しがない感想置き場

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王様戦隊キングオージャー 第7話

蝉みたいなシュゴッドが「ビーストウォーズⅡ」のDJみたいで可愛かったです。

 

Vシネの本予告発表を受けて、ますますドンブラ熱が高まる筆者ですが、「キングオージャー」の方はリアクションに困るような展開ばかり挿入されてしんどいの一言。つくづく大森作品と自分との相性の悪さに気が付かされます。

 

ギラは絶賛迷走中。これまでもそうですが。

botの如く「民を見捨てるな!」とラクレスに何度もキレていたかと思ったら、捕まって死罪になるリスクを受けて変身を躊躇い、やっとこさ変身後が出てきたかと思ったら、サソリの交渉に出向くだけと言う見せ場の外しっぷり。「死罪がなんぼのもんじゃい!民の為ならバグ共踏み潰しながらラクレスの首はねに行くんじゃい」がモットーじゃないんか。

これまでボロカスに書いてはいたけど、ギラの悪役ごっこって好意的に捉えればラクレスを支持する人たちに彼の本性を伝えてがっかりさせたくない」ってことなんだろう。実際ラクレスの正体を知って自身もショックを受けたのだから、同じ気持ちを他人に味合わせたくないって心理自体は分からなくもないし、自分の立場を不利にしてでも国民の前でその姿勢を貫くスタンス自体は馬鹿に出来た物でもないと思う。(一応自分も「王子」としてがっつり支持されていたのを考えると、引き換えにそういう人達の期待を裏切ることになったとはいえ。)

でもその一方で、俺様アピールをしながら、手にした力でどこまでも前進して信念を貫くって気概がまるで感じられないのがダメなんだよな。

2話~5話の外国観光編にしたって、浚われた国から自力で脱出してラクレスを討伐しに行こうともしないし、今回にしたって殆どのシュゴッドこそ毒でグロッキーなのに対して、ギラの相棒のクワゴンは無傷なわけで、カチコミかけようと思ったらやれんことも無い状況なのにこれといったことは何もしない。他人から嫌われてでも、自分と誰かの為に奮闘する偽悪者としての意地と行動力が彼からは感じられない。

何度か触れたかもしれないけど、桃井タロウの俺様キャラが映えたのは、彼は自分から行動を起こして率先してやるべきことに邁進し、体の不調を押してでも日常業務から戦士の務めまでこなしたりと凄みの部分をしっかり見せていたからこそであり、そういう気概や実力の裏打ちであの破天荒なキャラ付けに真が迫っていた訳なんだよな。表層の部分だけそれっぽくやっても、違和感だけが募るというか。

 

ヤンマも何を言いたいのか全く分からん。

一人で特攻したギラにあれこれ言いたかったみたいだけど、君に相談したところで何か実のある事をしてくれるかって言ったらそんな確証無い訳でしょ。ヤンマもヒメノも基本身勝手なんだから。第一シュゴッドの治療だかバグ除去に追われてた訳で、そんなお忙しい人たちに声をかけるも糞も無いわけで。「ギラは何やってんだ」とか頼り切ってる所も情けないしね。

「失うのは贅沢もんの特権だ」っていう発言も分からん。今の仲間についてはどう思ってるんすかね。色々言ってるけど、教祖と信者の関係にしか見えないので、減ったらまた勧誘すればいいかレベルの感覚で見ている気がしてならない。

ツッコミ役としてヒメノマンセーをセーブする立場として頑張ってくれる所は良いとは思うけど、それ以外は何を考えているのかよく分からんお兄ちゃんって感じかなあ。役者さんのどことなく素朴な感じは犬塚を思い出させて好きだけど。

 

ヒメノも意味わからない。人災だ!と決めつけながら、サソリシュゴッドゆるせんとなるのも分からん。ヤンマのツッコミで緩和されているとはいえ、思考の流れが意味不明でそもそも共感出来ないのが辛い。最初から人間とムシの共謀と断言するのが自然じゃないかな。それならどっちに対しても嫌悪感を抱いているってことになるし。「悪いのは人間」をやりたいが為の台詞回しというのが透けて見えると言うか。

我侭キャラがいきなり父母の仇討ちキャラになったり「悪いのは人間」連呼枠に就任したりと、どっちの方面でもキャラが立ってない惨状なのが辛いですね。人間の醜さというより、ラクレスとか特定のキャラの所業で「人間は糞」と断じているだけなのがなあ。ドンブラみたいに人間全般の醜さやひた向きさを器用に描いて印象付けてる訳でもないし、どうも台詞が浮いてるような気がしてならん。

にしても、いくら災害で混乱状態にあるとはいえ、医療活動をしているヒメノ父母に誰も護衛についているようには見えないザル感なんとかならんかったかなあ。王族の価値軽すぎ。

 

サソリ君は結局仲間を取り戻したくて仲間に毒を浴びせた訳だよね。大森作品のキャラらしさ全開だなあ。

てか、シュゴッドの不調をシステム障害と呼ぶのか病気と呼ぶのかの議論が展開されていたけど、結局ヒメノ率いるイシャバーナ勢が人間もシュゴッドも「治療」出来ちゃうのなら、ンコソパの技術国家としての存在価値って一体・・・ってことになる訳だよなあ。

 

怪人がちょっと台詞も有りで個性を出してきてる感じだけど、島田さんのCVが巧いだけ以上の印象が無いよなあ。キャラメイクが中途半端過ぎて普通にヒトツ鬼未満の存在感しかないのが痛々しい今日この頃。なんかリュウソウジャーの敵怪人にこの辺似てるんだよな。あっちも大概うすぼんやりとした印象だったし。