しがない感想置き場

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恐竜戦隊ジュウレンジャー 第1話・第2話

第1話「誕生」

マンションのエレベーターで地下の秘密基地に移動するっていうアイデアは大好きです。「ダイレン」の東京駅もそうですが、身近な所に非日常につながる扉がある的な杉村戦隊の基地ネタはロマンがあって良いですね。

こういう絵的な面白さや設定面の楽しさはそこそこある一方、話やキャラは割とgdgd

 

主人公たる戦隊ヒーローについては、最初に5人一人一人のキャラをじっくり見せてきた前作(今年の戦隊もだね)とは違い、とりあえず全員出すだけ出してみましたという感じの作りで、とっかかりだけでも5人がどんなヤツなのかもわからないまま、(動く泥人形なんてあからさまな)トラップに引っかかって右往左往してみたりと、忙しく場面が切り替わるだけで、ゲキ以外の4人の頼りなさだけが只管クローズアップされるので、ピンチにハラハラというよりは「何をやっているんだか」という呆れた感情の方が強くなります。近くに人質が居るのに平然と弓を射るメイとゴウシもどうかと思うしね。

(非戦闘員がいきなりヒーローをやらされてたどたどしく戦った前作から通して観ると、「聖なる戦士」として鳴り物入りで登場した4人が露骨に苦戦するというのが、触れ込みと実態の差を余計に感じさせてしまってキツイ所。)

 

満を持してのリーダー・ゲキの復活も、後述の展開のユルさもあって締まりがないし、「人間はお互い憎しみ会って滅びるのだ」とか言いつつ、やってることは自分達で地上を攻撃するか、子供を虐めるかのバンドーラ様も、今一つ何がしたいのか分からないです。

 

前作の長官枠がキリッとした万能型キャリアウーマンだったのに対して、今作だとよたよた歩きのおじいちゃんというのは、通して観ると変化が感じられて確かに楽しいのですが、ゲキが封印された扉を開けようとしたら「おぉ!鍵が折れたぁ!!」だもんなあ・・・普段どんな管理してんだよあんた。その後ゲキを復活させたのは、石像から放射された謎ビームだし、変身に使うダイノメダルも、出撃前に渡すんじゃなくて、敵に捕まって助かったりを経てからようやっと渡すし、あまりにも不憫な役どころ。出来そうなキャリアウーマンが見た目以上のポテンシャルと気迫を発揮した前作と違って、話の都合も手伝って見た目相応の(ノ∀`)アチャーっぷりを漂わせているというのは個人的にはどうもイマイチで、一応魔法が使えないというフォローがあったけど、鍵の手入れとか装備の譲渡のタイミングとかは別問題だもんなあ。

 

杉村脚本あるあるですが、基本的に「思いついたアイデアをとにかくシナリオに投げ込んでいく」こと重視で話を作っている印象で、それだけにそこそこ勢いはあるのだけども、ただそのまま投げ込んでいるだけの雑然とした有様で、アイデア同士の食い合わせも悪くてツッコミどころも豊富というズッコケた内容です。

 

 

第2話「復活」

独り言で視聴者に物語の背景を説明するゲキ。横にいるゴウシも「こいつ何言ってんだ?」って顔で見てますしね。

ここで5人がバンドーラ一味が蘇った時に備えて封印された戦士ということで、一味とは宿縁とも呼ぶべき関係があったことが改めて説明されますが、回想シーンらしきものを観ると、泥人形に化けて4人を不意打ちしたゴーレム兵も映っており、つまりあの4人、宿敵一味の雑兵として暴れまわっていた連中の特性に気づかず、まんまと出し抜かれたことになるのですが、それでいいのか聖なる戦士?

 

前回の終盤に現れた巨大な敵の倒し方を考えるべきだと言って、漫画本を読みながらくつろぐダンを咎めるメイとボーイという描写が挿入されますが、肝心のリーダーも古文書みたいなものを眺めながら昔話をするだけで、対応策を考えているようには見えないというのは、描写の方向性としてよくわからないです。状況説明の手法としても巧いとは言えないし、地球や人々を守るために宿敵との戦いに力を尽くす選ばれし戦士達というよりは、話の都合でそれぞれがやりたい放題自分勝手を働いているだけにしか見えないです。懸念事項だった巨大戦も結局、危ない所を守護獣が助けに来てくれましたというオチだしなあ。

 

守護獣ティラノザウルスは相変わらず文句なしにかっこいいです。顔つきは勿論、どっしりと力強いフォルムも、後年のティラノメカにない評価点だと思います。正直ジュウレンジャー」の魅力の9割はこいつが担っていると言っても過言ではない位だと思います。

 

縮小されたスペースシャトル>>>超えられない壁>>>レンジャーガン

なんじゃそりゃ・・・。てか、あんまり苦戦しているようにも見えなかったし、撃つ意味あったんかのう・・。