるのと同時に、クルパーとしても底辺の部類だなあと落胆させていただきました。

母親の言葉も効いているのでしょうが、母親からは「人の気持ちに気づけ」と言われただけで、「自分の大事なものを曲げて妥協汁」とまでは言われていません。家族を守るという信念(と呼んでいいのかすんごく疑問ですが)が銭湯を守るという行動に現れていたのであれば、銭湯を守るという行為は彼にとっては相応に重たいはずで、それを兄弟喧嘩と母親の説教だけで解消してしまうというのは、常々から書いていた「銭湯よりライダーだろjk」の一言で完結してしまう程度の話で、意外性もクソもない呆けた展開だと思います。

弟も母親の言葉を聞いて色々思うことがあったらしいのですが、結局二人ともそれぞれが勝手に相手に遠慮して譲歩しているだけで、相手に寄り添っているというよりは、面倒くさいので自己完結という、全く真逆の振る舞いに終始しただけにしか見えず、母親の説得が意味を成しているとは思えません。

結局二人に足りなかったのは、愛情云々よりもお互いの考えを掘り下げて理解していく「話し合い」であり、それこそが母親の言う「相手に寄り添う」ということで、だからこそ後述のゲストの親子に和解の為の本音のぶつけ合い(これもまた失笑レベルなんですけどね)の場が持たれたのだと思うのですが、肝心の兄弟は自分の殻に閉じこもると言うアンバランスな展開に、ひきつった顔が中々もとに戻りません。

 

弟の方も、散々「平和を守るために戦え」と強要しつつ、かと思ったら「敵が現れても連絡しない」と意地を張る始末で、中々にダブスタ野郎です。

まあこの辺りは、世界を守るために何も出来ない自分への嫌悪感から目をそらすために兄貴に八つ当たりしているだけでしょうし、かといってなんだかんだで仲の良い兄弟であり家族なので、弟の方が憎悪と怠惰で暴走するわけでもなく、なんだかんだで仲直りするという方向性に落ち着いたようですが、そういった弟の甘えと兄弟の和解が、露ほども面白さに貢献してません。

ここは視聴者個人の主観も大きいのですが、馬鹿兄弟それぞれの内面描写も交流模様も、台詞こそ饒舌ですが、それぞれがその交流の中で何を慈しみ、何に焦りといった描写が後ろが透けて見える程薄っぺらく、人物やそれぞれの関係性にも魅力が無く、ただ「家族だから」というステレオタイプなイメージで視聴者に「兄弟の絆」とやらをゴリ押し、その中で二人の関係性を楽しめと無理難題を突き付けている様にしか思えず、空疎な展開の中、ひたすら弟の身勝手っぷりと兄の頭の悪さが鼻につく展開となりました。

 

ゲストの親子のエピソードに関しては、文字に起こすのもバカバカしくてうんざりしますが、ここはグッと耐えて書きます。偉いでしょ。

母親の愛を集める次女への嫉妬心と自分を顧みない母親への怒りから怪人になった長女(一輝の幼馴染)と、そんな彼女に愛の言葉で訴える母親との和解のドラマでしたが、長女が誘拐された翌日もケロっとしているし、長女が怪人になって姿を消しても、誘拐された次女の名前しか呼ばないし、長女への愛情を仄めかす描写が無いどころか、それを覆す場面ばかりが展開されるので最強さんの「ウソ話」を聞かされる孫みたいな気持ちになってくるし、マク―空間みたいな場所で展開される親子のやりとりというこれまたアレな演出で余計にアホらしさが際立ち、観ているこちらは狂い死ぬ寸前。

どうでもいい娘の凶行から最愛の娘を守る為の演技として見れば、行動自体はそこまで不自然ではないのですが、それを「長女への愛」と言い換えるのは違うわけで。

母親の方は一輝の提案で娘への説得に応じましたが、弟の発言に怒りながらも思い遣ることを教わった一輝が、他人が抱く「言葉の外の感情」を想像し、彼の前で次女の名前しか呼ばなかった母親の「本音」を引き出そうとした、という展開なのかもしれませんが、何もかも弟に言われるままで、コミュニケーションを図って相互理解を経ずに「銭湯を守る」という信念を曲げた経緯を踏まえると、会話によって母親の本音を引き出した上で現場に乗り込んだわけではなく、一方的に思っていることを押し付けて満足しただけにしか見えず、どうも説得力の無い展開が続きます。

一輝の初恋相手で幼馴染という特殊な立場のゲストなので、おそらくまだ出番はあるでしょうし、母親の愛情も実はフェイクだったということも考えられるのですが、そういった要素が本作への興味として成立しているのかというとこれまた頷けずというのが悲しい所。

 

次は迷惑系yout〇be〇の話みたいですが、偶然とはいえ、某氏の立候補のニュースと重なる時期に放送してくる所が実にそれっぽいなあ。

そういう時代性や社会情勢にすり寄るだけで満足されても困るのですが、現状それだけでバタンキュー的なひ弱さが本作には感じられるから困るよなあ。社会派拷問器具とか誰も求めてませんからねえ。