しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

王様戦隊キングオージャー 第8話・ラクレス王の秘密 第1話

この作品のキャラクターでかわいそうなのは、王様でも自称王でも国民でもバグナラクの皆様でもなく、しょーもない小競り合いに巻き込まれて命を落とした金魚君一択だと思いました。合唱。

 

第8話

いっちょ前に法治の世界を気取ってたのに、「決闘」なんて概念が平然と顔を出してくるの実にぶっ飛んでますねー。ラクレスの振る舞いのブレっぷりもそうだけど、政治経済や司法を本気で扱いたいのか、あくまでも添え物として割り切りたいのかのどちらか分からなくて困惑します。「水星の魔女」みたい。

 

決闘裁判ということですが、腹に一物抱えているらしいカグラギはともかく、リタについては、サソリがギラの意思とは無関係にキングオージャーを襲った証拠を集める為の時間稼ぎとして利用したような感じですね。裁判直前に彼に対して、決闘取りやめの選択肢を与えてみたりと、なんだかんだでギラ無罪に持って行こうとする意思を感じさせます。

でも凄いなと思うのは、この手の決闘裁判って合意とかそれ以前の問題として、現状事態に進展が見られず、解決の為の情報収集や審議が不可能な場合に仕方なく実行するものだと思うのですが、双方が合意したらなんとしてもなにがあっても命のやり取りでケリをつけることになるみたいですね。

サソリが襲ったキングオージャーと協力してバグナラクと戦ったという目に見えた進展があるにも関わらず、また第三者であるヒメノがサソリの言い分を理解したみたいな節もあったのに、そういう取り調べも調査も糞も無く命のやり取りで決着をつける何て手段に出るのも疑問が残ります。態々国際裁判なんて公的な特性が強く出る場において、双方の殴り合いで決着をつけようというのも妙に思えます。

元々裁判自体がガバ臭いので、ならせめて建前だけでもそれっぽく取り繕えばいいのにね。

 

「わからずやな民衆(ギラ派の子供達等)に分からせる」ということで決闘裁判を引き受けたラクレスですが、この人もこの人で結局は他人のアイデアに乗っかってるだけの小物感が凄いんですよね。

決闘に勝った負けたとか、バグナラクを庇うギラの映像を流すとかで民衆の気持ちを変えようとしていた風ですが、どれもセコい上に実効性に欠けるように思われます。元々ラクレスの支持者だった人こそ更なる支持を向けるでしょうが、反対派は反対派で「ギラをハメたな!おのれラクレス!」と更なる怒りを向ける事間違いなしだと思うので、結局「力でねじ伏せる」と口にするも、やってることは、というか、何にもしてないやんこの人。第1話のだって、「戦わなかった」だけだし、ただの怠け者説が浮上しつつあるのですが。

バグナラクが化けたヤンマにサソリの毒を打ち込み、彼を庇うギラの映像を流したりと、バグナラクと関係を持っているように見せたり、片やギラの急所を外すなど、ラクレスの真意や目的を意図的にぼかしている感じで、善にも悪にも転がせるようにこれといったことをさせられないのかもしれませんが、現状では口だけ番長感が強く、彼個人の凄味と言うのは一切感じられません。

 

ゴッカンの監獄の中で、面会に来たリタの前で邪悪の王ごっこをするギラ。檻付きだから精〇病院みたいですね。

前回「民衆の為の演技」として擁護した自分が馬鹿みたいに感じられてきました。王様相手にやってもしゃあないんだよなあ。

ていうかこいつも他人のお膳立ての上でしか行動していないよなあ。ラクレスもギラも、偉そうなことを言う割には自分で考えて事を起こして主体的に突き進んでいくわけでもなく、周りに振り回されているようにしか思えんのだがなあ。そういう共通項で兄弟らしさを出されても困るんだよなあ。

 

偽物のサソリの毒で仮死状態になったギラを、死人としてこの世から隠そうというヤンマとヒメノの「ギラは私の物作戦」ですが、あほくさいにも程があります。

確かに注射器を怪人に向けてぶっ刺すというそれ自体が不自然の極みみたいな事を平然とやってのけたのも事実ですが、決闘で毒を使用しようというのなら、普通は剣にでも塗って相手に斬り込むというのが相当だと思います。毒が偽物でも、斬撃による失血死やら臓器の損傷で命を落とす可能性も頭をもたげてくる訳ですから。ラクレスが毒を注射器のまま使うこと、或いはそもそも毒だと信じて使うことについての確証も無いのに、何を以てあんなにwktk出来るのかが不思議で仕方ありません。そもそも、この毒をラクレスに渡す役を担ったのがカグラギであるということを考えると、その腹の内の読めなさを知っている筈の各々が、偽物の毒を作戦通り渡したと本気で信じていた様子だったのも、ばかばかしくて仕方がありません。

恐ろしいのは、この作戦を嬉々として打ち出していたのが、天才技術者兼国王と天才医師兼国王という、作中きっての頭脳派国王という事実でしょう。この世界の人間全員クルパーとして認識しないとダメみたいね。

 

どうでも良いけど、テレ朝公式のストーリー紹介文だけ目を通すと、「ドンブラ」のワンエピソードっぽく見えますね。

 

 

続いて、つべのスピンオフ「ラクレス王の秘密」 第1話ですが、感想を書こうにも「わからん」の一言なので、うんともすんとも書けません。

あの研究員は人間が怪人になったのか、そもそも怪人が人間に化けていたのがなんらかの効力で怪人に戻ったのか、そしてラクレスは研究員の事をどれだけ把握していたのか。10分弱の尺の中であれこれやりつつ、何一つ分からないという有様。台詞回しはちょっとカッコ良くて好きでしたって位かなあ。