しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

王様戦隊キングオージャー 第15話

ジェラミーを「虫人」と書くのを忘れてました。

 

「ジェラミーの挑発により、暴走するヒメノ。」

「ヒメノは民を想う心を取り戻す。」

のっけから疑問符が飛び交う前回のあらすじ紹介に、早くも視聴意欲が減退して仕方ないったらありゃしない。

ヒメノを激怒させたジェラミーの軽薄さは、空気が読めなかったが故の意図せざる言動ではなく、相手を怒らせる為の確信犯的なものであり、私情に溺れかけながらも、民の為に戦い、傷ついた者の為に医療班を手配したヒメノには、民を想う心が無かったようで、改めて、私の理解の範疇外にある作品ということを思い知らされた気分です。

 

カグラギを調べようとするヒメノに、「そこまで疑っていない」と返すギラ。
いや、カグラギの事を疑っているなら、ラクレスを陥れる為に協力何てするか?カグラギが連絡役を務める局面は何度もあったし、その度に情報が洩れるリスクもあった訳でしょ。

ラクレスに本気で服従する筈がないとしても、どういう風に周りを利用しようとしているのか分からないからこそ「疑い」というのは生じてくる訳で、特定の相手を共同して引きずり下ろすなんてのは、それをある程度解消した先にある話だと思うんだがなあ。
ギラもギラで、他の人達よりもカグラギを信用している理由が分からない。ギラだから見抜ける、見抜けないの根拠が薄いんだよな。こういうシーン一つとっても、ドラマや登場人物に芯が無いというのが良く分かるとしか。

 

孤児院時代の友人達とすれ違うギラ。年少の男児はギラの生還を信じている様ですが、年長の少女の方は彼の死を受け入れられずにいるという、認識の差やらちょっとした恋慕めいたものを仄めかす場面は、そこそこ良かったと思います。

ギラも物悲しい表情を浮かべていましたが、葬式作戦失敗以降、自ら作戦を立案したりラクレス打倒の為に周囲に協力を求めることも無く、状況に流され、或いは偉そうに他人に意味不明な説教を垂れるだけの体たらくなので、悲壮感というのは殆ど生じていませんが。

 

そもそも今回、タクシーの着ぐるみを背負って街中を徘徊するキチガイ仕様で潜入する必要があったのかというと甚だ疑問です。前にセバスに化けたように特殊メイクで良かったと思うのですがね。ギャグシーンだからツッコむだけ野暮?だって面白くないんだもん。

 

寝ているカグラギ妹の前で「邪悪の王」を名乗り、痴漢扱いされ人を呼ばれてしまうギラ。
「邪悪の王」アピールって、ラクレスの支持者が彼に向ける信頼を壊したくないという意味では、それなりに有効かもしれないけど、ラクレスに無理矢理囚われている他国のカグラギ妹に対してやっても仕方ないんだよな。まさか彼女がラクレスを好いている(と言い出す)とは思ってもいなかったわけだし。
こうなるとやっぱり、「邪悪の王」という自称は、ただの考えなしの悪役ごっこでしかないんだな。ドンモモごっこはもうやめような。

 

いや、ついさっきまで要らん「邪悪の王」ムーブをかましたてていたギラが、妹のことで「嘘をつく」カグラギに本心をさらけ出すよう迫るって、何の冗談なんだ?
思う所があって、実態と異なる人物を演じ、故郷の親友たちを悲しませてまで己の死を偽装しているのであれば、カグラギの振る舞いにも一つの「意味」を見出す筈なんだが、ただ本心をさらけ出すことを強要する姿を見ていると、本当に只の馬鹿野郎としか思えないんだよな。
上述のように、ウソをつくべき時とそうでない時の線引きがあやふやな癖に、真実と嘘について言及するというのもおかしな話で、ここまでブーメランが刺さりまくる主人公も居ない位です。
ホントに、クワガタオージャーの赤が血の色にしか見えない勢い。

 

タランチュラナイト、印象が薄いなあ。
せむしのような背格好とか、蜘蛛のロボットだというのが分かりやすいシルエットなのは良いのだけど、キングオージャーと同じで戦隊で見たい路線のロボットじゃないんだよなあ。「ドンブラ」の真似っこをしているような作風の癖に、押さえて欲しい所は見事にスルーするんだもんね。