しがない感想置き場

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仮面ライダーアギト 第37話

 ・Y・ヤバい奴

「アギトは俺一人でいい」と言いながら、涼を追い詰め、必殺キックで重傷を負わせる木野さん。その後、変身を解除したのを見て、氷川さんは「いつものアギト」の正体を木野さんと錯覚するのですが、いつもと全然違う姿を、フォームバリエーションの一つとでも受け取ったのでしょうか。判断基準は角?

氷川さんの尊敬のまなざしを受けながら、「神の意思でアギトになった」と嘯く木野さんは、選民思想に溺れることで、弟を救えなかった自分の弱さを否定しようとしている様子。狂気を放ちながらも、過去に囚われた人間の哀愁が垣間見えます。

 

・Y・単純バカ

 木野さんのお医者さんとしての素顔も知った氷川さんは、これまで培ってきたアギトへの憧れと感謝の念を増大させ、いよいよ狂信的に。

小沢さんが言う通り、氷川さんは確かに純粋な人間なのですが、自分が信じるものを曲げずに貫き通す頑固さが仇となり、視野狭窄になる単純さの証ということで、氷川さんの欠点が改めて露呈。

小沢さんに隠し事は出来ないと「アギト」の正体を打ち明ける辺り小沢さんへの敬意や畏怖の念を抱きつつ、こと木野さんのことになると半ば攻撃的な姿勢でノーを突き付ける我の強さを見せつける氷川さんは、木野さんから涼の事を「邪悪な存在」として伝えられ、より危なっかしい状況に陥りかねない所。 

 

・Y・単純バカ2

人間には裏表があると言い切る小沢さん(G3-Xの一件で、「理想のパーツ」として単純化できない人間の難しさを実感したであろう彼女が言うと、結構それっぽい)がしいて「純粋」と評したのが翔一と氷川君のみということで、猿的な有り様でG3-X(完全版)を使いこなした単純さと、自分の信じるものの為になりふり構わず尽力しG3-X(劣化版)装着員として戦う氷川さんの単純さで以て二人が=で結ばれ、性能の差こそあれ、それぞれのG3-Xが相応に成果を出しているというのは悪くない所。

木野さんの分かりやすいヒーローキャラに感化されているのもあってか、氷川さんの方は普段の翔一のいい加減な物言いが目に付いて同一視されるのに憤慨しているようですが、この辺も翔一の凄味(真魚ちゃんを守って一人サソリ怪人に立ち向かったり、完全版G3-Xを使いこなしたり)を度外視しているということで、単純さの表れなのでしょう。

 

・Y・片手間で会得される最強フォーム

中々の盛り上がりを見せたバーニングフォーム登場に対して、シャイニングフォームの方は本編ではこれといったドラマを経ず、なんとなくで変身してしまうテキトーっぷり。

その後も北條さんに正体がばれるという一大イベントが控えているので、どうにもこうにも影が薄く、同じ井上作品だと、グレートイカロスの後のテトラボーイみたいで、すごく唐突且つあっさり。