しがない感想置き場

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仮面ライダーリバイス 第12話

第12話「弱さは強さ!?無敵のジャンヌ!」

 

変身しようとしたさくらを責める大二。その一方で、さくらにベルトを渡したのは博士だと思い込み、「ご迷惑をおかけしました」と第一声として博士に謝罪する珍行為に及ぶ始末。

大二の中で「博士ががさくらにベルトを渡した」という考えが成立しているということは、「フェニックスがさくらを有資格者と見込んだ=戦力として相応しいと認めた」という図式もまた存在しているからでしょうし、さくらが変身出来なかったことに関する「謝罪」以外にこれといったアクションは起こしていない辺り、大事な妹に訳の分からない物を渡した鬼畜組織としてフェニックスに懐疑的であるわけでもなく、なんだろう、大二はさくらの戦士としての素質を十分認めてはいるけど、何故か戦う気満々のさくらをbrksに言っているという感じで、相変わらずよくわからない展開。

一輝は「戦う事への恐怖を知ってるからー」と大二のさくらへのキレ芸を擁護していましたが、大二はさくらと違い「戦う前に尻込みした」ことはあるけど、実際に戦っている時の恐怖は特にクローズアップされていないので、十分的外れに思えますし、やっぱり「これ以上戦士が増えると自分の立場が危うくなる」という不安からキレてるんですかねえ。兄貴に続いて妹にも意味不明な嫉妬をしだす自己中マン。もう駄目なんじゃないかな。

 

いきなり戦う理由をカミングアウトするヒロミ(やっと覚えた)。オンドゥル王子もこんなこと言ってたよなあとか思ったけど、仲間が襲われている中、唐突にだらだら説明しだすので、バカバカしいことこの上なし。余計なお世話承知で、演じている人がかわいそう。

 

さくらに「中途半端はヤメロ」と説教をする一輝。

「さくらは肩に力が入り過ぎている」と語る母親の影響なのでしょうが、裏を返せば母親から見たさくら像の請け売りでしかなく、またそれが一輝の経験から裏打ちされた本音を交えての言葉でもないという感じで、彼のキャラクターを深めるには至っていないと思います。

ついでに言うと、母親はさくらに「戦うな」と言っていた筈で、「戦いたい」というさくらの意志を尊重することで、母親の期待を反故にしているようにしか見えず、一方で前回、戦う気満々だったさくらに対して「兄ちゃんに任せとけ」と豪語していたのを踏まえると、その時その時で相手の自主性を重んじるか、軽んじるかをホイホイ変えている印象で、今更も今更ですが、あまりこの人の「任せて桶」は信用できない気がします。後述の子供の治療の件も、大二の手柄だし。

 

そしてさくら、大切な人が苦しんでいるのに何もできない自分の無力を受け入れられず、何度も何度も変身を試みるのですが、どんだけ戦闘狂なんだよ・・・。

さくらは師範代を救いたいのでしょうけど、ライダーに変身して悪魔化した彼女を元に戻すこと以上に、彼女の息子の治療に纏わるハードルを低くすることが根本的に重要なわけで、そんなことはお構いなしにひたすら変身ベルトを弄り、挙句の果てに喚きながら無力アピールに勤しむその姿は、滑稽を通り越して、放送コードギリギリの痴態だと思います。ほんと、演じている人がかわいそう。

 

師範代親子の顛末に関しては、前回予想した通り粗雑な展開で処理されました。うーん、シャカイハだなあ。

「師範代の息子の治療費を稼ぐ為なら、銀行強盗を見逃すことも辞さない」と言わんばかりだったさくらが、金銭面での問題に苦しむ師範代に「息子さんも戦っているから諦めないで」と精神論で濁して終わりというのは、制作上の禁止事項や諸々のノルマに追い詰められたシナリオライターが、捨て鉢な気持ちのまま酒をかっ食らいながらキーボードを乱打している絵面が容易に想像できるようなクルパー展開だと思います。実際どうか知らないけど。

どうしようもない現実の諸問題に対して、極論を標榜することで留飲を下げていたさくらが、自分の無力を認めて謙虚な姿勢に立ち返ったという筋書きなのかもしれませんが、親からすれば「子供が必死で戦っているからこそ何とかしたいんじゃボケ」という気持ちから悪魔と契約したという話でしょうし、ベルトの力に溺れ、無責任にそれっぽいことをどや顔でまくしたてる癖が増長したようにしか見えませんでした。

で、なんだかんだで大二がフェニックスに働きかけて治療成功ヒャッハーというオチに繋がるようですが、兄ちゃんよぉ、それが出来るなら最初に言おうや。大二がさくらに「フェニックスに掛け合ってみるからヤケを起こすな。」と説得すれば、さくらもムキにならずに済んだわけですし。なんだろう、一輝の兄ちゃんに任せとけムーブを立たせるために、敢えて無能なヒールを演じてたってこと?頭は弱そうだけど意外と良い奴なんだなあ大二君。自己中とか言ってごめんよ、これからは大馬鹿と呼んであげる。