しがない感想置き場

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仮面ライダーリバイス 第13話

第13話「フェニックス危機一髪!」

 

氷をイメージした強化フォームのひんやり涼し気な演出以上に、登場人物の頭の温かさの方が印象深い辺り、安定のリバイスクオリティでした。ありがとうございません。

私の好みから言っても、クルパーやサイコが立ち回るからダメという訳ではなく、物語が登場人物の異常性に無自覚だったり、場面によって性質に波があったりというのが番組への没入を阻んでいる状態で、本当にきっついなあ。

 

本作屈伸の白痴キャラである一輝の内面に焦点が当たった回でしたが、当然、その頭の悪さも改めて露わになりました。

「変身ベルトが使えないけど、バイス1人なら戦える」「でもバイスを出したら人を襲うかもしれない」というジレンマに苦しむ一輝の葛藤が眼目だったようですが、あのお、あなた第2話で「契約」とか持ち掛けてませんでした?実体化させようと変身させようと人を襲う危ない奴だから、何かしたら宿主である自分がタヒぬって条件で言う事を聞かせていたかと思うんですけど・・・。一体アレはなんだったの?てか、博士の研究室に突入して、決め台詞でかっこつけているすぐ後ろにベルトがあるんだから、さっさとそれをパクって変身せいよと思うんですけど・・・まあ、これは一輝なりに改修中のベルトを勝手に触っちゃまずいだろうと言う思慮が働いたのかと好意的に観ていたのですが、一通り台詞を言い終わったら、何かを言われるまでも無く勝手にベルトを取ってふっつうに変身しちゃうし、ええええと、なんだったんですか今までのあれこれ。

と言う具合に、何も考えていないとしか思えないクルパームーブも酷いのですが、そもそも第5話で普通に人食いアピールに勤しんでいたバイスの、「どの変化」を指して信用するに至ったのかがまるで分からず、なんとなく共闘したから、他の人間に対しても仲間意識が生まれたんだろうとか思ってます君?

相容れない存在同士で絆が紡がれる展開というと、「仮面ライダーキバ」での音也と次狼のあれこれが印象深いですが、最初一人の女を取り合い、殺し合う間柄だった彼らの間で「友情」が成立したのは、音也を殺そうと思えばいくらでも殺せた次狼が、音也の眼前でゆりから手を引き、青空の会にイクサを返却したことから始まり、ルークとの共闘でジョークを交えつつ協力したり、キングから音也を身を挺して庇うという、変化を伴った個人の関係が積み重なったからであり、命のやり取りを経て、罵り合う仲になり、自分の為に命を張ってくれた存在に借りを返そうと、音也が命がけでキングに囚われた次狼たちを救う展開にも相応の説得力が生まれました。

次狼はファンガイアと同じように人食い魔族の生き残りなので、他の人間にとっては有害以上の何物でもないのですが、ヒーローとしての宿命の人というタイプの人種でもなく、良くも悪くもフリーダムな音也が、個人的な関係から彼を承認するのはそれまでの展開を鑑みて変ではなく、次狼の犯した人食いの罪に対して「悪さをしたのだから暴走するキャッスルドランをなんとかせいや」と(いう人間の感覚で見たら今一つ軽いノリで処理してしまったのは「ヒーロー活劇」として見た時の本作に纏わりつく枷の部分ではあるのですが)罰を与えつつ、最後の最後で「友」として息子を託すというのは、紅音也という個人が充足を得る物語の締めの一つとして、観ていて熱いものを感じたものです(感想再開しないとな・・・)。

余談が多くなりましたが、一輝とバイスの場合、バイスの人食いアピールはそのままで、大二のことで悩む一気に大する軽口、そして命令されたから仕方が無くと言わんばかりに妹の悪魔を守ってみたりと、我々は勿論、一輝から見ても彼の振る舞いに何か変化を見出せる部分は無く、これがバイスの裏切りのタメの展開としても、信じる方が信じられない位バカなだけという印象で終わってしまうのが関の山というか、うーん、本当に面白くなるんかこれ。

で、信じると言えば、あれだけお前は強い!と太鼓判を押していた大二が一人で戦うとなるといきなり心配しだすし、一体何がしたいのか。まあ、アフォに行動原理を問う方が愚かということなんでしょうけど。てか、そんなに心配なら隊員なんてやらせとくなよ戦うことに消極的だった第2話の段階で止めとけよ。

大二が再びKAGEROUになった時もリアクション薄かったし、観てるこっちの頭までポカポカしてくるぞ。

 

で、大馬鹿こと大二は過去にKAGEROUなんてのを出してる癖に、「余計な心配スンナ」とやたらめったらイキりまくるし、再びKAGEROUになったらなったで、まるで悔やむことなく妹に軽口を叩く有様。プライドというものがないのか君は。

 

さくらはもうどうしようもない戦闘狂。戦うことしか頭にないんだろうね。

大二がKAGEROU化して「目を覚ませ」と防戦一方で攻撃を躊躇っていたのが、兄貴が着た途端センス型の刃物で切りかかるし(文字通りキチガ〇に刃物的な)、その癖ついこの間まで「悪魔に乗っ取られた弟コ〇すけどいいよね答えはry」と自分の弟に殺意を向けていたフェニックスの人間に「元に戻すにはライダーキックをすればいいよ」と言われて、快く便乗する始末で、前回師範代の息子を助けてくれた借りがあるとはいえ、フェニックス基地内でニコニコしながら馬鹿兄弟一同ドヤって見たり、それ相応に「ヤバい組織」として認識する理由があってアンチフェニックスを引きずっていたのが、力を得た途端どうでもよくなったようにしか思えず。

一輝や大二が戦う事にはOKだった母親が、今回もさくらに戦うなと叫んでいましたが、こういうパワーフリークな一面を見出していたからなんでしょうか。でもそれなら空手なんて習わせないよなあ。うーん、お母さんもアレな人か(知ってた)。

 

で、いきなり独白を吐き散らす変態になったヒロミには、今回もトートツに「可愛いもの大好きキャラ」という属性が付与。そのせいか、博士を守るために出動していた筈が、そんなことは忘れたと言わんばかりに、さくらの悪魔を献身的に保護。

馬鹿なのか人が良いのか分かりませんが、このおかしな振る舞いが真のスパイとしての伏線ってこともありえる・・・のか?期待はしない。てか出来ない。