しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

ロボット110番③

第7話「初めてもらった10万円」

ガンちゃんとパールちゃんとの会話を他所に置物のように押し黙るチーフが、査定とパンチの時だけやたら饒舌になるというギャップを見せつけ、いよいよメッチャコワイ。

パンチを誤射して「ごめん、つい間違えてやったんだ」と弁解する所なんか、八奈見さんの声のおかげでほんわかと聞こえてるだけで、実際は身体の芯まで暴力が染みついた危険人物以外の何者でもないんだよなあ。

存在が消えかかっていた中村姉弟アイデンティティをなんとか成立させようと、赤字回避に奔走するガンちゃんにアドバイスをして、彼の行動の切っ掛けを作るという描き方自体は良いのですが、現像に金がかかることを事前に伝えなかったり、無実の人を殺人犯と思い込ませてしまったりと、ガンちゃんの足を引っ張るようなことばかりしてしまった感があり、却って姉弟の印象を悪くしたような(;^_^A

トラックドライバーを助けたり家出人を保護したりと功績はあったものの、それに伴う損害が大きく、挙句に間違ってパンチを食らうと言うなんとも言えないオチも合わさり、結果的にガンちゃんの奮闘が冴えないものとして映ってしまった感があるのが哀しい所。

 

第8話「ゴキブリの詩」

前回に続いて中村姉弟の存在感を大きくすべく、弟君がガンちゃんの為にゴキブリを技と買い込み、ゴキブリ退治の性能を活かす場を作ろうとしたというのは良しとして、肝心のガンちゃんの活躍が、中村家の損害を大きくしてしまったという悪印象の方が強く、今一つガンちゃんを応援する親友ポジションとしての立ち位置を獲得し損ねている感じ。

中村家については「ロボコン」の大山家小川家のように使用人として仕える主人といった関係性ではなく、あくまでも事務所を置かせてもらっている土地の持ち主程度のそれなのでさして密接という訳でも無いので、お世話になっている家を壊して家主から怒られる、ある種のお決まりギャグと呼べるほどのものにもなっておらず、余計なことをして家を無駄に破壊してしまったというイメージも強くて微妙な感じ。

「ぼくちんゴキブリになる!踏まれても這いずり回って生きるゴキブリだ!」と、劇中で嫌われ者の象徴として邪険に扱われていたゴキブリと自分の不遇を重ねながら、それでも自分だけは最後まで自分を信じようと己を鼓舞するガンちゃんの姿も、今回の行動が「住みよい家づくりの為にゴキブリ退治をしようとして、家自体を壊して住みづらくした」という失敗に終わってしまったとしか言いようがない為、無根拠に自分を信じて同じ失敗をしかねない無謀者の印象を強めてしまった気もします。経済的物質的な損失は大きくとも、その裏でかけがえのない何かを救ったというオチがついたのなら未だしも、全部失敗に終わってしまうと流石に少しはめげようやと思ってしまう所で。