ドン8話「ろんげのとりこ」
男の奇妙な友情(もどき)からの、人の中に流れる狂気ということで、893っすね。
ソノイとタロウ、完璧イケメン二人の交流。二人ともスタイルも顔立ちもしっかりしているので、凄く絵になりますね。てかこの作品、歴代の戦隊の中でも美形揃いなので、そういう気がない私もちょっと狂いそうになってきます。戦隊版ガンダムWかな。
前回「仲間」がいないと言い切ったタロウ、自分に並び立てる人がいないからこそそういう言い回しになったってことなんですかね。そう言う意味ではソノイは割といい線行ってるのかも。まあ、アルターモードであしらわれているうちは、まだまだな気もしますがね。「555」のたっくんと木場さんの関係をちょっと思い出しますが、あの人たちはなんだかんだで互角に戦ってましたし。
ドンモモの歴代戦隊アバターチェンジを言い訳の様にやってきたのはちょっと雑な感じ。893に戦闘シーンを期待するのは野暮だとは思いますが、まあこればっかりはね。
で、アバターチェンジって結局ゴセイ以前にはなれない訳でしょ?俺ショックだったよ。ドンブラスターにダイレンジャーギア入れて読み込んだら、聞いたことも無い変なBGMが鳴ってそれで終わりなんだもん。こればっかりは今の所、ゴーカイチェンジの劣化版でしかない気がする。バンダイ反省して。
犬塚と雉野の奇妙な友情もどき。惚れた女の良さに語り合い、意気投合。俺たちこんな良い嫁さんがいるんだぜってことですよね。
でも犬塚君一応指名手配犯なので、ミホちゃん下手したら失神しかねないですぜ。加えて想い人と出会えないであろう犬塚君に対する当てつけでしかないのではないかな・・・。
と、雉野さんの視野狭窄に突っ込もうと思ってたら、この人奥さんを誘拐した魔進鬼の人を間接的に殺してしまいました。
(ドンブラスターの必殺技、やっと出てきたのに不発に終わってもうた・・・)
その後も後ろめたさを表明することなく、「これでいいのだ」と笑顔の夫婦生活。
うーん、気持ちは分かるんだけど分からない。つまりこれはキチガイ。
ダメな自分を許せない一方で、変われないかもしれない自分を恐れている(冒頭で契約が取れないとこれ見よがしに言わせたのは象徴的)。その時の保険としてミホを手放すことができない。だからこそ、ミホを奪おうとする者を絶対に許せないし、同時にミホの本心に本当の意味で寄り添う事が出来ないのでしょう。元々妻の本心よりも、自分のエゴを優先するタイプの人間ではありましたが、妻の成功を素直に喜ぶよりも前に、妻に対する引け目や負い目が先に来て、受賞の瞬間を見てほしいという彼女の気持ちに応えられず、その一方で彼女の実力が自分を超えていることを自覚しているからこそ、彼女の存在が支えになっている。しかも最終的に「ちょっとダメなつよし君がすき」と、自分の弱さを受け入れてくれるということが判明したから、その愛情と呼ぶにはあまりにも一方的で独善的な依存関係は、ますます膨れ上がると。
嫌になる程平凡。そんな自分を許せないが、何をしたらいいのか分からない。そんなとき、自分を支えてくれる優秀な誰かがいるなら、それはもう思い遣る対象ではなく、自分の弱さをごまかし、空白を満たしてくれる力としてしか映らない。雉野さんは既にミホさんという力に溺れた存在だったんだなあということで、中々良い意味で期待を裏切る展開です。
そう捉えると、犬塚に対する行動も、自分の中では友情の表れであっても、満足に契約すら取れない嫌になる位平凡なダメリーマンが自分が如何に恵まれているかを誇示したいが為のそれということなんだろうね。悲しいなあ。
で、そんな犬塚君は、雉野のあてつけにホイホイ乗っかって家に来ます。うーんこの人はやっぱりイイヒトなんじゃないかな。まだ分からんけどさ。公式HPの皮肉屋で利己的で~ってアレ、痔悪化とか剣崎一真みたいなアレってことでいいのかな?
猿原さんの人助け。第3話に続いて、タロウとは違って着実に人を幸せにしているという描写を挟むことで、存在感を出しているのは良いと思います。
雉野がキチガイになってきたのもあって、現時点で一番の癒し枠に浮上する可能性があるのかも。ないか。