第29話「We're 俺!?」
マックス大変身のポーズはもう少し考えた方が良いです。
パラドが感染していた事情を通じて永夢を追い込む描写があったのですが、あまり面白い仕上がりではありません。
仮面ライダークロニクルの原因であることを突き付けられた件については、苦悩の場面がすぐに終わってしまいましたし、パラドに助けられてきた無力感や彼が力を持った事についても、「ゲーム病患者だから変身できる」イレギュラーな存在が背負っていたリスクが、実現を伴って顕在化しただけという感じで、これまでの登場人物のドラマの流れも相まって迫力が担保されていません。
永夢がパラドと同調していたからバガモンに感情移入できたというのも、逆に人間であってもある程度同情の余地がある事情だったのを思い起こすと、説得力という点では薄いです(;^_^A
記憶を辿って単独行動に走るポッピーについても、永夢を助けたいと言ったばかりなので首をかしげてしまいます。
第30話「最強VS最強!」
またも仮面ライダークロニクルをやりだすニコ。
「何度でも治してやる」と言われたとはいえ、自分から病気になろうとするのも、それを容認するドクターの姿勢も、諸々モヤモヤさせるものがあります。
ポッピーの言う「陽性(良性?)のバグスター」について。
バグスターから見れば逸脱者はむしろポッピーの方なので、バグスター側から見れば何を以て善悪とするのかは変わってくるはずです。
この場合は人間の視点で語るというよりも、彼女の立ち位置の変化をそのまま伝える言葉としての趣向が強いと思われるので、やや違和感のある言い回しです。
パラド曰く、「自分のゲーム病を治すためでは本気になれない」のが永夢のようですが、放置したらそれだけで他人に危害が加わる可能性がある以上、本気になるべきなのでは?
「仮面ライダークロニクル原因問題」や「自分で運命変えられない問題」も投げられてるのは気のせいでしょうか。
ゲンムの後だしルールで邪魔をされ、「しらけるぜ」と嫌悪を示すパラド。
ごもっともです。
ピンチに陥る主人公、主人公の想いを受けて行動する周囲の人物、復活して味方に回るかつての敵等、あらましは面白そうなのですが、これまでの流れと単独での力不足が合わさり、盛り上がれないのが苦しいところです。