しがない感想置き場

特撮番組とかアニメなどの感想を投稿します。

仮面ライダーアギト 第20話、第21話

 亜紀さん退場編

 

第21話

・Y・ 「立て!撃て!斬れ!」
元々の身体の不調に加え、G3との戦いで負った怪我も合わさり、いよいよボロボロとなった涼。そんな彼の脳内に「立て!襲え!」という、どこぞのウルトラサイン並みに不穏な「声」が響き、翔一を襲いかけてしまう。
初弾2話で無意識の内に変身した翔一も、暴走して一線を越えかけましたが、涼の場合は自我を保っているようで、微妙に状況が異なる様子。
度重なる不幸と身体のダメージで疲弊し、無意識の内にギルスの力に縋っている(力に溺れかけている)ということなのでしょうか。

 

・Y・ 「黒岩省吾」も「沢木哲也」も偽名
「アギトを殺した男」として人造人間から認められ、「津上翔一」という名前で呼ばれた元皇帝のそっくりさんこと沢木さん。
「津上翔一という名前は捨てた」ということですが、「アギトを殺した」という過去と関係があるのでしょうか。
人造人間の超パワーを授かった沢木さんは、輪をかけてヤバそうになってる亜紀さんの力を強化。大丈夫じゃ・・・なさそう


・Y・ 「豹マン」?
涼が死んだと思い込んでいる亜紀は、沢木さんのおかげで進化した超能力でアギト捕獲作戦のメンバーを殺め、ついには北條さんにも襲いかかる。やっぱり大丈夫じゃなかった!
黒衣で身を包んでいるのは追悼の意もあるのでしょうが、楽しそうに北條さんを虐めるその表情は、単純に強大な力を奮う事を楽しんでいるようにも見えます。
そんなシリアルキラーまがいの亜紀さんから北條さんを救ったのは、亜紀さんを狙う豹アンノウンでしたという皮肉な展開。


第22話

・Y・ 怪人の人助け
前回仕留め損ねた北條さんにつき纏った亜紀さんは、女豹怪人の手にかかって絶命。亜紀さん以外を殺めた描写がないだけに、女豹怪人一派が北條さん親衛隊にしか見えません(笑)
亜紀さんですが、あれだけ翔一の記憶の欠落に付け込み、アパートにまで呼びつけておきながら「自分で自分を守れる」と言って後はポイだし、散々その死(んでないけど)に涙した涼に対しても、生きていたことを喜ぶのではなく、殺人の責任をなすりつける始末だし。
元々事故でメンタルが弱っていて、あれこれ手段を択ばない行動に出ていた所を、同じ境遇の涼に死なれたと思い込んで更に落ち込み、弱った所で大きな力を手に入れ一気に溺れてしまったというところでしょうか。殺人の出汁として利用される涼が気の毒。


・Y・ 病み上がり
翔一を心配して訪れた真魚ちゃんに襲い掛からないよう、謎の「声」に対して自分を抑える涼。
邪な「声」に苦しみ、亜紀さんに縋りつく涼は情けない男オーラをバシバシ迸らせていますが、そんな「支え」を守る為にも、全ての元凶とも言うべき力を行使せざるを得ないという矛盾は悲しいものがあります。
同じ弱い者同士の涼と亜紀ですが、力に溺れて一人で好き放題する亜紀と、一線を越えそうになる自分と必死で戦うからこそ、誰かの支えを求めてしまう涼の対比はキまっていたと思います。
似ている様で全く異なる二人。「別れ」は必然でしょう。


・Y・ 翔一の記憶
について、亜紀さんは知っているようです。
「記憶を取り戻したら地獄を見ることになる」と言われ、驚愕する翔一でしたが、「ちょっとそう思っただけ」と返された後はすぐ涼の話題にシフトしたので、「アレな女の妄言」と解釈したようです。
二重三重に嘘をつき、イミフなことばかりを言って翔一達を翻弄した亜紀さんですが、それなりの日数を共に過ごし、彼女の部屋で帰りを待ち続けた日々があるだけに、その死は少なからずショックでしょうね。

 

・Y・ 翻弄されっぱなしな主人公
亜紀の死に接するアギトを見て、仇と勘違いしてアギトに襲いかかるギルス。驚きの展開の連続で色々かわいそうな翔一君。
ギルスの方は病み上がりなのに、ガス弾に倒れ、G3にやられた時のようなヘボさはまるで感じられません。怒りパワーと翔一の看病のおかげでしょうか。

そんな所にノコノコやってくるG3のやられフラグが太いです。

 

・Y・ いつもの
亜紀さんの犯行を受けて、「超能力」と「人間」について思案する氷川さんに対し、北條さんは「自分が善い人間だから人間は善」といつもの調子。
自分を評価してやまず、かつ自分の存在を人類全体のレベルで捉える北條さんの思い込みの激しさがいつも通り炸裂する場面である一方、司さんとの一件で垣間見えた人情味など、描写に広がりを見せてきた北條さんを、本作における「人間」の象徴として動かすと言うのも悪くない方向性。