しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

王様戦隊キングオージャー 第2話

ドンブラザーズは死んだんだ

いくら呼んでも帰っては来ないんだ

もうあの時間は終わって、君も人生と向き合う時なんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5月にVシネやるんですけどね。

 

とにもかくにも、「ドンブラ」が早くも恋しくなってしまうような、個人的印象ボロボロな第2話でした。

 

やたら「天辺」に拘るヤンマですが、その執着に纏わる掘り下げは、「母国ンコソパがシュゴッタムの下請け仕事ばかりさせられていたのが気に食わなかったので、貧民街からのし上がった」という過去が台詞で語られるのみというあっさり仕様。

ラクレスへの信頼の実質について全くのノータッチだったギラと比べれば、漠然とした内容でも説明してくれただけマシとはいえ、国の危機を前に尚も我を張るヤンマの信念と、それに追従する国民との結束を盛り上げ所みたく描く割には、掘り下げの精度が描写に追いついていないと言う感じで、第1話の失敗を見事に繰り返している印象。

台詞でこそ貧民街の存在を仄めかしてはいましたが、今回その貧民街とやらが描かれず、画面に映るのはハイテク機器に囲まれて暮らしをエンジョイする国民のみので、下請け国家故の糞雑魚ナメクジっぷりなんて欠片も感じられなかったし、国力第1位じゃなくても、そこそこ栄えているんだしこれでいいんじゃないって思えちゃう位は、意地でも「天辺」を譲らないヤンマに切実さが感じられないんだよなあ。低迷する日本経済に立て直すべく「下請け中小の皆さん、いつまでヘタレた経営してるんすか上めざしましょうよ」って発破をかける、シャカイハ番組か何かなのこれ。

 

ンコソパの国民も何を考えているのか全く分かりません。最初こそ指名手配中のギラを連れてきたヤンマの独断専行に対して、各々自分の意見をぶつけて反対していたかと思ったら、ヤンマが「媚びぬ引かぬ」と一喝した途端「さすヤン!」ってマンセー体制に即座に移行しちゃうんだもんな。

途中、国民とのハッキング対戦でヤンマが圧勝するシーンが挟まれていたのを踏まえるに、「腕っぷし(というか頭脳)に優れたヤンマさんが間違える筈がないので、やっぱりマンセーしておきます!」って発想に切り替わったのだろうけど、それって信頼ってよりも一種の思考停止だよなあパソコンゲームでの勝った負けたと、政治的な駆け引きや倫理道徳上の善し悪しって、全然関係ないと思うんだけど。そこそこに対等な関係性を演出していたのが、「依存する者とされる者」みたいな状態に変わったとしか思えないんだよな。「上下の壁なくぶつかることを躊躇わずだからこそ強くつながる」とかまとめてたけど、逆ですがな。

 

ギラはもう前回から意味不明だったけど、今回は輪をかけて意味不明でした。

相変わらず、ラクレスに抱いていた過剰な信頼の理由も分からないから、彼に対する怒りには全く共感出来ない上に、王様としてのあり方についてヤンマと言い争う場面についてもなんの迫力ももたらさないというショボショボ構成も酷いのですが、まずあの「悪役ごっこ」に何の意味があるのさ。わざと捕まってラクレスに近づくとか言ってたけど、前回普通に王宮に侵入出来ていたし、今回だってキングオージャーでもなんでも使ってカチコミかければいいだけじゃん。

ヤンマに対して国民を守れ云々と言い出すなら、そもそも最初の段階で「俺んとこのバカ王様があんたの国狙ってるよ」って伝えた方が得策だと思うんだけど。ずっと信じてきたラクレスに裏切られたが故に彼を絶対に許さないという意思を表明する割に、ヤンマには「ラクレスに謝って!国民の為だよ!」と、土下座外交を強要する心理状態も意味不明だもんな。「気をつけろ。あいつは人の命を軽んじる奴だから、謝っても意味なんてない。」って忠告したっておかしくない位だよ。

破天荒な俺様ゴッコは、前作のタロウのキャラ付けも少なからず意識しているのかもしれないけど、彼程の異能っぷりや凄味を演出できている訳じゃないどころか、ポンコツっぷりばかりが目に付く上に、そもそもの悪者ごっこの意味が作中において完全に破綻しているので、普通に失敗していると思うんだけど。

 

ンコソパに援軍を送るとかうち滅ぼすとか言ってるラクレスも、主力であるキングオージャーを奪われ、且つ奪った奴が目当ての国に居るとなった以上、何にも出来ないでしょうにね。なんであんなに偉そうなんだろう。

 

ロボの戦闘シーンは、暗がりであれこれやっててようわからんかったです。ただでさえ見た目が地味なので、背景に溶け込んじゃった感じですね。「おめーの目が悪いんじゃい」と言われたらそれまでですが。