しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドン31話

ドン31話「かおバレわんわん」

 

タイトル詐欺で話も全く進んでいないし、気になる所もあったけど、なんだかんだで面白いのがズルい。犬達と戯れるはるかが可愛かったり、普段の井上脚本ならそのままキャラの決め台詞に使われそうな乾の厨二台詞をネタに和気藹々と盛り上がるお供連中等、楽しいシーンが多くて良かったと思います。

 

大きな見所は、みほが付き合うまでの経緯を語る雉野のキモさ。美人美容師から接客の一環で髪を褒められて勘違いした非リア野郎が、粘着アプローチの末付き合いにこぎつけたと言う、ストーカー犯罪同然の過去を臆面もなく語る雉野がひたすらサイコ。変身後の奇形スタイルより、変身前の人間性の方が気色悪くていかんですね。

成功体験に乏しい陰キャが承認欲求をこじらせて、藁をもすがる気持ちで自分を褒めてくれたみほにアプローチしたんだろうけど、みほはみほで下手に受け入れ甘やかすもんだから、どんどん質が悪くなる始末。乾も脳人が来たら危なかったかもね。

 

犬塚は混乱状態です。夏美が自分を裏切ったとは思えないけど、夏美に似た誰かのことを知ることが恐ろしくなって逃げてしまうというのは至極当然。

イヌブラザーの正体を隠すために、乾に戦士を任せる利己的な一面(こう書くと草加君みたい)を持ち合わせつつ、鬼になった彼を元に戻して上げようと戦う姿が描かれ、全くの善人ではないけど、全くの悪人でもないので、何かあったら助けてくれる頼もしさがあります。過去の井上作品だと乾巧に近い物がありますが、雉野のキャラが木場っぽいのもあって、色々不穏なものを感じさせます。

 

ヒトツ鬼に隙を与えてまでイヌブラザーをロープで捕まえたタロウが、最終的にその正体について「待ってれば分かる」みたくさほど積極的に突き止めようとしなくなるのは良く分からなかったです。個人的なことを持ち出さないという主義のタロウが、その場のノリ同然としか思えない動機で、ヒトツ鬼討伐よりもイヌブラザーの正体確認を優先したのは、らしくない行動かなと。